リアクション
●エピローグ
「おにいちゃん、おねえちゃん、けっこん、おめでとう〜!」
ヴァーナーは、そう言って笑顔で二人に拍手を送る。
「こんな盛大な結婚式に、招待してくれてうれしいぜ」
シシーが言った。
「皆さん、この度は本当にお世話になりました」
「心から御礼を言わせてください。ありがとうございます」
純白のウエディングドレスと、タキシードに身を包んだ二人は、そう言って深々と頭を下げる。
顔を上げた二人は、とても幸せそうに微笑んでいる。
「すごく綺麗……ふたりとも、いい顔してるわね」
「幸せそうで、素敵だわ」
セレンフィリティと、セレアナが、そう囁いた。
(「幸せそうで、何よりだ」)
二人を見つめ、淳二はふっと微笑む。
「お父様は、今回の事、ちゃんと謝ってくれた?」
エレノアを前にして、理沙がそう問いかける。
「はい。理沙さんに『娘さんは景品じゃないんだから!』って怒られて、あれからすごく反省していました。もう、お酒はしばらく控えるそうです」
彼女は、そう笑顔で答えた。
「町中、武器商と賊がつるんで悪事を働いていたって話題で持ちきりよ。まぁ、録画した映像もバッチリ流したし、決定的証拠もあるから、もう言い逃れできないわ。だから、安心して幸せになってね」
「あの映像を見たら、もう誰もあんな最低男と結婚しろなんて言う奴いないよ。結婚おめでとう、幸せにね!」
リネンとルカルカは、そう言って二人を祝福する。
「コンスタンスさんは、貴方を守るため必死で戦いました。きっと、いつまでも君を護り、幸せにしてくれるはずです」
「こんな男、滅多にいないから、逃がすんじゃないぜ。幸せになってくれよ!」
真人と椿がそう言うと、二人は見つめ合い頷いた。
「これで街も平和になるし、いい事ずくめだね」
「裏取引に参加した悪い奴らも沢山捕らえたし、平和になるんじゃないかな?」
「武器商は、権力者もお金で買収したりしていたようですし、今回の一件で、その腐敗を正すことが出来て、良かったと思います」
紅鵡の言葉に、レキとカムイもそう言って頷く。
「俺も、彼らみたいに幸せになりたいな」
そんな二人を見て、永谷がつぶやく。
「エレノアさんを守れてよかったです」
「そうだな」
二人の幸せそうな様子につられ、リースと隆元も顔を見合わせ穏やかに微笑む。
「やっぱり、好きな人と結婚するのが一番だね」
「ふふ、そうね」
リアトリスの言葉に魔姫も頷き、二人は穏やかに微笑む。
「私もいつか、あんなふうに、素敵なウエディングドレスを着たいな」
「……きっと似合うと思うぜ」
舞のつぶやきに、悠里は小さな声でそう答え、照れたようにプイッと横を向く。
「僕もいつか強くなって、あんな封に誰かを幸せにしてあげるんだ」
カルのつぶやきに、惇が答える。
「その気持ちをわすれなければ、きっといつか願いも叶う日が来るであろう」
晴れやかな青空に響く澄んだ鐘の音、仲間達は二人を祝福し、この日、その笑顔がたえることはなかった。
一方で、影に身をおく者たちも、また微笑む。
「あの男の顔が広かったおかげで、新しいクライアントを見つけることが出来そうです」
「一応の収穫はあったようじゃな。まぁ、次は万事、上手くゆくであろう」
刹那とファンドラの二人もまた、そう言って口元に笑みを浮かべるのだった。
みなさん、シナリオへの参加、ありがとうございました。
愛の為に戦うっていうのは、定番かもしれませんが、素敵で格好良いと思います。
時には心あたたまる戦いもいいのではないかと思って、このシナリオをお届けしました。
参加してくれた皆さんにも、色々な幸せが訪れますように!