リアクション
終戦
「ユウナとやら、どうせ雌雄を決するなら、こんな生臭い勝負じゃなくて酒呑み勝負と行こうじゃないかい」
「はん! それも面白いね。どうだい? 負けたほうが勝った方の部下になるってのは?」
垂の提案にユウナが反応する。
「姐御、いくらなんでもそれはまずいんじゃない?」
「酒ハ毒ダ」
「マスター、ユウナの判断に任せましょう」
カルラ小龍、エノクが口ぐちにそう言う。
「じゃあ行くよ。ユウナ、俺が勝ったらS@MPの護衛として一緒に行動してくれ。なに、悪い話じゃないさ『特等席』コンサートを聴けるんだからさ!」
「面白いじゃないかい!」
「では、飲む酒は『幻の銘酒』だ。何処まで耐えられるか勝負だよ」
「いいよ! 始めな!」
ふたりとも注がれた酒を飲み干す。
「まだまだ」
「旨いねえ」
垂もユウナもまだまだ余裕だ。
二杯目。
まだ問題ない。
「はっ、どうしたんだい? ペースが鈍ってきてるよ」
垂の挑発にユウナが乗る。
「なんの、まだまだ」
三杯目も順調。
「そろそろ酔いが割ってきたんじゃないのかい?」
「まだまだぁ!」
それでも体力が半分くらい奪われているあたり両者ともに厳しそうである。
四杯目。
「うっぷ、と、トイレ……」
垂は耐え切れずに吐きにいってしまった。
「なんだい。情けないねえ。それじゃああたしの勝ちってことで……って、いつの間にか囲まれているじゃない!」
そう、酒呑み大会をやているうちにユウナたちは取り囲まれていたのだ。
「私は国軍のダリル・カイザック。本来ならばお前を逮捕すべきなのだろうが、今ひとつ迷いがある」
「同じくローザマリア。逮捕すべきかは他のみんなに任せたら?」
「じゃあオレから一つ」
垂が手を挙げる。
「どうぞ」
「空中戦に優れた仲間がいれば今後の為にもなるし、以後、空を荒らさなければ退治したのと同じ事だろ? こいつらの主力はほとんど壊滅したんだし、味方に引き入れても悪く無いと思うがね。月の宮殿専用の警備部隊がいれば大助かりだしねえ」
「そういう事なら今回は逮捕は止めておくか? こっそりと退治したことにして報告だけして、あとは月の宮殿の警備にでも使えばいい」
ダリルがそう言うとライザが
「しかし法に従わないものは断固として処罰すべき」
という。
「こっちとしちゃ賞金が入ればどっちでもええんやけど、みんなはどないなん?」
泰輔の言葉に皆は考える。
「一応法治国家だし、司法に判断を委ねようよ。ってことでダリルさんお願い」
フレイの言葉を受けて、ダリルが空賊団のメンバーを捕縛する。
「イコンを何機か監視につければおかしなこともやれないでしょう。《タービュランス》の効果が切れたら空賊団のメンバーを護送するよ」
アポロンがそう言って月の宮殿に帰っていく。
そして飛空艇やイコンが飛び立つとそこには青いシュヴァルツ・フリーゲが佇んでいた。
???「あれが地球人の戦力か。大したことはないな……ふふふ……はっはっはっははははは!」
こんにちは。あるいはこんばんは。樹です。
はい。アクションの中で気づいた人も多かったのですが、じつは空賊のイコンは地球人が載っていないので30%の力しか出せないんですね。
ということでそこを見ぬいた成果で勝利へと繋がりました。
同じように地球人しか載っていなくても30%〜50%くらいの出力しかでませんので、イコンに乗ってシナリオに参加される際はLCの追加を忘れないで下さい。
イコンデータでLCが載っていても、アクションでMCしか登場していないならばMC一人乗りになりますのでご注意を。
ではでは。またお会いしましょう。