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『魔王と異世界の勇者達』

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『魔王と異世界の勇者達』

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エンディング ―英雄達の帰還―



「うぇぇん、怖かったです〜!」


 イルミンスール魔法学校、大図書館にて。


 無事本の中から助け出されたミーミルは、エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)に泣きついていた。

「あ〜よしよし。まったく酷い目にあったですねぇ。それもこれもあの本のせいですぅ!」

 エリザベートはミーミルは宥めると、元凶である一冊の本を乱暴に掴み、火の灯った暖炉へと向かう。

「お、おい、どうするつもりじゃ?!」
「決まってるですぅ! こんな本暖炉にくべて薪の代わりにしてやるんですぅ!」

 本を暖炉へ投げ込もうとするエリザベートを慌ててアーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)が静止する。

「ま、待て待て、落ち着くんじゃ。ミーミルも無事帰ってきた事じゃし、そこまでする必要は無いじゃろう?」
「こうでもしないと私の気が治まらないですぅ!」

 それを聞いてア−デルハイトは溜息をつく。
「やれやれ……生徒達も言ってたじゃろう、完成したその本を読みたいと。ミーミルを助けてくれた生徒達の願いじゃ、無下にすることは無かろう?」
「むぅ……」
「色々あったが、せっかく面白い本が出来たのじゃ。一般図書と一緒に並べて、生徒達が自由に読めるようにするのが良いじゃろうて」

 アーデルハイトの説得により、渋々本を手渡すエリザベート。

 アーデルハイトは安堵の溜息をつくと、ふいに、受け取った本をミーミルに差し出す。

「ミーミル、おまえも読むか?」
 しかし、ミーミルは嫌そうな顔でエリザベートの影に隠れた。

「その本嫌いです……」

「おやおや、すっかりトラウマになってしまったようじゃのぅ」
 苦笑するアーデルハイト。






 その後『魔王と異世界の勇者達』は一般図書として並べられることになり、沢山の生徒がその本を読んだという。






 ちなみに、本の中に入った当事者達も例外では無かったのだが……。


「あぁ……何故あんな恥ずかしいセリフを堂々と……」


 役になりきっていた生徒の一部が自分が本の中で取った行動を見つめなおし、

 恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして悶絶している姿が目撃されたのであった。






担当マスターより

▼担当マスター

RED

▼マスターコメント

こんにちは、ゲームマスターのREDです。
ご参加頂いたプレイヤーの皆さん、真にありがとうございます!
『魔王と異世界の勇者達』いかがだったでしょうか?

今回、「役」になりきったアクションも多々ありまして、楽しく執筆させていただきました。
セリフに詠唱、必殺技にと、皆さん色々なアクションを考えてくださり、本当にありがとうございます。

それでは、また機会がありましたらよろしくお願いいたします。