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少年探偵 CASE OF ISHIN KAWAI 3/3

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少年探偵 CASE OF ISHIN KAWAI 3/3

リアクション

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11−0

The exit of a labyrinth

またあてもなく廊下を歩いていたあなたは、今度は、十、二十代前半にみえる若者たちの集団にいきなり取りかこまれて、拉致された。
彼らはチーム鴉。
コリィベル内の不良グループらしい。
理由も説明されず、独房に放りこまれたあなたの前に、チームのリーダーだという少女、鴉赤紫があらわれた。
裾の長い白い学生服をはおった少女は、カラスのメンバーたちに暴行されて、床に倒れていたあなたの前であぐらをかいた。

「急に頭の中に、天ヶ原の声がしたんだ。
ゆりかごから自分はフケるけど、一番悪いやつは残ってるから、後はよろしくってな。
そいつがてめぇだよ。
てめぇ、何者だ」

胸ぐらをつかまれても、もちろん、あなたはこたえられない。

「わからない」

「あん? 舐めてるのか」

「違う。本当にわからないんだ」

赤紫はあなたをの目をまっすぐに覗き込む。

「嘘はついてねぇ、な。
それとてめぇが何者かは別の話だ。思い出すまで、ここで寝てろ」

あなたから手を離すと、赤紫は牢をでてゆく。
打撲で痛む体をさすりながら、あなたは天井を眺める。

(こうなったら、眠るくらいしかすることがないな)

うとうとしかけたところで再び、来訪者があった。
一人は執事服。もう一人は西洋の貴族風の衣装をまとっている。どちらも清潔な感じのする少年たちだ。
チーム鴉のメンバーにはふさわしくない気がする。

「僕は、清泉 北都(いずみ・ほくと)。こっちはパートナーのソーマ・アルジェント(そーま・あるじぇんと)
きみをその、助けにきたんだ。さぁ、早くここからでた方がいいよ」

執事服の少年、北都は手を貸し、あなたを起こしてくれた。
ソーマの方はその様子を冷ややかにみている。

「俺は見張りと治療担当だ。ケガを治してやるから、感謝するんだな」

ソーマは、どうにか立ち上がったあなたに近づいてくると、手をかざし、魔法? であなたの傷を治してくれた。

「すまない。ありがとう」

「俺に礼など言うな。北都に頼まれたから、やってやっただけだ」

「僕は、天ヶ原が姿を消して、怒りの矛先を失った鴉の人たちが、きみを殺してしまう気がして、心配なんだ。
鴉さんもああみえて僕と同じことを考えてるみたいだよ。
きみが誰なのかは知らないけど、早くコリィベルをおりた方がいい。
僕には聞こえなかったけど、一部の人たちには、天ヶ原からの、きみを狙え! みたいなメッセージが届いたみたいだからね」

「なぜ、僕が」

あなたは首を横に振る。

「考え事はあとで一人でするんだな。北都がここまで言っているんだ。
行け。
しばらくは、追っ手がこないようにしておいてやる。
いいな。俺たちの前には二度と顔をだすなよ」

「ねぇ、ソーマはこの人に厳しすぎじゃないかな。彼はなにも」

「俺も声を聞いた。いいか。北都。こいつには、忌み嫌われる理由がある」

「え」

北都が首を傾げる。あなたもソーマにその理由とやらを尋ねたかったが、やめておいた。けっして、教えてはくれない気がしたからだ。

「じゃ、気をつけて」

「すべては、おまえの身からでた錆だ」

二人に見送られ、あなたはチーム鴉のテリトリーを脱出した。

(どこに行けばいいのかわからにうえに、僕は狙われてもいるらしい)

これまで以上に注意しながら、廊下を歩くあなたに突然、横からあらわれた誰かが、抱きついてきた。

「むぎゅー。心配しなくていいよ。僕は賞金首やお尋ねものに寛大なんだ。
まぁ、僕自身がそうなんだけどね。僕は、ヘル・ラージャ(へる・らーじゃ)。知ってるかい」

ヘルは、青(右)と紫(左)の瞳を細め、いたずらっぽく笑う。

「僕は記憶があいまいで」

「ああ。それは、悪党にはよくあることだよ。
あまり悩まないで、好きな人に抱きついたりするのがいいと思うな」

ヘルはあなたから離れない。あなたが離れようとしても、
「きみとのハグは親愛と友情のハグだから心配しなくていいよ」

と、あなたはヘル以外にもこちらをみている視線を感じた。

(下から、僕はみられている?)
あなたは気配を感じた場所。ヘルの影を眺める。
影の中から、白塗りのピエロメイクの人物が上半をだし、こちらを見つめ、けたたましく笑いだした。
彼女は、顔はメイクしているが、服はなにもきておらず、しかも左腕がない。

ナガン ウェルロッド(ながん・うぇるろっど)。登場だぜ。まずは凶悪犯生写真ゲット」

右手のデジカメで下からあなたの顔を撮影した。

「あーナガンは楽しければいいんだぜ。
ヘルの影も飽きてきたんで、そっちに移ろうかと思ったら、先客がいるとはな。
やっぱり、ビックネームは競争率が高いでごわす」

言いたいことだけ言うと、ナガンはまた影の中に潜っていく。
ヘルもようやくあなたから体を離した。

「うーん。やっぱり、そろそろ呼雪をむぎゅーしたいな。
一時のぬくもりだけじゃ、つらいんだよね。
じゃ、僕らは行くから気をつけてな。
有名人さん。
バイバイ」

陽気に手を振り、去ってゆく。
残されたあなたはあ然としていたが、もはや歩き続けるしかできることはない。
しばらく歩くと、異物感を感じた。
塵。
人間の目には見えぬほどに細かな塵があたり一面に漂っているような気がする。
俗に言う、埃っぽいとはまた違う、大気中の異分子がこちらの肌をちくちくと刺してくる感覚。
幻痛なのだろうか。
破壊されはしたが、され尽くしてはいない、中途半端な廃墟もどきのブロックにあなたはいる。
床、壁、天井が割れ、裂け、破れ、いまにも全体が崩壊しそうな気配を漂わせている廊下で、あなたは、彼女たち一団と出会った。
所在なさげに壁にもたれた水色のおかっぱ頭の少女が、髪と同じ色の瞳をあなたにむける。

「人間界では、P○P版の「化物○」もとっくに発売されちゃったみたいだし、停滞した時間の中に置き去りにされたような、このせつなさはなんなんだろう。
ぼくは、今回のエピソードでは主人公か、少なくとも狂言回し的役割だったはずだけど。
繰り返される、ていたらく。
せめて、責任の置きどころがどこにあるのか、それぐらいははっきりさせて欲しいところかな。
まるで三回生まれかわって、そのうえ、九百歳の老婆になって、達観しすぎて頭がおかしくなっちゃった感じなんですが。
いくら品行方正、容姿端麗の九歳児のぼくでも、我慢の限界があるさ。
ねぇ。
通りがかりのお兄さん。
そこんとこ、きみは、どう思うの」

彼女自身の言葉通り、たしかに十歳前後にみえる少女に、いきなり、つらつらと話しかけられて、あなたは、あいまいな表情を浮かべた。
話の内容も意味不明だし、この子には深くかかわらない方がいい気がする。
少女を無視して、立ち去りかけたあなたを別の少女が呼び止めた。

「おいおいおい。わしの維新に声をかけさせておいて、あいさつもなく、目前をスルーとは、例え、イカれたゆりかごの住人であったとしても、おぬし、非礼にもほどがあるぞ」

今度の子は、年齢は最初の子と同じくらいで、外見とあわない老女のようなしゃべり方だ。
あなたを値踏みするかのごとく、赤い瞳を妖しく細めた。

「初対面の人間への挨拶すらわからぬのなら、わしが手本を示してやろう。
あまりに無礼に振る舞われては、維新の教育にもよくないのでな。
わしは、ファタ・オルガナ(ふぁた・おるがな)。先におぬしに質問したのは、わしのステディのかわい維新じゃ。
わしらは維新の兄のかわい歩不を探して、ゆりかご内を探索中だ。
おぬしは何者でここでなにをしておる。
礼儀を教えてやった見返りに、その程度は話してもかまわぬじゃろう。
おぬしは、わしらと話すのがイヤか。
イヤならイヤでもわしは全然、よいがな。わしは、人がイヤがるところをみるとゾクゾクするのじゃ」

ファタは赤い舌で、自分の色の薄い唇をなめた。
「いや、その、かわい歩不とは何者なのかな。
僕は、自分でも自分がなにをしたいのかわからなくて、きみたちこそ、僕が誰なのか知っていたら、教えて欲しいよ」

「ンフフフフフ。
こちらの問いかけには答えずに、逃げようとさえし、とがめられると、さらに質問で切りかえして、結局、わしの質問にもこたえもしない。
不逞の輩にわしがものを教えてやる義理があるかないかは別として、おぬしが、なかなかにユニークな犯罪者的資質のある人物であることだけは、たしかじゃのう」
「きみらに対して失礼があったのなら、すまない。
僕は、本当に記憶が、意識がどうにもはっきりしなくて」
「へぇ。
それはそれで大変だね。同情するよ。
話を総合すると、つまり、お兄さんは、いま、自分で自分がなにをしてるか、わからないくらい混乱してるって意味でしょ。
怖いよね。
ぼくにもわかるなぁ。
そういう時は一番、危ないんだ。気がつくと、常識や法律なんて簡単に踏み越えてちゃったりしてさ」

同情すると言いながらも、維新はどこか楽しげだ。

「殺人。強姦。詐欺。恐喝。
なにもかもひっくるめると前科五犯や十犯じゃ足りないくらいの悪行を重ねたのかもしれないよ。
だから、自分の過去が重くなりすぎて、忘れたんじゃないの」

「もしくは、忘れたフリじゃな。フリもずっと続ければ、いつの間にかほんとになるのは、よくあることだしのう」

二人の少女は、くすくすと笑った。

「この先もノープランのままで放浪を続けるのなら、ぼくらと一緒にくればいいじゃない」

無邪気そうな表情とは裏腹に、維新の誘いには、きっとなんらかの思惑があると思う。

「維新がそう言うのなら、わしはウェルカムじゃ。
どの道をゆくか、おぬしが選ぶがよかろう」

「きみには、未来はみえるのかい」

あなたのつぶやきに、ファタは首を横に振る。

「ここは誰かがこれまでに何度も経験した物語のリミックス。または追体験をする舞台にすぎない。
そんな気がするのじゃが。
わしは、維新が隣におればそれで満足じゃからな」

「まぁまぁまぁ、案ずるよりはみんなで産もうよ。今回はもうみんな、待たされすぎなんだだから」

「みんなとは」

「まぁまぁ。いいから、いいから」

維新に背中を押されて、あなたは緑の髪の少女の前におしだされる。
少女はいきなりあなたをハグし、ほっぺにちゅーをしてくれた。

「ボクはヴァーナー・ヴォネガット(う゛ぁーなー・う゛ぉねがっと)です。迷子のお兄ちゃん。元気だすですよ。
歩き続けていればどんな道でも、いつかは終わりにつくです。
あきらめたらダメですよ」

緑の髪、銀の瞳の少女ヴァーナーは、ドレスを着たかわいらしい外見に似合わず、パワフルに、ひたすら前向きにあなたを励ましてくれた。

「けど、僕は自分が誰なのかわからないんだよ」

「むむむむむ。それは困ったですねぇ。
頭か心が病気かもしれないですよ。
あんまり難しい病気だとボクの力じゃ治してあげられないです。
あきらめるのはよくないです。
そうですね。
ボクが歌をうたってあげるので、それでもきいて、元気だすです」

「歌?」

とまどうあなたを無視し、ヴァーナーは両手を胸ので前合わせ、明るい声で歌いはじめた。
彼女の歌に、維新もファタも他のものたちも、体を動かしリズムをとっている。

(これでは、まるで、幼稚園だ)

一曲、歌い終えたヴァーナーは、続けて二曲めに入った。
すると、どこかから、ヴァーナーに合わせるような歌声が聞こえくる。
男女、両方の声が別々の場所からだ。
ヴァーナーはニコニコしながら、歌い続け、男女の歌声はだんだんと近づいてきた。
男性の歌声は早川 呼雪(はやかわ・こゆき)
女性の声の主はリカイン・フェルマータ(りかいん・ふぇるまーた)
二人は、ヴァーナーの声を聞き、こちらへとやってきたのだ。

「呼雪おにいちゃん。リカインおねぇちゃん。きてくれてうれしいです。
ボクと一緒に歌ってコリィベルを元気にするですよ」

ヴァーナーは旧知らしい呼雪に抱きつき、出会いを喜んでいる。

「俺も同意見だな。
歌の力でゆりかごにいい風を吹かせられると思うんだ。
放送室とかから、俺たちの歌を流せないだろうか」

どこかなはかなげな感じのする少年、呼雪の提案に、リカインも賛成する。

「いいアイディアね。
ヴァーナーちゃんと呼雪くん。蒼空歌劇団の私でコリィベル限定ユニット結成よ。
アストライト。放送設備か、ステージを用意しなさい。すぐによ」

モデル級の美女のリカインに、お付きのようについているパートナーの少年、アストライト・グロリアフル(あすとらいと・ぐろりあふる)は彼女のムチャ振りに、あきれた顔をしてみせた。

「バカ女。俺はおまえと一緒にここにきたんだ。
そんなの簡単に用意できるわけないだろ。ったく、だから脳筋は」

アストライトの頬にリカインはキレのあるストレートパンチを入れた。

「歌も楽器もできないんだから、それぐらい用意しなさいよ。
口ばっかり達者で、いい加減にしないと叩くわよ」

「叩いてから言うな!」

「みなさんの歌を全館に流す放送設備は俺が用意させます」

リカインとアストライトがもめているところにやってきたのは、スーツを着、ネクタイをしめたビジネスマン風の少年だった。
彼の両横にはガードマンらしき、ヘルメットや銃で武装した体格のいい男たちがいる。
あなたは少年が誰なのかわからず、隣にいるファタに尋ねた。

御神楽 陽太(みかぐら・ようた)。旧姓影野。
元蒼空学園校長の御神楽環菜と結婚した青年実業家じゃよ」

「そんな人物がどうしてここへ」
「あまね経由で維新が助けを求めたからじゃろ。
探偵趣味の人間は、パラミタにもいるにはいるのじゃ。
おぬしも猟奇だの犯罪だの。そういうものが好きそうな顔をしておるぞ」

企業としてコリィベルに融資をする交渉をしにきたという陽太は、とりあえず、仮ではあるが交渉を成立させ、スポンサーとして所内を見学していたらしい。
陽太はさっそくスタッフに指示し、全館放送の準備を整えさせた。

「ヴァーナーは安らぎの歌を、俺は目覚めの歌を、リカインは」

「私はまだもめてる連中がいるようなら、全力で咆哮してブッ飛ばすわ。
あ。そこにいるあなた、いい、秘密の番号を伝えておくわ。7の11よ。いつか役に立つかもしれないから、おのえておいて。ろくなやつにはあえないでしょうけど、逃げろって言っておいて」

「みんなを元気にするために歌ってくるです。
歩不おにいちゃんはやっぱり、きっと維新ちゃんへの愛のためにがんばってると思うです。
維新ちゃん、歩不おにいちゃんとあったら、こんどはにげられないようにハグとちゅーでつかまえるですよ」

歌い手たちはそれぞれ抱負を語り、陽太たちと去っていった。
残ったのは、あなたと維新とファタ。ファタのパートナーのヒルデガルド・ゲメツェル(ひるでがるど・げめつぇる)ローザ・オ・ンブラ(ろーざ・おんぶら)だ。
維新たちと一緒にい続けようか、あなたが考えていると、一同の前に黒マントに山高帽をかぶった筒のような格好をした少年があらわれた。

「歩不くん!」

維新が目を見開く。

「最後の敵が維新と一緒にいるとはね(きっと、行き場がないんだろうけどね)」

黒マントの怪人、かわい歩不は、整ってはいるけれど表情のない不思議な顔で、こちらを眺めている。

「いまのきみの肉体に死を与えてもムダだね(きみ以外は、カタがついたんだ。そろそろ退場してくれ)」

「歩不くん。もう離さないよ。
一緒にかわい家に帰ろう。
きみが側にいないと、ずごくずごくさみしいんだ。だから、帰ろう。ねぇ、帰ってきてよ」

あなたには減らず口ばかり叩いた維新が、泣きながら歩不にしがみついた。

「TALLYHOOOOOOOOOOOO!! おっ。維新いるじゃん。
兄ちゃん。こいつがあんたの言ってた世界の敵かい。
俺はヴェッセル・ハーミットフィールド(う゛ぇっせる・はーみっとふぃーるど)
俺が相手してやるよ。
ケガ人は、さがってな。
だろ。ファタ」

歩不の後ろからやってきた白髪紅眼のアルビノの青年は、あなたの前で刀を抜き、構えた。

「ベスがおると余計な罠が発動するからイヤなのじゃ。
歩不の敵なら、維新の敵じゃから仕方がないのう」

ファタも鋭い視線をあなたにむけ、パートナーのヒルデガルドとローザと連携し、あなたを囲むような陣形をとる。

「おーおー。ようやっと出番かと思ったら、獲物はしけた野郎一人ですか。
アネゴ。ここは、あたし一人にやらしてもらえませんかね」

「名無し様。あなた様もずいぶんとここでの出し物を愉しんだご様子。
閉幕のお時間のようですね。
最後は私どものマスターの一座との戯れに、興じてくださいますか」

肩をまわし、シャドウボクシングをしてみせるヒルデガルドと両手の革手袋をはめなおすローザ。
あなたは逃げ場がないのを感じとった。
維新を外しても、五対一。勝機はなさそうだ。。
☆☆☆☆☆

あなたは突然、あなた自身の影からのびてきた腕に、影の中に引きずり込まれた。
影の世界。
暗闇の中に、ショートの銀髪の青年が腕組みをし、立っている。
彼は、赤い目をあなたにむけた。

「PMRのミレイユたちが言っていたシェイド・クレイン(しぇいど・くれいん)とはきみのことか」

「ええ。今回はずっと、あなたと一緒にいさせてもらいました。
あなたをミレイユたちとは、会わせたくはなかったんですがね」

「きみは、僕の影の中にいたのか」

「はい。あなたを誰にも殺させないために」

「僕を守ってくれていたのか」

「いいえ。あなたを物理的に殺害しても意味がないからですよ。
殺されるたびにあなたは伝説化して、またどこかで新しいあなたが生まれる。
もう、その繰り返しはこりごりです」

シェイドの話し方は落ち着いていて穏やかだが、しかし、底に秘めたあなたへの怒り、嫌悪は痛いほどに伝わってくる。

(この男は、僕を誰よりも嫌悪している)

「ここでの冒険はもうじき終わるでしょう。
私はあなたを殺しません。
今回も私とあなたの決着はつきませんでしたね。
あなたを探偵のみなさんが待つ世界へお返しします。
きっとあなたを本当の意味で殺せるのは、あなたのたくらみの意味をなくしてしまう「名推理」なのでしょうね・・・」

闇に溶けるようにシェイドは姿を消し、あなたは光のある世界へと戻った。

☆☆☆☆☆

頭に鈍痛を感じて、あなたはうめいた。

「どうだい。すっきりしたかい」

バールを手にした白衣の女があなたを見下ろしている。
あなたはとっさに手をあげて自分の頭を守った。

「なにしてんだい。私はアヴドーチカ・ハイドランジア(あう゛どーちか・はいどらんじあ)
バール整体治療師さ。
バールで殴ることで人の病気や物の故障を治(直)す治療法なんだよ。
あんたは私の患者のかわい歩不の紹介で、私が治療してやったのさ。
凶暴な女どもにかこまれてボロボロにされたらしいじゃないか。
歩不。あいつは行っちまったよ。妹さんと一緒にさ。
ファタやベスもね。
ここでの騒ぎももう終わりみたいだね。
私もおいとましようとしているところさ」

「おいとま?」

「すいません。私、アヴドーチカさんのパートナーの高峰 結和(たかみね・ゆうわ)ですー。
本当なら、あなたはもう少し横になっていた方がいいらしいんですけど、私たちも行かなくちゃならなくてー。
ごめんなさい。それから、歩不さんがあなたをすごくひどい人みたいに言ってましたけど、例え、何があっても、どんな人だとしても、人は生まれた以上幸せになる権利も義務も持っていると思います。…私の個人的な考えで、願望ではありますけれど」」

やたらと腰の低い温和そうな少女、結和は必要以上に何回もあなたに頭をさげた。

「俺はこいつの魂をもっとよく観察したいんだけどなぁ。俺はこいつとゆりかごに残ってもいいぜ」

結和の横にいる怪しげな大男が、ただでさえ細い目をさらに細め、にたにたと笑っている。
白衣をはおったひどい猫背のそいつは、手足が異常に長く、人間離れした外見をしていた。

「僕は、アンネ・アンネ 三号(あんねあんね・さんごう)
こいつはヌィエ。人の魂を弄ぶ悪魔みたいなやつさ。
僕と僕の兄弟たちは、こいつのせいでひどいめにあったんだ。
これから、こいつの過去の罪をくわしく調べにゆくところでね。
とれる責任は、いまからでもとってもらおうと思う」

大人しそうな少年、三号はヌィエをみる時だけ、嫌悪感をあらわにした顔になる。

(過去のうらみか。ははは)

あなたは、三号の険しい表情が気に入った。

「というわけで、この後の予定があるのでー。これにて失礼しますね。申し訳ないです
。あなたの次のお客様も待ってるみたいですしー」

結和、アヴドーチカ、三号は、ヌィエを連れて、空飛ぶ箒にまたがり、窓から空へ。

「こたえあわせをしていただきましょうか」

次にあなたところへやってきたのは、三人の少女たちだった。

「私、シャーロット・モリアーティ(しゃーろっと・もりあーてぃ)と」

関谷 未憂(せきや・みゆう)プリム・フラアリー(ぷりむ・ふらありー)よ」

利発そうな少女、シャーロットは意味ありげに、あなたに笑いかける。

「私はあなたの今回のたくらみを見極めるのに意外に時間がかかったのですよ」

「ここの図書室でこんな本をみつけたの」

未憂があなたに差し出した本のタイトルは、「The Adventures of John Doe」

「名無し男の冒険よ」

本を手にとり、あなたはページをめくる。

「これは」
「ゲームブックっていうんだって。遠い昔、ある一時期、流行した遊びらしいの。
ここであなたがしているのと同じことよ」

未憂は、さらに紙の束を取りだし、音読をはじめた。

「Kolybelとは何なのか、これは一つの仮説である。
パラミタ各地を二本足で歩きまわるこの施設はヒトの持つ願望あるいは能力を増幅させそれらを具現化する。
ヒトの意識のゆらぎや感情の爆発をエネルギーに変換、稼動し集合的無意識あるいは普遍的無意識と呼ばれるモノを原動力にしていると仮定する。
であるならばヒトが願えば願うほどその事象は顕現すると考えられる。
この事から…
どこかの学者さんが書いたゆりかごについての考察よ。
ゆりかごのこの性質に気づいたあなたは、己の力を増幅させて、今回の事件に、実在しない部外者として自由に介入して、事態を引っ掻き回して遊んでいたわけね」

みゆう」
未憂の隣にいる少女、プリムが未憂の袖を引っ張った。
未憂の耳元に口をよせ、なにかをささやく。

「プリムがね、あなたのことをキライだって。私もよ」

あなたは、未憂の話を否定も肯定もできなかった。

(なぜ、僕がここにいるのか、それは)

「つまり、今回のあなたは傍観者、観客であり、実質的にはなにもしていないとなりますね」

今度は、シャーロットが頷きかけてくる。

「前提としてですが、この刑務所に収監される犯罪者の一部は、運営企業に利益を与える人物の依頼によるものなのですよ。
例をあげれば、検察が犯罪者として立証できなかった維新くんを収監できたのは、企業と依頼者の契約に基づくものなのです。
この刑務所に収監されたものは刑としては無期懲役と同様であり、なにかしらの事情がない限り釈放される事はない。
実質、社会的存在としては死刑判決といってもいいでしょう。
とするならば1人の囚人にかかるコスト、スタッフや設備に対するコストをこの企業はどうやって回収しているのでしょう。
維新くんのように最初に契約金が入る場合もあるのでしょうが、そうでないケースの方が多いと思います。
収監された囚人達は、ある意味運営企業にとってその命も含めて商品であり、要望に応じて売買される商品と言う訳です。
つまりこの刑務所内で起きた不審死は運営企業が起こした意図的なものなのですよ。
さしずめ、不良品の在庫処分といったところでしょうか。
あなたはそれらの事情を承知のうえでここに遊びに来ている。
違いますか。
あなたらしい悪趣味な余暇のすごしかたですね」

(小娘がまた偉そうに)

あなたが舌打ちすると、シャーロットはなにごとかをつぶやく。
すると、彼女の横に、身長五十センチほどのドレス姿の少女があらわれ、あなたに話しかけてきた。
ピンクの髪、赤い目の少女は、妖艶な雰囲気を漂わせている。

「わらわは、大公爵 アスタロト(だいこうしゃく・あすたろと)。破滅を望みか」

「アスタロトは、私の切り札です。
物語の外側にいるあなたは、ある意味をなにをするかわかりません。
あなたがいまのこの流れを自分の意思で歪めるつもりなら、アスタロがあなたを消し去ります。
物語はもうじき終わる。
あとしばらくは、ここにいるつもりなのでしょう」

あなたは返事をしなかった。
しかし、シャーロットはYESと受け取ったらしく、あなたの手を取った。

「次のランナーにバトンを渡します。こちらへ」

ある部屋の前で、シャーロットたちは足をとめ、あなたを残すと去っていった。
少し空いたドアの隙間から、室内の会話が聞こえてくる。

「ピクシーなんで、こんなところに?
と思ったらあなた、あの時の殺し屋ね。
え、私を殺してピクシーを自分のものにするって。
あはは、殺さないでもいいよ、ピクシーがあんたと行きたいって言うなら、私は止めない」

女性同士で話しているようだが、片方の女の声ばかりで、相手の声はほとんど聞こえない。
わざと声をだしていないのかも。
どことなく犯罪のにおいのするこの会話にあなたは、興味を持った。

「そんなことよりあんた、私と一緒にきなさいよ。おもしろい男と会わせたげるよ。
あの日、あんた達は私の恋人を殺した。
あの頃の彼もある意味で神だったよね」

また沈黙だ。
聞こえてくる声はだんだんとヒステリックになってきているし、このままだと殺人でも起きるのではないだろうか。
「ここにさ。犯罪王がいるのよ。あんた、会いたくない?
っていうか、あんた仕事はいいの。
天ヶ原明でも狙ってたんでしょ、どうせ。
天ヶ原はもう消えたわ。
最後に彼がここにいるってメッセージを残していってくれたの。
なんで私がいまもピクシーと一緒にいるかって?
彼を、私の恋人をあの時、殺してくれたからだよ」

さらに長い沈黙。
様子をみるためにあなたが室内に入りかけた時、いままでのとは違う、もっと若い、少女の声がきこえた。

「2人とも落ち着いてよ。春美もやめて。嫌なしゃべり方になってるよ。
それにしても、ほんとピクシーと似てるね。
いまの話ならボクも知ってるよ。
月美博士のことだよね。
春美の恋人だった人。
月美 あゆみ(つきみ・あゆみ)ちゃんのお兄さんだよね。
あの人は機械工学専門である研究をしてたんだ。
たしか人間をずっと生かす研究。
それが、どこかで道を間違えてとんでもないこになって…
キミは、セファロタスさんだっけ?。
ねぇ、キミってさぁ仕事適当にしてるでしょ。
人殺しってさ。全部悪い事って思ってるでしょ。
あの件の依頼人とか知らないでしょ。
少なくともピクシーはちゃんと調べてたよ。殺す相手が善人か悪人かくらいはね。
ピクシーにとって、あの仕事は、誇れる仕事だったんだよ。
きみたち2人でさ、地球を救ったんだよ。
ま、それでも悲しみは残ったけどさ」

最後の方、少女は泣き声になっていた。

(たかだか殺人一つで大層なことだな)

あなたは立ち聞きしているうちに、話の全容がみえてきて、あくびがでそうになった。

「こんなところで人の話を盗み聞きしてるおまえは、めちゃくちゃ怪しいにゃ」

「バウバウバウバウバウバウ。(マイトがマークしていたのも、この男だ)」

「機械わんこ興奮しすぎにゃ。この人がどうかしたのかにゃ」

「バウンバウバウ。(過去のデータから照合すると、彼は)」
通路を歩いてきた、翼のはえた猫を背中にのせた機械犬が、あなたを吠えたてた。
猫は普通に人の言葉を話している。

「バウーン。バウ。バウーン・バウ。バウ。バウ。(春美。ディオ。ここに彼がいるぞ。早くでてこい)」

「コラ。機械わんこうるさすぎにゃ。機械でも犬なんだから、たまにワンとか言うにゃよ。
ミディはちゃんとネコらしく、にゃと言ってるにゃ」

「ワン。ワン。ワワワン。(別に発声はどうでもいいのだが、それよりいまは)」

「ロウ。ミディも。どうしたの。あ」

部屋からでてきたポニーテールの少女と二本足で歩く角の生えたうさぎだった。

「この人、誰。ボク、こんな人知らないよ。
にしても、レディーの話を盗み聞きするなんて、デリカシーがなさすぎだよね。
ボクと春美のプライバシーは」

あなたを指差し、まくしたてる角うさぎの口を少女の手がふさいだ。
少女はあなたを見据える。

「私は霧島 春美(きりしま・はるみ)。マジカルホームズとは私のことよ」

「ボクはディオネア・マスキプラ(でぃおねあ・ますきぷら)。クローバーワトソンだよ」

「だったら、ミディも自己紹介するにゃ。ミディはミディア・ミル(みでぃあ・みる)にゃ。ミディが乗ってあげてるこの機械わんこは、ロウ・ブラックハウンド(ろう・ぶらっくはうんど)。頭が悪くてしゃべれないから、ミディが代わりに言ってあげたにゃ」

「バウバウバウ(いまの発言を全肯定はしないが、とりあえず、名乗ってくれて感謝する)」

あなたは四人に囲まれる形で、身動きがとれなくなった。

「僕がなにをしたと」

「さあね。でも、私と会ったからには、あなたを自由にはさせない。
天ヶ原の伝言が頭に響いた時、あんたとは必ず会う気がしたの」

「春美。セファロタスが」

ディオネアが暗い表情でつぶやき、春美は小さく首を振った。

「どうせまた、いつか会うわ。いまはこっちよ」

包囲の輪がだんだんと縮まってゆく。
「春美さん。ディオちゃん。」

さらに二人。メガネをかけたティーンエンジャーの小柄な少女と、彼女と手をつないだ少年が、こちらにきた。

「あまねちゃん。くるとくん」
春美とディオが同時に笑顔をみせる。

(くると?)

あなたはその名前にききおぼえがあった。
くるとと呼ばれた少年は、子供らしくない、なんの感情もこもっていない静かな瞳で、あなたをみた。

「エンゼル・ハート。
悪魔と契約した男が、契約内容を思い出すために、自分探しをする映画。
あなたのためのあなたのお話。
このねじまがって不条理で不可思議な世界、物語は、あなたが望んだから、存在している。
僕の前にいるあなたではなく、いま、これを文章として読んでるあなただ。
あなたの選択によってこの物語は作られた」

コリィベルがひどく揺れた。
あなたも周囲にいるものたちも床に倒れる。
揺れはすぐにおさまり、

「大丈夫か。くると」
あなたが、ふと見ると、今度はドラゴニュートと長い黒髪が印象的な少年が、側にやってきていた。
ドラゴニュートは倒れたくるとを抱きあげ、お菓子を渡してやっている。

「ヒラニプラ名物のパンダまんだ。食べると元気がでるぞ」

「竜さん。ありがとう」

「すいません。ブルーズ・アッシュワース(ぶるーず・あっしゅわーす)さん」

「あまねの分もあるぞ」

よほど腹が減っていたのか、くるととあまねはブルーズにもらったまんじゅうをさっそく頬張っている。

「僕は薔薇学舎の黒崎 天音(くろさき・あまね)。よろしくね。
教導団の上層部に話を通してもらって、第八コリィベルに出動を要請し、救助用として、これにドッキングしてもらったんだ。
さっきの揺れはそれさ。
少々、遠回りだったけれど、コリィベル医療チームときみの繋がりの痕跡は押さえさせて貰ったよ。
きみはここでの実験の成果をデータとしてもらう代わりに、正規ルートでは手に入らない物資の供給をしていたようだね。
弓月が指摘したようにこの物語においてはまるで、神のような力を持つきみ。
きみは、自分の名前を思い出したかい」

「私の名前は、ジョン・ドー」

あなたはようやく、ここでのあなたの名前を自覚した。

「ジョン・ドー(名無し男)。
僕と弓月の前で、その名前を使うのは二度めだね。
犯罪王としては、杜撰なチョイスじゃないのかな」

黒崎は、まるで友人と話すように親しげに語りかけてくる。

(相変わらず、底のつかめない男だ)

「きみらは間違っている。
私はこの物語を創ってなどいないさ。
これはすでに記録された、終わっている事実の羅列だ。
私はそれを外側から再構成して、IFを楽しんでいるにすぎない。
陳腐な話も多かったが、時間つぶしにはなった」

☆☆☆☆☆

画面から目を離したあなたに、獣人が話しかけてきた。

「やあ、きみの道先案内人として、物語の最初に登場したベスティエ・メソニクス(べすてぃえ・めそにくす)だよ。
コリィベルでの冒険はどうだったかな。」

「退屈だ。
中途半端だ。
目が疲れた。
肩もこったな。
安物のイスのせいで尻も痛いな」

「憎まれ口をききながら、きみが笑っているようにみえるのは、気のせいかな。
おっと、ここでの暴力沙汰はかんべんしてくれたまえ」

「ああ。貴様は尋常ではない存在だからな、殺してもよみがえってくるし。
貴様を殺すのは遊びのようなものだ。また、ヒマな時にでも」

「誤解なんだが。
ところで、一つ、疑問があるんだ。
きみはいつの間に、こんな破天荒なやり方で過去の事実に介入する力を身につけたんだい。
この力があれば、歴史をきみの好きなように改変」

「余計な心配だな。
借りものだ。
律儀に返しにゆく気はないが、これは今回限りの遊びとして、神様にもらった力さ。
もうじき消える。
過去の改変か。
死体をなぶるようなものだな。
きらいではないが、すぐに飽きる児戯だ。

That pretence I have carried out with the thoroughness of the true artist.
(瀕死の探偵より)

失礼するよ。
空京のテーマパークに用があるんだ。
チャオ」

部屋を去ろうとするあなたの背後で、獣人が一人語りをしている。

「今回もまた奇妙奇天烈な物語だったようだね。
僕は、ここで、彼のうしろから、みんなの冒険を眺めさせてもらって、お腹一杯だよ。
ほう。
いつもに増してわけがわからないって。
ここまで読んできてくれたきみがそんな感想を抱くのも、それはそれで一つの物語の気がしないかい?
きみがどこの誰かは、当然、僕は、知らないがね。
もちろん、僕の言うことを信じるも信じないもきみの自由だ。
ただ、これだけは、伝えておこうか。
全3回、お疲れ様」

まるで、話をきいている誰かがいるように、獣人は礼儀正しくお辞儀をした。

Q.E.D.

担当マスターより

▼担当マスター

かわい家

▼マスターコメント

ごきげんよう。かわい家です。
まず、約半年にも及ぶ大遅延をしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
今回は、私自身が途中であきらめかけましたが、プライベや私信などでのPLのみなさんのあたたかいお言葉を思い出して、なんとか完成させることができました。
遅延の理由に関しては、主な原因は家庭の問題ですので、そのうち、ブログなどでご報告すると思います。

さて、話は違いますが、ざっとみていただければおわかりのように、今回のリアクションは懐かしのアドベンチャーブック風です。文章を読んで、ご自分で選択肢を選んで物語の世界を擬似体験してもらうというやつです。
コリィベルの中で何度も死んだりしながら、ご自分のPCたちとのやりとりを楽しんでいただけると幸いです。

遊び方は、一応説明しますと、選択肢の前の数字がページで、うしろの数字が段落になりますので、例えば、2−4を選ばれたら、2ページの4章を読んでもらうという感じです。章はどのページも上から、1、2〜という順番で並んでいます。
こういうのメンドくさいよ、という方は、2−1からそれぞれのエピソードのスタート章に行けるので、それであたりをつけて、読みたいところから読んでゆくとか、最初のページと最後のページは、全体のお話の始まりと終わりになっているので、まずは、それを読むというのもありです。
近日中にマスターページに、今回のシナリオの扉絵! のようなものをアップしますので、またみていただけるとうれしいです。

今回もみなさんとミステリできてすごく楽しかったです。みなさんのPCが私の元気の源です。

こんなに遅刻した後でなんですが、私としては、今後もかわい家を続行してゆきたいので、またの機会がありましたら、どうぞ、よろしくお願いいたします。

最後に今回の超難産だったリアクションを今回もふくめて、これまでのかわい家のシナリオに参加してくださったすべてのPL様と運営様に捧げさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。

それでは、失礼します。

修正のご報告

8−9から5−7へと移動する選択肢は、永久ループに陥ってしまうため削除しました。
8−9から5−7への選択肢を消さずに残ってしまっていたのは、私のミスです。
7−7は、あえて存在しない番号(欠番)をつくろうという意図から、最初から存在しません。

以上、PLの皆様にご迷惑をおかけして、なおかつ修正自体が非常に遅くなり、申しわけありませんでした。

2012・12・29 かわい家


▼マスター個別コメント