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最終決戦! グラン・バルジュ

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最終決戦! グラン・バルジュ

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第十五章 バルジュ兄弟事件の終焉

「ぬしらは、満足したのか? ならば、もう二度と世に舞い戻るでないぞ」
 決戦が行われた場所に、その男、三道 六黒はいた。
 同じ悪として、兄弟の最後を看取りに来たのだ。
 暗黒ギロチンで、残ったソレントの死体を、一瞬でバラバラにする。
「また……悪が逝くのだな……」
 肩を震わせる六黒。
「あれぇ〜!? 六黒サン、泣いちゃったりしてますぅ〜!?」
 軽薄な口調で、冴王がニヤニヤとからかう。
 彼の言葉に、ピクリと動きを止める六黒。
「ふっ――何を言うかと思えば……」
 ゆっくりと、顔だけ向ける。
 六黒の横顔は、狂笑だった。
「奴等が殺し損ねた者共を、わしらが狩ることが出来るのだぞ? そんな嬉しいことを聞いて、何故泣かねばならぬ?」
 くくく、と再び肩を揺らし始める。
 その返答を聞いて、冴王も嗤い始める。
「ふっ、あんたとなら、退屈しないで済みそうだぜ……」
「――さて、見送りはその辺にいたしましょう。ここももうじき破壊されるようですからな」
「それもそうだな」
 踵を返すと、六黒は歩き出す。
「わしらも、次の戦場へと向かうとしよう。もっと、もっと、強者と戦いたい……」
 レンとザミエルにつけられた胸の傷をさすりながら、不敵な笑みを浮かべた。

◆◇◆

 シャンバラ中に、バルジュ兄弟の事件解決が公表された。
 グラン・バルジュは破壊。
 バルジュ兄弟は二人とも死亡。
 
 訪れた平和に、皆、安堵していた。