リアクション
「やられた……か」
甚五郎は空になった部屋を見ながら言った。
「どうやら、この洞窟は別の抜け穴があったのじゃな」
パクトは部屋を見渡しながら言った。ちなみにダー達は泪に連れられ、一足先に村で治療を受けている頃だった。
「くっ……絶対ゆるさないわよこんなこと」
「セレン……」
「人間を改造してキメラにする……ぜったい許せないことだよ」
怒りに震えるセレンフィリティに、京介は深く頷いて答えた。
「ライ、フィアに魔導書でありますか……」
「魔導書?」
吹雪がぽつりとつぶやいた魔導書という言葉に京介は気になった。
「ほら、ライが言ってたでありますよ。『黒幕? ああ、魔導書ならこの奥ですよ』と」
「魔導書か……」
「で、どうするんだ、この洞窟は」
「とりあえず爆破するよ。これ以上犠牲者を出さないためにも」
甚五郎の問いかけにアゾートは、唇を噛みしめながら答える。
アゾート自身が「何も出来なかった自分」を一番悔いていたのだった。
この後、洞窟はアゾートとパクトの魔術により爆破。
以後はとりあえず催眠術によって行方不明になる人たちはいなくなった。
が、黒幕は未だ行方不明のままとなってしまった。
お疲れ様でした。当シナリオへのご参加ありがとうございます。
代筆させていただきました朱坂理樹と申します。
恐れいりますが、楽しんで呼んでいただけたら幸いです。