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【おとこのこうちょう!】しずかがかんがん! 前編

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【おとこのこうちょう!】しずかがかんがん! 前編
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リアクション

■□■5■□■ 出落ちのアルバ・フレスカ

白波 理沙(しらなみ・りさ)は、
十嬢侍達との戦いで、アリスキッスでSP回復などのサポートを担当していたが、
未来の自分が登場したのを見て驚く。
「な、なんなのよ、あれはーっ!?」
「リア充は爆発しろっ」
未来・理沙は、ゾンビやグールをたくさん連れたネクロマンサーになっていた。
しかも、ゾンビやグールはすべて女性であった。
あまりの鬱陶しさに恋人に捨てられたため、
完全なNL派だった理沙の恋愛対象は女性のみになったのである。
「死体は私を裏切らないもの。
欲しいものは全て離れないようにしてしまえばいいのよ。
……あなたが悪いのよ?」
「ヤンデレかーっ!」
未来・理沙に、現在・理沙がツッコミを入れる。
「ふふふふふふ、
 平和なんてしらないわ。
 すべてを滅せよ、よ。
 あなた達も全員死体にしてあげるわ……」
「いいかげんにしなさいよ!」
未来・理沙を止めようと、現在・理沙が挑む。
「あなた、【パンダ隊隊長】の誇りはどうしたのよ!」
「死体になればのぞかれないわよ?」
「そういう問題じゃないでしょ!?」

★☆★

「ふふふ、
 いい加減、負けを認めたらどうなんです?
 過去の皆さん……」
十嬢侍のアルバ・フレスカが現れ言う。
「そこまでです、十嬢侍アルバ・フレスカ!
 罪も無い人々を苦しめるのは、この私が許しません!」
「アメリカ大統領専用ゐコン『ゴールド・サクセス・アメリカ』参上!」
そこに現れたのは、
魔法少女になった未来のソア・ウェンボリス(そあ・うぇんぼりす)と、
アメリカ大統領になった未来のエル・ウィンド(える・うぃんど)であった。
「あなたのハートにサンダーブラスト!
 正義の魔法少女ストレイ☆ソア、ただいま参上ですっ!」
杖を構えて決めポーズした未来・ソアの後ろには、
ロリコンでドMのジャタ族、オマタゲ・ソルデス一党がついてきており、拍手喝采する。
「……って、今の私とまるで変わってないですー!?
というか、立派な魔法使いじゃなくて、
立派な魔法少女になってますー!?」
父を超えるような立派な魔法使いになることを期待していた現在・ソアは大声を上げる。
「イコンは通常のシナリオじゃ搭乗できないんじゃ?」
「ふっイコンではなくゐコンだから何の問題もないのだ!」
現在・エルの質問に、未来・エルは答える。
ホイップとはどうなったの?」
「この戦いが終ったら……答えようじゃないか!」
(おおう、あからさまな死亡フラグを立ててる。イヤな予感がばりばりするー!)
さわやかな笑顔で答える未来エルを見て、現在エルは思う。

★☆★

「あの、どうして魔法少女なんですか?
 というか私なのに、フリフリの衣装とか、
決めポーズとか、恥ずかしくないんですか?」
「正義の心に目覚めましたから。
 正義の心を示すには、形も重要なんです。
 新実装の魔法少女はスキルも顔文字つきです!
 いずれあなたにもわかりますよ」
「わかりたいようなわかりたくないような……」
未来・ソアに微笑まれ、現在・ソアは苦笑する。
「ちなみにアニメ『迷走系魔法少女ストレイ☆ソア』も
放送されていましたが、
 静香さんが主役のアニメ『しずかがかんがん!』に
放送枠を奪われました……」
「そ、そんなとこでも戦いが!?」
「『迷走系魔法少女ストレイ☆ソア』は、
 毎回、主人公のストレイ☆ソアが迷子になるシーンが、
 繰り返しのシーンとして10分近く入れられていたんです。
 一部の、『小さい女の子好きの大きいお友達』にはとても評価が高かったんですが……」
「それって、放送枠争いだけじゃなくて、
 そのせいで打ち切りになったんじゃないんですかーっ!?」

★☆★

そこに、町中に分銅を仕掛けて、とにかく悪そうな人物はどんどんつぶしまくっていた、
桐生 ひな(きりゅう・ひな)が、
未来の緋桜 ケイ(ひおう・けい)を殺そうとして、
分銅にかかってぺらぺらになったつぁんだを背負って現れる。
「ヴァイシャリー以外が水没してるのなら、
パラミタが狭くなってるのですよねー。
だとすると巨大分銅アタックで全潰しクリアが可能かもしれないですっ」
ひなは、物騒な発言をする。
「ちょうど、オマタゲ的な人もきているですし、
 巨大化してもいいかもしれないですっ」
「な、何を言ってるんだおまえは?」
アルバ・フレスカは、ひなの様子を見て慌てる。
「十嬢侍全滅をしたかったけど、
 一番、有名な、あなたをまずはねらうのですー。
 つぁんだも一緒に巻き込んじゃいましょー。
 毎回分銅あたっくなのは仕様なのですよー。
 二度潰れるとどうなるか試させてもらうですー……むぎゅ」
「な、なにをす……ぎゅむ」
「僕は関係な……ぎゅう」
ひなと、アルバ・フレスカと、つぁんだは、全員分銅でつぶれたのであった。

★☆★

そこに、張角軍とともに、未来のジャジラッド・ボゴル(じゃじらっど・ぼごる)がつっこんできた。
「アルバ・フレスカあああああああ!!
 宦官どもめ、皆殺しだ!」
張角はアルバ・フレスカを探し始める。
「どこだ、アルバ・フレスカー!」
未来のジャジラッドは、表向きレジスタンスとして活動していたが、
エリュシオンの龍騎士団の一柱として
シャンバラ王国を虎視眈々と狙っており、
レジスタンスの資金、武器の支援をして内乱を起こさせて弱ったところを
漁夫の利で狙おうと考えているのだった。
「張角!?」
「対策を講じなければ……」
未来・ロザリンドや、
未来のプレナ・アップルトン(ぷれな・あっぷるとん)の注意が、張角軍に注がれる。
未来・プレナは、十嬢侍とは別系統で動く、
ラズィーヤ直属のテクノクラートであり、
主にレジスタンス対策隊員の参謀の一人として、現場で活動する悪参謀なのであった。
テクノクラートの道を選んだプレナは勉強のし過ぎで、
大好きだった掃除の楽しさは忘れてしまっていた。

★☆★

現在・ジャジラッドは、
静香に支配者として悪の要素を足したほうが面白いと考えていた。
「ダーク静香を中和するには、
 おまえらが合体する必要がある。
これは千載一隅のチャンスだと思わないか?
黒い静香と白い静香、
そして今まで誰も見た事もないような全てを超えた静香が生まれる可能性すらあるんだぜ」
「な、何言ってるの?」
現在・ジャジラッドは、現在・静香に迫る。
「奪う力は必要ないかもしれないが
身を守る力すら持たないおまえは
常に他者に犠牲を強いている事に気がつかないか?」
「……」
現在・ジャジラッドの言葉に、現在・静香は沈黙する。
「おまえらがディープキスするだけでいいんだ。
 自分にキスするくらい簡単だろ?」
「「桜井校長にキスですってー!?」」
張角軍の方に向かっていた未来・ロザリンドと、
倒れていた現在・ロザリンドが復活し、同時に走ってくる。
「「桜井校長に馬鹿なことふきこまないでください!!」」
「ぐわああああああ!?」
「ぎゃああああ、なんでオレまでー!?」
現在・ジャジラッドと未来・ジャジラッドは、二人のロザリンドに、同時にぶっ飛ばされた。
「ロザリンドおねえちゃんもキスしたかったですか?」
現在・ヴァーナーはその様子を見て言う。

★☆★

「つい周りに流されてしまったが、本題に入ろう。
 悪静香は性欲がないから神のような力を発揮することができる。
つまり性欲を復活させることができれば力を発揮できない。
普通の女性が誘惑しても効果は薄い気がする。
あの手の独裁者タイプはナルシストが多い。
自分が可愛いのはニュアンスが違う気もするが性欲の一種と考えても問題あるまい。
よって導かれる答えは、過去の静香校長の色仕掛けが有効なはずだ」 
現在・エルは言い、現在・静香のスカートをまくりあげた。
「きゃあああああああ!?」
「あっ、ボクは見ませんから〜安心してください」
エルは視線をそらしながら言う。
「お、おのれー、よくもそのような真似を……」
未来・静香が激昂する。
「あれ、怒っちゃった?」
現在・エルはきょとんとする。
「おお、過去の静香様が、
 見せびらかしておるのう」
現在・ファタは、状況を面白くしようと、わざと火に油を注ぐ。
「あの日、僕は蟄居を命じられ、カンガンガニによって……。
どうせ切られるなら自分の手で!」
「え? え!?」
未来・静香が現在・静香に迫ろうとしたとき、
『紅き仮面の』ユーキーの仮面から血涙が流れる。
「ぶふーっ!?」
「え、どういうこと!?」
戦っていた真口 悠希(まぐち・ゆき)は驚く。
実は、ユーキーの仮面の目の部分から流れる血涙は鼻血であり、
現在の静香のパンツを見たために鼻血を噴いたのであった。
「あっ、お掃除しなくっちゃー」
現在・プレナは、床が血に染まったので、モップで掃除を始める。
「これは……お掃除?
 わたしの好きだった……」
未来・プレナは、現在・プレナの様子を見て言う。
「前も、似たようなことが起こった気がするけど……。
 盗撮ゆるスターの事件の時とかー」
現在・プレナは言う。
「……今は撤退する
だが……次に会う時
お前は更なる絶望を味わうだろう。
……覚悟があるなら来るがいい
僕の静香さまと共に……待っている」
ユーキーは、悠希に告げると、撤退する。
「あの血涙は、一体……?」
(それと……あの二刀の太刀筋、似てる……)
悠希は、ユーキーの背を見ながら考える。

★☆★

「ボクは絶対に諦めない!
ボクは何度も不可能を可能にしてきた!
なぜなら! ボクは! アメリカ合衆国大統領だからだ!!」
未来・エルは、その隙に、金色のイコン風乗り物「ゐコン」で未来・静香に突っ込む。
「大統領ビィーームッ!」
未来・エルは、「ゐコン」を媒介して光術を光線のように放つ。
「ボクは死なん。なぜなら! アメリカ合衆国大統領だからって、うぼぁー」
未来・エルと「ゐコン」は、未来・静香の一撃で爆発した。
「くっ、なんて奴らだ……」
未来・静香が動揺している隙に、
小ラズィーヤのお姉さん的存在になっていた、
未来のアルメリア・アーミテージ(あるめりあ・あーみてーじ)が現れる。
相変わらず可愛いものが大好きで、可愛い子はもっと好きな、
未来・アルメリアが、
小ラズィーヤ達と行動をともにしているのは、
最初は静香が可愛い子を一人占めしようとしていると思ってだったが、
今はシャンバラの未来のためにであった。
「ワタシが足止めしている間に逃げなさい」
「必ず後で会おう! 絶対だぞ!」
「ありがとう、ごめんなさい!」
小ラズィーヤと現在・静香は、未来・アルメリアに言い、
現在・静香一行は撤退したのであった。