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砂上楼閣 第二部 【後編】

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砂上楼閣 第二部 【後編】

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皆川 陽(みなかわ・よう)を主とする、
テディ・アルタヴィスタ(てでぃ・あるたう゛ぃすた)騎士叙任の式が、
薔薇学生達を立会人として行われた。
「我が主に永遠の愛と忠誠を」
ひざまずいたテディは、陽の手の甲にキスをする。
「……ありがとう」
本当は、主従ではなく対等な関係でいたいと願うものの、どうすればそうできるのか、
陽にはまだわからない。
「おめでとう! よかったなあ!」
ミゲル・アルバレス(みげる・あるばれす)が、陽の肩を叩く。
「ボクが戦えたのは、ミゲルさんのおかげだよ」
陽は言う。
「なんだか結婚式みたいだね」
「ええっ?」
「うん、僕の自慢のヨメさ!」
黒崎 天音(くろさき・あまね)の言葉に、驚く陽をテディは抱き寄せる。
「イエニチェリになっても、やっぱり黒崎は相変わらずだな」
「……まったくだ」
久途 侘助(くず・わびすけ)と、鬼院 尋人(きいん・ひろと)は言う。
「よし、俺様たちも結婚式しようぜ!」
「突然、何言ってるんだ!?」
アイザック・スコット(あいざっく・すこっと)に手を握られ、
瑞江 響(みずえ・ひびき)は慌てる。
今回、関わった薔薇学生全員が陽とテディを見守り、祝福した。
(ボクは、ここにいてもいいんだ。だって……)
陽は、隣のテディの顔と薔薇学生達を見回して、そう思った。
  
  
  
薔薇の学舎のカフェテラスにて、ユニコルノ・ディセッテ(ゆにこるの・でぃせって)は、
アディーンとお茶をする。
「ユニちゃんとこうして二人っきりでお茶できて、俺は幸せだよ」
にやけるアディーンの前に、ひとつの影が現れる。
全裸に薔薇学マントの変熊 仮面(へんくま・かめん)であった。
アディーンはタシガンコーヒーを吹き出す。
「なんでここにいるんだ!
 ていうか、こんな場所で全裸ってなんなんだよ!」
ユニコルノは涼しい顔で言う。
「変熊さんもご一緒と言ったでしょう?」
「俺様の肉体美をジェイダス校長は買っていらっしゃるからな!
 服を着ろなどという野暮はおっしゃらないのだ!」
「ジェイダス校長以外はそうじゃないだろ」
大河は、苦笑しつつ変熊に言う。
「大河君も、薔薇学に慣れてきたようでよかったです」
「やっぱり、サバイバルしてきてただけのことはあるよね」
エメ・シェンノート(えめ・しぇんのーと)清泉 北都(いずみ・ほくと)も、
リュミエールやリオンとともにやってきた。
「あまり近づかないようにとあれほど申し上げましたよね!」
追ってきたクナイ・アヤシ(くない・あやし)は、リオンと北都の間に割り込む。
「あの……僕達も一緒していいですか?」
ティエリーティア・シュルツ(てぃえりーてぃあ・しゅるつ)
スヴェン・ミュラー(すう゛ぇん・みゅらー)フリードリヒ・デア・グレーセ(ふりーどりひ・であぐれーせ)も、
お茶会に加わる。
こうして、薔薇学のカフェテラスはにぎやかな笑い声に包まれた。
  
  
  
藍澤 黎(あいざわ・れい)は、ジェイダスに呼び出しを受ける。
黎は、新たなイエニチェリに任命されたのだった。
「タシガンの民との和解に貢献したことを私は高く評価している。
 それに、君の育てている薔薇は美しい。
 心に曇りのある者には真似できまい」
ジェイダスは微笑を浮かべる。
「……もったいないお言葉です」
黎は優雅に一礼した。
  
  
  
蒼き薔薇が、薔薇の学舎に咲き誇る。
  
  
  

(砂上楼閣 第二部 【後編】了)

  
  
  

担当マスターより

▼担当マスター

森水鷲葉

▼マスターコメント

 ご参加いただきありがとうございました。
 今回、以下のPCさんに称号をお贈りいたしました。

 【神子】SFL0003986 フィルラント・アッシュワースさん
 【イエニチェリ】SFM0003985 藍澤 黎さん
 【諜報機関インテリジェンス代表】SFM0004765 佐々木 弥十郎さん
 【マリノの親友】SFM0006683 吉永 竜司さん

 SFM0003727 エメ・シェンノートさんは、リュミエール・ミエルと、
 SFM0003587 清泉 北都さんは、リオンと、
 それぞれパートナー契約することが可能です。
 もし、契約を望まれる場合は、運営まで1週間以内にご連絡ください。
 今週中にNPC譲渡の手続きをさせていただきます。

 最後までご参加いただき、どうもありがとうございます。
 次の機会にも何卒よろしくお願いいたします。