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リアクション
「ラムズ!?」
それを見たパートナーのシュリュズベリィ著 『手記』(しゅりゅずべりぃちょ・しゅき)は声をあげた。
そしてすぐさま千年王を睨みつける。
「王よ……いや、何も言うまい」
手記は言葉をつぐむと中指と人差し指を立てて剣指を作り、呪文を素早く詠唱しながら空に召喚獣の魔方陣を描く。
『オオオオッ!』
だが千年王はそんな手記に向かって剣を振るう。
「バニッシュ!」
と、なぶらが魔法を唱えて強烈な光を発生させた。
『グウッ――!?』
その光に目潰しされた千年王は思わず攻撃の手を緩める。
と、なぶらのグレーターヒールで回復していた瑠璃が、再び千年王へ飛び掛り、拳聖必殺の連打技・七曜拳を千年王へと叩き込む。
「千年王殿、今度こそ我の想いを受けるのだ!」
『ガアッ!?』
千年王は、瑠璃の想いのこもった拳を受けて態勢を崩す。
「――葦原明倫館校、アキラ・セイルーン。いざ尋常に……参る!」
と、翼の靴で空を翔るアキラが、巨大ハリセンを振り上げて千年王の頭上高くへと上昇する。
「偉大なりし古の覇王、千年王。その曇る事なき栄光、その穢れなき魂に敬意を表し、汝が栄光を。汝が魂を。我が友を守らんがために全身全霊を持って止めさせていただきます!」
――スパーン!
小気味良い音が聖堂内に響き渡り、巨大ハリセンが千年王の頭に炸裂した。
「目が覚めたかな?」
アキラが眉をひそめて千年王の様子を窺っていると、王の目玉がギロリと動いた。
「もしかしてさらに怒っちゃった?」
『ガアアアアアアッッ――!』
吼えた千年王の口から、ヘルファイアがほとばしる。
激しく噴出した炎にその身を呑み込まれたアキラは、地上へと落ちていく。
「アキラ!」
それを見たセレスティア・レインが、地面に倒れたアキラの元に駆け寄った。
そして歴戦の回復術でその傷を癒す。
「やっぱりハリセンでドラゴンに挑むなんて無謀ですよ」
「ははっ、それでもやらないとねぃ。千年王を傷つけるわけにはいかないしさ」
「アキラ……」
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