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リアクション
ヒポグリフに搭乗する警備員の桐生 理知(きりゅう・りち)と北月 智緒(きげつ・ちお)と、ジェファルコンに乗る辻永 翔(つじなが・しょう)とアリサ・ダリン(ありさ・だりん)は、庚と美羽からの連絡を受け、現場へ急行していた。
智緒とグリフォンに乗って話しながら待機していた理知は、「のぞきを撃退する仕事だね! 任せてっ!」と意気込んでいたが、それより何より、こうも真正面から怒濤に勢いで覗きにくる集団に憤っていた。
「のぞきって言うのは、こっそりやるからいいと思うのに! どうして、こうも堂々とやる気になるんだろうね。女の子が逃げちゃうじゃない!!」
「……理知。怒るポイントがずれてる」
智緒が相変わらず天然なパートナーに突っ込む。
「くだらない事に全力出せる馬鹿は強いぞ? 用心しろよ、理知」
「うん! 終わったら一緒にお風呂入ろうね、翔くん!」
「いいな! 楽しみだぜ」
翔と理知の会話を聞いていたアリサが溜息をつく。
「そなたら、何となく似てきたな……智緒の苦労が手に取るようにわかる」
「アリサ……智緒達の前にあるのは苦難とツッコミの道だね」
アリサに智緒がすぐさま同意し、理知に小声で囁く。
「理知。今、相当大胆な発言したけど、気づいてる?」
「え? 何で?」
理知が首を傾げる。
「お風呂って基本は、その……裸だよ?」
「……」
「翔と一緒に入るのは、まだ……早いと思うんだ」
「……しょ、翔くん! さっきの話はナシ! ナシだからね!!」
「え? どうしてだ?」
「え!? しょ、翔くんは、その……入りたいの?」
「風呂はいいと思うぜ?」
「……だ、だけど、まだ早いと思うの。そ、その……もう少ししてからでもいいかなぁって」
「もう少しってどのくらい?」
「ど……どのくらいぃぃー!? えっと……えーっと……」
デコボコなカップルの会話をする二人。
「ま、終わったらプールもあるそうだし、そっちで楽しもうよ。水着でね」
「同感だ」
アリサが言い、両機は巨猿の集団へ向かっていく。
「理知。大型ビームキャノン。準備出来たよ。……ほら! 早く現実に戻って!」
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