First Previous |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
Next Last
リアクション
「かわいいなあ」
図書館の一角で五百蔵 東雲(いよろい・しののめ)は、一角獣のたてがみをなでていた。
それに答えるように一角獣が声を上げる。
「なにこれ!?」
リキュカリア・ルノ(りきゅかりあ・るの)がその異様な光景に少し苛立っていた。
「そこの一角獣、これ以上東雲になつくなっ!」
だが一角獣はその言葉に反するように次々とあつまっていく。
「シノ〜」
突然、美鈴の声に東雲は、顔を上げて見渡した。
「美鈴ちゃん! ここに来てたんだね!」
「……また変なのが増えた!?」
リキュカリアは驚きの声しかあげれなかった。
美鈴の後ろから、カイが追いかけてくる。
「行ってるそばからこれだもんな」
「男まで!?」
次々と、東雲になついてきているかのように見える状況に、リキュカリアは驚いた。。
「そういえば、向こうではアキレウスが暴れてるらしいけど、助けに行った方が良さそうだね」
「そうだね、私がんば――」
「まった、俺が先を行く。美鈴の子守をしてると大変なことばかりだからなー」
カイの言葉に、東雲も頷いた。
東雲は一角獣と共に、こちらへ向かって来ているアキレウス軍団へと向き直る。
そして、サイドワインダーの準備を始める。
「そういえば……日本の一角獣は乙女に反応するんだよね……」
自分の隣でなついてきている一角獣を見て、東雲は少し複雑な心持ちになってしまう。
「ひ、ひとまず、あのうらやましい体格の人達をどうにかしなくちゃ……ってあれ?」
東雲は再び視線を一角獣からアキレウス軍団を見ると、その先頭に女の子が居るのが見えた。
目をこらしてみると、その女の子は巫女装束をまとった生徒だった。
First Previous |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
Next Last