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【初心者向け】イコンシミュレーター イコン VS 『何か』

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【初心者向け】イコンシミュレーター イコン VS 『何か』

リアクション


第一章 訓練開始!
 
(エリザベート、なかなか興味深い者たちが集まったな)
「面白い訓練になりそうですぅ」
 天御柱学院では、今回の訓練を考えたコリマ・ユカギール(こりま・ゆかぎーる)エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)が、訓練の対戦表の前で頷きあった。
「これで大丈夫そうかな?」
 今回実質の運営を担当するルカルカ・ルー(るかるか・るー)は、参加者たちをシミュレーター前まで誘導すると二人の元に戻り最終確認を行う。
 シミュレーター前ではダリル・ガイザック(だりる・がいざっく)がシミュレーション映像撮影のための最終調整をかけていた。
「良いバランスで組んでありますぅ」
(意義のある訓練になるであろう)
「そうだね! じゃあ、そろそろ始めようか」
 三人はシミュレータールームに入ると、エリザベートが代表して並んでいる参加者たちの前に立ち、今回の訓練の趣旨について語り始める。
「模擬戦闘中は好きなように動いて大丈夫ですぅ。ただし、今回イコン戦の相手となる巨大化チームの能力は当然生身とは比べものにならないくらい上がっているですぅ。なのでぇ、イコン戦に慣れている方も要注意ですぅ」
 不穏な笑みを浮かべるエリザベートからルカルカが引き継ぎ、対戦相手を一覧にした紙を貼り出した。
「相手はこんな感じだよ」
 参加者たちの間にざわざわとした空気が流れる。
「基本的には5対5だけど、一部変則で組んであるチームもあるから気をつけてね! 巨大化チームのほうは個々が戦えるからパートナーも一人にカウントしてるよ。ペットは別。第2試合はイコンチームが教練隊だから、ちょっとハンデを付けて巨大化チームが少なくなってるから頑張ってね!」
「ルカ、こちらはもう動かせるぞ」
「ありがと、ダリル」
 映像設定を終えたダリルに向かってルカルカは頷いてみせる。
カルキノス・シュトロエンデ(かるきのす・しゅとろえんで)は別室で打ち上げの準備を始めていた。
「じゃあみんな、配置について。第1試合のみんな、よろしくね!」
 ルカルカの言葉に、第2試合以降の参加メンバーは控え室へと入る。
 第1試合の参加者はそれぞれが定位置へと移動した。