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冥界急行ナラカエクスプレス(第1回/全3回)

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冥界急行ナラカエクスプレス(第1回/全3回)
冥界急行ナラカエクスプレス(第1回/全3回) 冥界急行ナラカエクスプレス(第1回/全3回)

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第1章 境界を超えるモノ・その1



 遺跡はレトロでモダンで古さの中にも洗練された息吹を感じさせる佇まいだった。
 地球人の皆さんにも形状をわかりやすく伝達すると『東京駅』に非常によく類似した形態を取っていたのである。
 蒼空学園新校長山葉 涼司(やまは・りょうじ)は警戒を促す。
「全員、気をつけろ! 霧で辺りがよく見えねぇ……、どっから何が出てきてもおかしくないからな!」
 今後の指示を考えていると、不意に支倉 遥(はせくら・はるか)が声をかけた。
「よう山葉。頑張るおまえに先輩としてひとつ意見させてもらうぜ」
「先輩……?」
 振り返る新校長、その姿に思わずを眉を寄せる。
「なんか随分と印象が変わったな、山葉……。なにその腹筋、シャツぐらい着ろよ……」
「いいじゃねぇかよ! シャツを着てても環菜を救えなかったんだ! んなもん着ても意味ねぇだろ!」
「いや、意味あるだろ、常識的に考えて……」
「なんだよ、意見ってそんなことかよ!?」
「んなわけねーだろ!」
 コホンと咳払い。
「……まあ、色々大変だと思うけどよ。こんな局面だからこそ、お前の手腕が問われてるんだぜ。ちゃんと相手の打ち筋を見とかないと足下すくわれるぞ。ひょっとすると今回の敵はなかなかに強敵かもしれないからな、二代目」
 そう言って、涼司の真横を通り過ぎ、遺跡の中に入ってく。
「あ……、ちょっと先輩?」
「オレはお前の迷いに振り回されるのは御免だ、オレはオレでやらせてもらうぜ」
「はぁ!? ちょっと待てよ! 俺が迷ってるとでも言うのか!!」
「……どう考えてもその格好は迷走してんだろがっ!」
 ハッキリ言われてしまうと、何も言い返せない。
 パートナーのベアトリクス・シュヴァルツバルト(べあとりくす・しゅう゛ぁるつばると)が一礼をし、彼らは独自に調査を始めた。
 それにしても、考えることは山積みだ。
 ルミーナ失踪の件も気がかりだ。この件に関しては『他者による連れ出し』なのか『自発的な失踪』なのか、が重要なポイントだ。連れ出し……もとい拉致だとしても、この局面でルミーナを拘束するメリットが見当たらない。
 自発的な失踪だとしても環菜校長は襲撃を予測し、そばにルミーナを置かなかった。そのルミーナが消えたのであれば、全て織り込み済みの可能性が高い。まさか例のメールの発見が失踪のトリガーに……、今回の敵は環菜校長か?
 全てはまだ推論の段階、遥は誰に言うでもなく思案を巡らせる。
 その時、相棒の伊達 藤次郎正宗(だて・とうじろうまさむね)屋代 かげゆ(やしろ・かげゆ)が声を上げた。
「気をつけな、どうやら先客がいるようだぜ」
 耳を澄ますと暗闇から声が聞こえる。
「たら、ればを言っても仕方ないが、あの時このダークビジョンさえマスターしていれば湯の中に広がる……」
「へーっ、明鏡止水を極めたら奈落へも自由に行き来できるのかー」
 などなど、なにやら怪しげな内容の怪しげな声が聞こえる。
 もしかしてこれが噂の奈落人なのだろうか……、そんな懸念が遥の脳裏をよぎり、二人に攻撃の指示を出す。
「そうこなくっちゃな……、かげゆ、先鋒は任せたぜ……!」
「……御意」
 正宗は護国の聖域を展開し、まずは仲間の安全を確保する。
 その間にかげゆは隠行の術と殺気看破を使いながら、暗闇に潜む得体の知れない何かに注意を注ぐ。
 今のところ、殺気らしい殺気はないが……、と不意に殺気が向けられた、何かがこちらに気付いたようだ。
「魔物か……、いいだろう、オレの修行の成果見せてやる……!」
「気付かれた!? くそ、やられる前にやってやる……!」
 先手を打つかげゆだが、何かのほうが早かった。
「オレのムスコよ十二星華の域まで高まってビッグバンを起こせッ!!!」
「うわっ!?」
 まっ暗闇の中、固いもので頬をビダーンと打たれ、彼女は遥かたちの前に転がってきた。
 そして、その何かも追撃を仕掛けるべく姿を現した。
「……ん? あれ、魔物じゃなかった。つーか、なんだこの大勢の蒼学生は?」
 とぼけた様子で首を傾げるのは、蒼空学園のぞき部部長弥涼 総司(いすず・そうじ)だ。
 ちなみに20代女性に聞いた暗闇で出会いたくない男ランキング、奈落人をおさえ、堂々の一位である。
「こんなところで何してるんだ、貴様……?」
 当然のことながら正宗が問うと、総司はどこか遠い目をして語り始めた。
「話せば長くなる……、聖火リレー後にろくりんピックに飽きたオレはのぞき修行の旅に出た。各地を放浪し、そしてこのヒラニプラ山岳地帯にちょっとモダンでお洒落な遺跡を見つけたもんだから、ここで特訓に励んでいたんだ」
 そんなに長くなかった。
 そして、今度は総司がこの状況について尋ね、正宗から話を聞くと、目をまんまるにさせて驚いた。
「しばらく世俗を離れてる間にそんなことに……、環菜さんが死んで……、メガネが校長だって!?」
「ああ、しかもメガネは何故かシャツを着てねぇ」
「シャツを……? いや、それも気になるが、なんだナラカエクスプレスってのは! よく見りゃのぞき部員もいるじゃねぇか、くそー、オレのいないところでこんなイベントが進行してたとは。つかオレ、回数券とか持ってないぞ!」
「……そりゃずっとここにこもってたからな」
「くれぇ〜!」
 サイコキネシスでギろうとすると、正宗はため息まじりに叱りつけた。
「おい、やめろ。回数券が欲しいなら、墓場のヤンキーから巻き上げてこい」
「二人とも落ち着け」
 見かねて、ベアトリクスが仲裁に入った。
「これだけ人がいるんだ、誰か一人ぐらい余分に持ってきてる人間もいるんじゃないのか?」
「ああ、そうそう。なんかエメって奴が余分に持ってきたって言ってたぞ?」
「ナニッ! おいおい、どこだよ、その奇特なお方は!」
 ナラカエクスプレス回数券を求め、総司は生徒の集まってるほうに走って行った。
「……ようやく静かになったな」
 ふと、かげゆのほうを見ると、すごく不愉快そうな顔で頬を押さえている。
「何してんだ……? かげゆ……?」
「なぁ、殿……、さっきあいつにすごく固いもので顔をぶたれたんだけど……、なんだと思う……?」
「? 棒だろ?」


 ◇◇◇


 駅のホームはガランとしていて、不気味なくらいに静まり返っていた。
 目の前には線路が二線走っている、おそらく上りと下りの線路なのだろう。
 まともに使えそうなこの二線ぐらいだが、遠くに、そして崩れた地面の下に、朽ち果てた線路が幾つも見える。
「この感じだとナラカエクスプレスの来るホームはここでいいのかな……?」
 ぐるぐると歩き回りながら、涼司は呟いた。
「山葉様、こちらにいらしたのですか?」
 分厚いファイルを抱えてやってきたのは、本郷 翔(ほんごう・かける)だ。
 代々続く執事の家系である彼は、今回、涼司の執事役を買って出た。情報とスケジュールの管理、または疲労コントロールなど、激務に追われる校長にも関わらず、その点をフォローする人間がいないのが気になったのである。
「救出隊に参加した生徒の資料を学園から取り寄せました、後ほど目を通してください」
「ああ、もう届いたのか、悪いな。面倒かけちまって」
「いえ、何ごとも適材適所です。山葉様は山葉様の、私は私の出来ることをするだけのが一番良いでしょう」
 そう言うと、禁猟区を施したお守りを渡した。
「今後、私のほうで情報は緊急性、重要性を把握して山葉様にお伝えするようにいたします」
「おいおい、そこまでしてもらわなくても大丈夫だって、そんな面倒なことしてたら……」
「山葉様、焦る気持ちはわかりますが、ここは冷静に行動すべきです」
「俺は別に焦ってるわけじゃ……」
 言いかけたが……、ほとんど睡眠も取らずに調査に没頭していた自分を思いだし、口をつぐんだ。
「わかったよ」
「ありがとうございます。千里の道も一歩から……、です。一歩一歩着実に進んで行きましょう」
 とそこに翔のパートナー、ソール・アンヴィル(そーる・あんう゛ぃる)が声をかけた。
「おっと、いたいた。学園から資料が届いたんだろ、情報整理手伝うぜ」
「助かります。とりあえず、参加者と資料が一致するかの確認と……、それぞれの目的も聞いておきましょう」
「ああ、インプットぐらいならお安い御用だ」
 ノートパソコンを手に、ソールはニッコリ笑った。
 それから、涼司は再びなにものもない線路に目を落とすと、腕組みをして唸った。
「……しかし、いつになったらナラカエクスプレスってのは到着するんだ?」
「そんなこともわからんのでござるか!」
 涼司の背中に自信に満ちた声を浴びせたのは、坂下 鹿次郎(さかのした・しかじろう)だった。
「ふふん、ここは拙者に任せるでござるよ。この駅に隠された謎を解き明かしてしんぜよう」
 昔、何処かで何かの書物を読んで知ったことがある。
 そう、重要なのは柱だ。柱に向かって突っ込むと隠し通路があって、特別な列車が待機するホームへ行けると魔法の文献には載っていた。きっと9と3分の4番線ホームとか言う、めくるめくファンタジーな場所に続いてるはずだ。
「はっはー、この向こうには巫女さんが待っているのでござるよー!」
 満面の笑みで柱に突っ込んだ鹿次郎は、ボグシャと嫌な音を立てて倒れた。
「……で、いつになったらナラカエクスプレスってのは到着するんだ?」
 何ごともなかったかのように、涼司が線路に目を向けたその時、霧の奥に紅い前照灯の光が見えた。
 ガタンゴトンガタンゴトンと揺れながら、【冥界急行ナラカエクスプレス】がようやくホームに到着した。
「こいつが冥界急行……」
 そして、扉が開くと、中からひとりの少女が降りてきた。
 水色の髪に雪のように白い肌、その顔に表情らしい表情はなく、まるで精巧に作られた人形を思わせる。
 身に纏った衣装は白を基調とした車掌服と車掌帽、腰元のガンベルトにはピンクのリボルバーが納められている。
 彼女は涼司たちを見回すと、『御神楽 環菜(みかぐら・かんな)救出隊ご一行様』と書かれた旗を取り出した。
「お待たせいたしました、ナラカエクスプレス車掌兼ガイドの【トリニティ・ディーバ】でございます」


 ◇◇◇


「え、ええと……、いろいろ訊きたいことはあるんだが、何から訊けばいいものか……」
「山葉様、とりあえず車内に移動されては如何でしょうか?」
 ティータイムでお茶を用意すると言う、翔の提案を採用し、生徒たちに列車に乗るよう促した。
 次々に乗り込んでいく生徒たちを見つつ、ナラカエクスプレスに期待と不安の入り交じった顔を浮かべる。
「そんな顔してると、環菜さんも助けられないよ?」
 涼司の緊張をほぐすように声をかけたのは、ルカルカ・ルー(るかるか・るー)だ。
 そしてニコニコしながら、チョコバーを差し出す。
「これでも食べて元気出してよ」
「気ぃ使ってくれて、ありがとうな……」
「どういたしまして……って、あれ? 今日は花音さんはいないの?」
「ああ、ナラカなんて物騒なところだからな、あいつは置いてきた」
「ふーん、そっか……。ま、花音さんがいなくて寂しいのもわかるけど、皆で行くし大丈夫よ。死は冒涜不可侵な生の別形態だけど、ちゃっちゃっと行って環菜さんの意思と目的を確認しよう。きっとこれも彼女の計画のうちなんだし」
「そう思うか?」
「だって、彼女は途中下車なんて望まないでしょ?」
 そんなことを話してると、ルカルカの相棒、ダリル・ガイザック(だりる・がいざっく)も会話に加わった。
「襲わせ死ぬ為、教導団の帰還後も故意に警備を薄いまま放置したと考えられる……。日本では死ぬと神だが、環菜は元々神で恐慌も未発生。だから神としては死んでなく、神格を上げる為の通過儀礼の試練の可能性もあるぞ」
 真実は未だ暗闇の中、それを手にするためにはとにかく前に進まなくてはならない。
 そして、その鍵を握るのが、この謎の少女トリニティだ。
 ルカルカはなるべく愛想良く振る舞って、トリニティにチョコバーを差し出した。
「あの……、トリニティさんも良かったらチョコバーどうぞ」
「よろしいのですか?」
「どうぞどうぞ、お近づきの印にね」
 ビジネスライクでどこか冷たい印象の彼女だが、チョコバーを受け取るあたり素直な性格なのかもしれない。
「ところで……、この列車のこともっとよく知りたいんだけど、機関室とか見学してもいい?」
「申し訳ありませんが、機関室や運転室は機密となっておりますのでご遠慮頂ければと思います」
「うーん、そっか……」
 列車の心臓とも言える部分、セキリュティにはやはり注意を払っているようだ。
 外から見る分にはいたって普通の列車に見えるが、車体の輝きは5000年前のものとは思えないほど美しい。
 トレジャーセンスにも特に反応はない。
 しいて感じた印象をあげるなら、全てが幻のようだということだ、なんだか現実感がまるでない。
「本来の用途が別って可能性も有るけど……、まさか生贄運搬用なんてことはないだろうし……」
「あの、お客様」
「……ん? え? あ、はい。どうしたの?」
「見学を希望されるのでしたら、どうぞ中にお入りくださいませ。機関室と運転室以外は自由に見て回られて構いません。10両編成となっておりまして、6号車までが旅客車両、それ以降が貨物車両となっております」
「そうなんだ……、ありがとう、トリニティさん」
 籠手型HCのナラカ関連資料とにらめっこ中のダリルに声をかけ、二人は中に入っていった。
 そして、二人と入れ替わるように、復活した鹿次郎がやってきた。
 ナラカにも巫女さんが居ると勝手に思い込んでいた彼は、巫女さんではないトリニティにいきなり絶望。
 だがしかし、よく見れば巫女装束が似合いそうな美少女と気付くと、ジャンピング土下座で浅ましい懇願を始めた。
「お願いでござる! 巫女装束を着て欲しいでござる!」
 恥も何もかもかなぐり捨てた彼に涼司は眉を寄せる。 
「おい、そんなことしてる場合か! 環菜が心配じゃねぇのかよ!」
 すると、鹿次郎は心の底から呆れたように肩をすくめた。
「全くメガネ殿はメガネが取れてマジモードに入ってももメガネでござるなぁ!」
「な……、なんだと?」
「環菜殿は金で命を買える御仁でござるよ。多分命を99個ぐらいストックしててもおかしくないでござる。そんな人のことを心配してどうするでござるか、ミジンコが大空を舞うUFOの心配しても仕方ないでござろう。ミジンコが100倍パワーアップして例えフナムシになっても同じでござる。それも判らんのでござるかこのノンメガネ殿は!」
「な、なんて無礼な奴なんだ……!」
 校長の立場も忘れ、涼司はプルプルと震えた。
 そんな中、鹿次郎のパートナー、岡田 以蔵(おかだ・いぞう)はホームのベンチで酒をカッ食らっている。
「な、なんじゃこの長屋はァ? 走る? は……ははは、なぁに言いゆうがで。おんしら冗談が下手糞じゃのう」
「はっはっは、以蔵殿は臆病風に吹かれたのかな?」
 鹿次郎のもう一人のパートナー、山中 鹿之助(やまなか・しかのすけ)が兄貴風を吹かせて話しかけた。
「臆病じゃと、な、な、なにをそんな……」
 まったく状況を理解してなさそうだったので、鹿之助は今目の前で起こってることを説明してあげた。
 列車とは何かと言う根本的なところから、ナラカエクスプレスで何をしようしているのかまで、丁寧に。
 すると以蔵は肩を落とし、頭を抱えた。
「ナラカからやっと脱出できたと思ったら、即ナラカ行き特急に乗るハメになるちどういうことじゃ……」
「まあまあ、ちょっと早い里帰りだと思って」
「里帰りじゃなか! わしの故郷はカツオの一本釣りで有名な土佐じゃ!」
「わかったわかった、話は列車の中で聞くから。ほら、さっさと座席を取ってしまおう」
「怖すぎるちや、家が走ったら住みゆう奴ら転げまわるでえ? 他の家にぶつかったらどうするがぜぇぇー!」
 以蔵はベンチにガムのように貼り付いたまま、てこでも動こうとしない。
 そんな混沌とした空間に、姉ヶ崎 雪(あねがさき・ゆき)はカートに駅弁を大量に乗せて帰ってきた。
 トリニティに土下座する鹿次郎に、ベンチにへばりついてる以蔵……パッと見では理解できない状況である。
「……なんですの、これは?」
 困惑していると契約者である鹿次郎が、雪に気付いて声をかけた。
「おや、雪ではござらんか。どこに行ってたかと思えば……、やや、大量の弁当が……、随分と買い込んだでござるな」
「腹が減っては戦はできぬと申しましょう?」
「おお、弁当か! そうじゃそうじゃ、弁当を食べて早く帰るぜよ!」
 恐怖でちょっとおかしくなった以蔵が弁当に手を伸ばすと、ビビビと雪が容赦なく引っ張ったいた。
「お待ちなさい! それはわたくしのお弁当です、ご自分の分はご自分で準備なさい」
「おんしぃ……、内蔵をぶちまけたいんかぁ……!」
 人斬りモードのスイッチが入って、またカタカタと揺れ始める。
「まあまあ、雪の言い分もわからんではござらん。自分の弁当は自分のお金で買ってくるで良いでござるよ」
 そう言うと、雪は鹿次郎に『鹿次郎の』財布を返した。
「お返ししておきますわ、次の駅に着くまでに足しておいてくださいね」
「ぬおー! 拙者の金がーっ!!」
 まるで緊張感のない鹿次郎たちに、涼司は死人の谷よりもふかーくため息を吐いた。
 環菜を救出すると言う、一番大切な目的を彼らは家に忘れてきているように思えてならなかった。
「ほんとにこいつらに任せて大丈夫か……?」