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逃げ惑う罪人はテンプルナイツ

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逃げ惑う罪人はテンプルナイツ

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エピローグ 脱出の要

「こっちだよ!!」
 美羽はあらかじめ出会った翠と詩亜に、聞いていた秘密の出口へ向かってマリア達を案内する。
 翠と詩亜は地下遺跡を独自に探索し、100%マッピングを達成していた。
 そこへ、美羽がたまたま通りかかり、話を聞いたのだった。
「しかし、すごいよねえ……こんなモンスターだらけの遺跡をマッピングって」
 コハクはしみじみと言う。

「でも……私のために皆さんを巻き込んでしまって大丈夫なんでしょうか……」
「まーた始まったのですわ、ネガティブマリアモード」
 うつむき加減に言うマリアを馬鹿にするようにローズフランは笑った。

「大半の人はマリアを助けるために、自分の意思で来てるんだから気にする必要はないよ」
 コハクは励ますようにマリアに答える。
 そして、深月は高く笑った。
「かっかっ、マリア主は馬鹿じゃ」
 ローズフランが「馬鹿」の言葉に何度も小さく頷く。
「じゃがのぅ、わらわはそんな馬鹿が大好きじゃ。じゃからすすむのじゃマリア・ラヴェル。きっと賛同する者がおれば何度だって手伝ってくれるのじゃ」
「ありがとうございます……」

「賛同というか、放っておけないですわ。いつまでも子供ぽくて」
「フラン!」
 ローズフランはマリアを気遣ってるのか、茶化すように言った。

「あ、着いたみたい」
 美羽が、ふと足を止め上を指さす。底には小さなマンホールがある。
 しかし、マリアは外にすぐには出ようとせずに、後ろに振り返り着いてきてくれた人達へお礼を言った。

「みなさん、ありがとうございます。私は……決心しました。グランツ教へ最後のけじめをつけようと思います。いやもしかしたらこれが終わりの始まりになるかもしれません」
 マリアは一つ呼吸置くと、さらに大きく息を吸った。
「もし、良かったら。また私に手を貸してくださいませんか?」
 それはグリーンパークで、契約者の人達に協力を頼んだときのように。
 けど、違うのはグランツ教ではなくマリア自身の意思だった。

 この後、地下遺跡にはローザマリアにより要請された機動隊が地下を調査。
 危険なモンスターはすでに倒され、中から気絶したアリア・セレスティが救出された。
 死亡者は居ないものの、下水道に流れているテンプルナイツや賞金稼ぎ、穴に落ちたものなど怪我をした者が大勢居たため
グランツ教からは詳しく話を聞いている。
 しかし、今のところは特に事件性は無いとのことで、厳重注意のみと警察は発表した。

担当マスターより

▼担当マスター

朱坂理樹

▼マスターコメント

 おつかれさまでした! また、この度はご参加いただきありがとうございました。
 急展開(?)な今回となりましたが、いかがでしたでしょうか。
 今回のシナリオ、マリアを捕縛する人が予定より3,4倍増えておりました。。
 自分の中では、今回はマリアを助けるアクションが9割かなあと思ってただけに慌てて調整しなおしたりと、アクションや執筆を楽しませていただきました。

 いよいよ……終盤です。次で区切りが付く予定です。
 それでは皆様とまたお会いできる日を楽しみにしております。