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リアクション
夏菜からの報告を受けたイルマは千歳に伝えた。千歳は口端をあげて頷き返した。
「ちょっと待ってね」
森の概略図に目を落とす。つい先ほどにチェーンソー坊やを追跡中の氷室 カイ(ひむろ・かい)から現在地と考えられる進行方角の報告を受けていた。切からの報告によれば奴らは『ユニコーン』の縄張りの北側に向かったようだ。2つの動線はおおよそ一致していた。
「森の北側! この位置よ!」
通話中の衿栖からトライブの一行に、そしてイルマから夏菜の一行に場所が伝えられた。
そうして千歳は、最も重要な相手に電話をかけた。それはミルディア・ディスティン(みるでぃあ・でぃすてぃん)の一行であった。
一行はパッフェルたちとは別チームとして森の西側の捜索を行っていた。パラ実生に出会したという報告は受けていないばかりか、現場に近い位置に居るようだった。
「へっへ〜、任せてよ。こっちはみんな元気いっぱいだからさっ!!」
明るくも頼もしい声が返ってきた。パラ実生たちがどこかで落ち合うのだとしたら、奴らの戦力も、これまで連れ去った『乙女』たちも集結する可能性が高い。
密に連絡を取り合うこととしながら、一行は一斉に決戦の場への移動を開始したのだった。
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