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聖ワレンティヌスを捕まえろ!

リアクション公開中!

聖ワレンティヌスを捕まえろ!

リアクション

 聖職者のような服を着た、黒髪ロングの15歳くらいの少女が、どこかに向かって叫ぶ。


「蒼フロを遊ぶときは、部屋を明るくして、

画面から離れて見てくれよな!!」






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 「チョコレート会社に踊らされやがって!
  どいつもこいつもイチャラブしやがって!」

 「殉教までして皆に結婚式やってやった俺の記念日だぞ!
  少しは感謝しろ!」

 イルミンスール魔法学校に、英霊の聖ワレンティヌスが現れた。
 聖職者のような服装をしているが、黒髪ロングの15歳くらいの少女である。

 「こうしてやる! こうしてやる! おまえらのチョコレートなんて奪ってやる!」
 
 ワレンティヌスは、魔法学校中のチョコレートを強奪した。

 この聖ワレンティヌスは、
 バレンタインデーに対する人々のフラストレーションを具現化してしまい、
 チョコレートをあげたりもらったりする人を襲撃して奪う存在なのであった。

 「わはははは!
  イルミンスールの森のあちこちに、チョコを全部隠してやる!
  ザマーミロ!」
 
 ワレンティヌス本人も、イルミンスールの森に逃走した。


 「生徒達は、この日のために、大切な人を思ってチョコレートを用意していたのじゃぞ!
  ……しかも、この私をバカにしおって! 絶対に許さんぞ!」

 ファンの生徒達に大量のチョコレートをもらっていた、
 魔女アーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)も、
 食べ物の恨みで、聖ワレンティヌスを追いかける。


 「ミーは、ワレンティヌスに味方するざんす!
  よくも講義で
  『ザンスカールの森の精などの種族は、
   まだ研究上の種族の区分があいまいなのじゃ』とか言ったざんす!
  覚えてろざんす! このチョコレートやら生クリームが原材料のたい焼き魔女!」

 「違う、あれはエリザベートが勝手に追加……ゲフッ!!」

 直前にアーデルハイトとケンカしていたザンスカールの森の精、ざんすかは、
 アーデルハイトにラリアットを喰らわすと、ワレンティヌスに味方するために走っていった。

 「ざんすか、キャラクエネタはわからない人もいると思うじゃた。
  参加してくれる人のこと考えるじゃた」

 チョコレートほしさに、イルミンスールにやってきていた、
 ジャタの森の精、じゃたが、ざんすかに、論点のズレているツッコミを行う。

 「そんなの知るかざんす!
  そんなことより、じゃた、義姉妹なら、ミーに協力するざんす!
  どうせ奴はチョコがほしいわけじゃないんだから余ったのをもらえるざんす!」

 「チョコレートがもらえるじゃた……!!」
 
 いつも食べ物のことを考えているとはいえ、普段は素直なよい子のじゃたの目の色が変わる。
 ジャタの森で、じゃたを神と崇める一部族により、
 大量のチョコレートを貢物として食べたじゃたは、カカオ依存症になっていたのであった。


 一方そのころ、蒼空学園では、校長の御神楽 環菜(みかぐら・かんな)が、生徒達に命じていた。

 「聖ワレンティヌスを捕まえて利用すれば、
  バレンタイン商戦で大勝利間違いなしね。
  なんとしても、ワレンティヌスを捕まえるのよ!」


 イルミンスール魔法学校校長エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)は、
 
 「子どもからお菓子は奪わねーよ!!」
 
 という、ワレンティヌスの倫理観により、被害を免れていたため、 
 クールな傍観者を決め込んでいたが、
 思いがけない環菜の参戦に、でっかい椅子を蹴って立ち上がる。
 
 
 「なんですってえぇ!? 環菜なんかに負けないですぅ!
  わたしもパートナーである大ババ様に協力しますぅ!!
  誰よりも先に、ワレンティヌスを捕まえなさぁい!!」

 かくして、

 
 ・エリザベート/アーデルハイト
 
 ・環菜
 
 ・ざんすか/じゃた/ワレンティヌス

 による、三つ巴の戦いが幕を開けたのであった。


 「今は争ってる場合じゃないぜ!
  森に隠してあるチョコレートを探せば全部解決だろ!?
  てっとりばやく、炎の魔法で森を燃やしちまおうぜ! ファイヤー!!」

 魔法学校の熱血男子生徒、ジャック・サンマーが、
 拳を振り上げて叫ぶ。


 この事件を解決し、平和でハッピーなバレンタインを取り戻すことができるかどうかは、
 学生達の手にかかっているのである。