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東西統一記念ロイヤルガード合コン

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 第1章 憧れのあの人と

■□■1■□■ 夜の変熊

夜のヴァイシャリー湖、豪華客船の船上にて。
東シャンバラロイヤルガードマントを羽織った赤い羽根の仮面の男が、
仁王立ちして高笑っていた。
「ふふふふふ、はーはっはっはっは!」
シャンバラにその名を轟かす変熊 仮面(へんくま・かめん)であった。
「ロイヤルガード合コンだと!?
ふふふ……この美しい私の体目当てに女共が群がるに違いないッ!」
変熊の肌を月光が反射する。
今日ももちろん全裸であった。
そこに、長い髪を翻し、走ってくる者の姿があった。
「さっそくおいでなさったか!」
変熊は、両腕を腰に当て、両足を広げた体勢で振り返る。
変熊の肌を月光が反射する。
「さぁ、どこからでもかかってきなさい。君達の愛を受けとめてあげよう!」
「仮面雄狩る、参上! 宦官にさせていただく!」
ハサミが一閃、変熊の無防備な股間は、謎の仮面の人物によって一瞬にして変貌する。

「アッーーーーーーー!!
俺様のマッターホルンが!!」

「コレはいただいたわ!」
仮面の人物は、夜の闇の中に駆け去って行った。

「これじゃお婿に行けない……」
変熊はしゃがみこんでのの字を書く。
「ああっ、師匠!」
にゃんくま 仮面(にゃんくま・かめん)は、
仮面の人物に抗議の声を上げる。
「お前、なんて事するにゃーっ!
これじゃ師匠が……」
にゃんくま仮面は、変熊仮面の股間を覗き込む。
「ぷぅーっ! ゲラゲラかっこ悪〜!」
次の瞬間、にゃんくまは吹き出して、変熊を指さして笑っていた。
唾を吐くと、にゃんくまは変熊のマントをはぎ取っていた。
「ああんっ!?」
「ロイヤルガードマントは頂くにゃ」
そのまま、にゃんくまは、ロイヤルガードマントをずるずるとひきずって、会場に走って行った。
「師匠を蹴落としてボクがロイヤルガードだにゃー!
あーはっはっはっは!」
「こ、こら、待て!」
変熊がにゃんくまを追おうとすると、
立てかけられていた鏡にその姿が映る。
「こ、この流れるようなフォルム……これはこれで美しい。
海中を泳ぐクジラやイルカのようにしなやかだ!」
かくして、気を取り直した変熊は、
仮面しかつけていない全裸で、しかも、切られた状態で、
会場に走って行ったのだった。