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【相方たずねて三千里】懇親会でお勉強(第1歩/全3歩)

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【相方たずねて三千里】懇親会でお勉強(第1歩/全3歩)

リアクション

「なぁ、目賀」
「ねぇ、俺と遊ばない?」
 別々の方向から同時に声を掛けられて、トレルはその場に立ち止まった。
「何? っつーか、誰?」
 二色峯景(ふたしき・ふよう)城紅月(じょう・こうげつ)は、彼女の前へ来て言う。
「俺は二色峯景」
「俺、城紅月」
 二人の青年は互いに顔を見合わせた。なんてタイミングなのだろう。
「……で?」
 トレルは近くに空いた椅子を見つけると、そこへ腰を下ろした。
「ずっと話を聞いてるばかりだと、疲れるだろう? 俺は目賀のことが知りたい」
 と、峯景。
「君が退屈そうに見えたからさ、一緒に遊びたいなって思って」
 と、紅月。
 どうやら二人のしたいことはほとんど同じらしい。トレルはモテ期到来か、などと頭の片隅で考えつつ言った。
「なるほどね、いいよ。ふよー君は自分の何が知りたいの?」
「そうだな、契約について知りたがっていたが、契約しないといけない理由でもあるのか?」
「うーん、お父さんが今年中に契約できなかったら日本に連れ戻す、って脅すの」
「うわぁ、それは大変だねぇ」
 と、紅月も会話に入って来る。
「まぁ、元はといえば自分から契約してくる! って、家を飛び出したんだけどね」
 トレルはそう言って自嘲した。つまり、パートナーを見つけられなくても自業自得というわけだ。
「で、その相手は?」
「まだ見つかってないよ。今日いろんな話を聞いて、どこを探せばいいかは何となく分かったけど」
「なら、もうここにいる必要はないんじゃない?」
 どうやら紅月自身がこの会場から出たいのか、そう言ってにっこり笑う。
「どうせだし、三人でもっと静かな所に行って話そうよ」
「あー、いいかも」
 気づけば、もう日も暮れている。あと一時間ほどでパーティーも終わる頃だった。
「確かにここだと、ゆっくり話は出来ないな」
 と、峯景も賛成し、紅月が無邪気に笑う。
「じゃあどこ行く? ケーキ屋? それとも喫茶店?」
 トレルは周囲に園井がいないのを確認してから立ち上がった。
「甘いものがあればどこでもいいよ」
「じゃあ、ケーキ屋だね」
「ケーキ屋か。あまり入る機会もないし、面白そうだ」
 そうして会場を出ていく三人を見送る椿薫(つばき・かおる)

「お嬢様ー?」
 戻ってきた園井は、トレルの姿がないことに気付いた。
 ダンスホールは変な人たちに乗っ取られていたが、空色のショートカットなんて滅多にいないので分かるはずだった。けれども、いないのだ。
 廊下を見てもいなかったし、もう一度会場を見てもそれらしき姿はまったくなかった。
「トレルなら、五分くらい前に会場から出ていったでござる」
 と、薫は園井へ近寄ると言った。
「ああ、そうでしたか。それは、一人で?」
「男の人を二人連れて行ったでござる」
 園井はほっとした。一人であれば帰って来るのが遅くなるかもしれないが、友達がいるのなら安心だ。
「そうでしたか。ありがとうございます」
 そしてふと、気付く。
「あの、失礼ですが、今日ずっと、お嬢様のことを見ていらしましたよね?」
 始まってからずっと薫がトレルを観察していることに気付いていたのだ。問題はなさそうだから放っておいたのだが、やはり聞いておきたい。
「何をしていらしたのですか?」
 すると薫は、一冊のノートを見せた。
「トレル日誌でござる。興味深かったので観察していたのでござる」
 そこに書かれていたのは、お嬢様の癖や行動、発言などだった。
 園井は思わず感心してしまう。
「よく出来てますね……本当に」
「いやいや、そんなことないでござる」
 と、薫は照れた。


【トレル日誌】

 トレルお嬢様は知らないことを知るのが好きで、人をいじってからかうことも好き。
 言葉遣いは適当。一人称は「俺」時々「自分」。
 椅子に座っている時、足を広げる癖がある。
 退屈だと身体が左右に揺れる。
 魔道書に興味があるらしい。
 めんどくさがりで発言も適当。追記:人の話は八割くらい聞いてない。
 マナーは一応あるらしい。
 友達ができると、その後しばらくそわそわしている。
 インターネットの話題は割と好き。
 (中略)
 たまに素直じゃない。追記:心を許しているから?
 美男美女はしっかりと観察する。いわゆる目の保養という奴でござるな。
 何気に負けず嫌い。
 行動はマイペース。
 冒険に興味はあるが、めんどくさがっている。
 実はいじられキャラ?
 甘いものが好き。
 仮面にイラつく。怒っても割と冷静。
 男の人と一緒にいる方が気が楽らしい。


 以上、でござる。


担当マスターより

▼担当マスター

瀬海緒つなぐ

▼マスターコメント

懇親会にご参加いただき、ありがとうございました!!
お疲れ様です!

皆様のアクションについてですが、公式設定と照らし合わせた結果をリアクションに書かせていただいています。
説明の足りない部分はあると思いますが、さすがに触れられていないものまで取り入れるのは無理でした。
ただの説明になっちゃうのも嫌なので、今回はこんな感じです。

トレルお嬢様は色んな事を学んだ様子で、満足げです。
友達もたくさん出来て、本当にありがとうございました。
トレルの発言に気を悪くされる方もいらっしゃるかと思いますが、仕様です。
どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。

本当にありがとうございましたっ。