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【空京万博】オラの村が世界一!『オラコン』開催!

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第三章  パラミタパビリオン


【西カナン・オルトリンデ領 民族衣装体験即売会】

「あ、あの!ちょ、ちょっといいですか!」
「ん?なんだ?」

 突然声をかけられ、レヴィ・アガリアレプト(れう゛ぃ・あがりあれぷと)は立ち止まる。
 そこには、見慣れない衣装を見にまとった、黒髪の女性がいた。

「あの、私、リネン・エルフト(りねん・えるふと)っていいます!そ、そこで民族衣装の体験即売会してるんですけど、良かったら、見ていきませんか?」
「リネン・エルフト?どっかが聞いたような……。あぁ、たしかタシガンの空賊で義賊の団長か副団長が、そんな名前だったな……」
「は、ハイ。それ、私です。『シャーウッドの森空賊団』の副団長やってます」
「あぁ、そうだ!『天空騎士』!」
「はい。そんな風に呼ばれることもありますけど……」

 改めて、リネンを頭の先から爪先まで見やるレヴィ。正直『天空騎士』の異名を取るような人物には、とても見えない。
(なんだ……?戦場に出ると、人格が変わるタイプか?それとも、あがり症か口下手か……)

「……それで、民族衣装って?」

 どこか自信なさげな様子の彼女を見て、レヴィは自分から話を進めることにした。

「ハイ!私たち、西カナンのオルトリンデ領の民族衣装のPRをしているんです。もしお時間あるようでしたら、見ていませんか?」
「ふ〜ん……。民族衣装っていうか、ドレスみたいだな」

 成程、彼女が着ているのはカナンの女神イナンナが着ているような、露出度の高いモノだ。

「あ、これはその礼服っていうか、儀式用のモノなんです。普通の服や、活動的な方向けのマントやジャケットなんかもありますよ」
「男物もある?」
「モチロン!」
「じゃ、いいよ。行っても」
「ホント!?ありがとう!」

 レヴィの連れであるところの明子静佳六韜たちは、未だに食い歩きを続けており、いつ終わるか分からない。
(まぁ、暇つぶしにはちょうど良いだろ)
 そんなコトを考えながら、レヴィは、リネンの後に付いていった。


「わぁ!よく似合ってるよ、アガリアレプト!」
「そ、そうか……?」

 リネンに連れられてやって来たブースは、主に女性客でいっぱいだった。
 下手な所を触らないように気を配りながら、男性向けの衣装のところまで辿り着いたレヴィは、取り敢えずリネンの勧める衣装を着てみることにした。
 選ぶにしても今一つ良く分からないし、こう女性の露出度が高いと、ただ見ているというのも目のやり場に困る。

 衣装は武官向けの物のようだが、かなり上等なものなのがわかった。
 縫製がしっかりしているし、生地も上質。それに所々に、華美になりすぎないように気を配りながら、手の込んだ飾りが施されている。

「うん、背が高いし、体つきもガッシリしてるから、スゴく格好良く見える!ホラ、鏡見てみなよ!」

 リネンに手を引かれて、姿見の前に立つレヴィ。
 そこには、貴公子然とした自分の姿があった。
 自己評価ということで割り引いても、確かに格好良い部類に入るだろう。

「それは、オルトリンデの武官の礼服だ」

 レヴィが振り返ると、剣士の格好をした女性が、鋭い視線を自分に送っている。
 
「あ、フェイミイ!アガリアレプトさん、こちら、私のパートナーのフェイミィ・オルトリンデ(ふぇいみぃ・おるとりんで)
「レヴィ・アガリアレプトだ。よろしく」
「こちらこそ。どうだ、レヴィ。オルトリンデの服は?」
「あ、あぁ。今日初めて来たけど、結構良いと思う」
「そいつ良かった。記念撮影も出来るから、気に入ったのがあったらリネンに言ってくれ」
「オルトリンデは、リネンの故郷なの。今はもう、なくなっちゃったんだけど……」
「そ、そうなのか……」

 レヴィも、カナンの戦乱のコトは聞いている。

「もしよかったら、パビリオンの方も覗いていってくれ。展示を出してるんだ。それじゃ、リネン。後は任せたぜ」

 それだけ言うと、フェイミイは他のお客の方へと向かっていた。

「ゴメンね。フェイミイ、男の人がちょっと苦手なの」
「そうか……。その分、おまえが頑張ってるんだな」
「え!?わ、わたし?」
「あんまり話すの、得意じゃないんだろ?」
「う、うん……。わかる?」
「さっきと今とじゃ、随分態度が違うからな」
「そ、そうなの?」
「あぁ。いい意味でな」

 一瞬、ドキッとした表情を見せたものの、『いい意味』と言われて、ちょっとホッとするリネン。

「中々いいんじゃないか、オルトリンデの衣装。他にも見せてくれないか?折角だから、ひと通り着てみたい」

 明るい声で言うレヴィ。リネンを気遣ってのコトだが、言葉に嘘はない。

「そ、そう?じゃこれなんてどう?これは貴族の衣装なんだけど−−」

 意外なコトを言われ続けからだろうか。いつもとは違う顔のほてりを感じつつ、リネンはとびきりの一着を選び出した。

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【西カナン・オルトリンデ領 民族衣装体験即売会】

【基本値】
 6,6,3=15

【修正値】
《MC》(運営)リネン・エルフト(りねん・えるふと)
:2×1=2

《LC》(運営)フェイミィ・オルトリンデ(ふぇいみぃ・おるとりんで)(客)レヴィ・アガリアレプト(れう゛ぃ・あがりあれぷと)
:1×2=2

《IC》なし
《MB》設定+1、接客+1、コスプレ+1=3

 2+2+0+3=7
 15+7=22

【判定結果】
 大成功!:PP+2

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