校長室
マレーナさんと僕(2回目/全3回)
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2.新下宿生の紹介 マレーナが下宿に戻ってくると、管理人室には新たな下宿生達が彼女の帰りを待っていた。 「まあ、お待たせ致しまして。 申し訳ございません」 ひよこ柄のエプロンを身につけると、まず紙切れを一枚ずつ渡す。 「本日の行程ですわ。 ザッと目を通されるとよろしくてよ」 マレーナの文字だろう。 心をこめて書かれた紙には、以下のようにあった。 『本日の行程 1頁 ある日のマレーナさん 2頁 新下宿生の紹介 3頁 下宿生達を慰めよう 〜昼〜 4頁 お勉強の時間ですよ 〜昼〜 5頁 干し首講座の時間ですよ 6頁 調教の時間ですよ 7頁 増改築をしよう その1 8頁 増改築をしよう その2 9頁 増改築をしよう その3 10頁 閑話休題 〜昼〜 11頁 お散歩の時間 12頁 歩さんと一緒♪ 13頁 東園寺さんの災難 14頁 閑話休題 〜夜〜 15頁 下宿生達を慰めよう 〜夜〜 16頁 お勉強の時間ですよ 〜夜〜 17頁 何はともあれ、飲み会! 18頁 エピローグ 以上』 「それと、各自のお部屋でしたわね? 原則、お1人様人部屋になりますの。 100番台が1階、 200番台が2階になりますわ」 言いながら台帳を取り出し、慌ててめくる。 新規入居者達の部屋割りは、以下の通りであった。 椿 薫(つばき・かおる)は149号室。 茅野 菫(ちの・すみれ)は150号室。 ロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)は151号室。 百々目鬼 迅(どどめき・じん)は152号室。 鏡 氷雨(かがみ・ひさめ)は153号室。 ルクス・ナイフィード(るくす・ないふぃーど)は154号室。 カレン・クレスティア(かれん・くれすてぃあ)は155号室。 ジュレール・リーヴェンディ(じゅれーる・りーべんでぃ)は156号室。 夕条 媛花(せきじょう・ひめか)は157号室。 夕条 アイオン(せきじょう・あいおん)は158号室。 ベアトリーチェ・アイブリンガー(べあとりーちぇ・あいぶりんがー)は159号室。 黒井 暦(くろい・こよみ)は247号室。 多比良 幽那(たひら・ゆうな)は248号室。 火軻具土 命(ひのかぐつちの・みこと)は249号室。 ルルール・ルルルルル(るるーる・るるるるる)は250号室。 立川 ミケ(たちかわ・みけ)は251号室。 クリュティ・ハードロック(くりゅてぃ・はーどろっく)は252号室。 エミリー・グラフトン(えみりー・ぐらふとん)は253号室。 雨宮 七日(あめみや・なのか)は254号室。 シャノン・マレフィキウム(しゃのん・まれふぃきうむ)は255号室。 オルベール・ルシフェリア(おるべーる・るしふぇりあ)は256号室。 「……以上ですわ」 パタンッ。 台帳を閉じる。 そうそうと、注意事項を付け加えて。 「自分の部屋を、実際に使う使わないは、借主の自由。 この下宿では、細かい事はあまり気にしない事ですわ」 そうして入居者達は全員、各自の部屋へと散って行くのであった。 彼らを見送って、マレーナは吐息と共に神棚に目を向ける。 「ドージェ様……」 その隣に、時計。 午前10時を過ぎようとしている。 「そろそろ、オーナー様の朝礼が始まる時間ですわね? 私も行かなくてわ」