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アーリー・サマー・ニルヴァーナ

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アーリー・サマー・ニルヴァーナ

リアクション

19)


「イーオン!
ひさしぶりだな!」
イーオン・アルカヌム(いーおん・あるかぬむ)に、
セレスティアーナ・アジュア(せれすてぃあーな・あじゅあ)が駆け寄っていった。
「ああ。長らくパラミタを離れていたのでな」
「元気だったか?
私は元気だったぞ!」
「ああ、なによりだ」
ひさしぶりにイーオンに会えて、セレスティアーナはとても喜んでいた。
イーオンも、いつもよりテンションの上がっている自分を自覚していた。

2人は、眼前に広がる、
デスティニーCを見渡す。
「好きなだけ回ろうか。
なに、日頃キミが真面目にやってるならこのくらい、当然の報酬というやつじゃないか?」
「ああ、今日は、1日、めいっぱい、一緒だぞ!」

2人は、会えなかった時間の埋め合わせをするように、
楽しい時間を過ごしていく。

自分がいなかった1年のことを、セレスティアーナから聞いて、
イーオンは、微笑み、うなずく。

「私は、シャンバラの代王として、
立派につとめを果たしているぞ!
なぜか、私のことを『すちゃらか代王』と呼ぶ者もいるが」

「そうか。本当にいろいろなことがあったのだな。
……がんばったな」
イーオンは、そっとやさしく、セレスティアーナの頭をなでた。
自然で、とても優しい感じだったので、
セレスティアーナも胸を張ったまま、自然にしている。
(以前であれば、驚いて離れてしまったかもしれないが……)
イーオンは、こういう面でも、セレスティアーナの精神的な成長を感じていた。
「うむ、だが、これしきのこと!
この私にかかれば、たいしたことではないぞ!」
「そうか、そうだな」
イーオンは、セレスティアーナのやわらかい髪を、再度、優しくなでた。

しかし、そのまま、2人で歩いている際、
イーオンは、つい、セレスティアーナの腰に手を回してしまうが、
さすがにこれは恥ずかしがって離れられる。

「な、な、な、何をするのだ!」
「すまない、つい調子に乗ってしまった」
真っ赤になったセレスティアーナに、イーオンが詫びる。



こうして、2人は、暗くなるまで楽しんだ。

「俺はキミを護るよ。これからも。この身が朽ちるまでだ」
イーオンが、そう告げ、
別れ際、2人はじっとお互いに見つめあう。

イーオンは、セレスティアーナをそっと抱きよせ、キスしようとする。

しかし。
ギリギリのところで、
セレスティアーナは、イーオンのキスを避けて、自分のおでこで受ける。

「お、おでこにちゅーはっ!
きききききき、キスには、入らないんだぞっ!」
「セレスティアーナ?」
セレスティアーナは、真っ赤になって続ける。
「だから、これは、ききき、きすでは、ないっ!
おでこにちゅーだ!
他ならぬイーオンだからな、今日だけは特別に許してやる!」
その様子を見て、イーオンはふっと笑う。

「すまない。だが、愛しているぞセレスティアーナ」
「イーオン……」
頬を紅潮させて、セレスティアーナがイーオンを見つめる。

デスティニーCの花火が、遠くで上がっていた。

担当マスターより

▼担当マスター

森水鷲葉

▼マスターコメント

ご参加いただきありがとうございました。

今回は、ニルヴァーナにスポットを当てた自由行動シナリオということで、
さまざまな場所を描かせていただきました。
多くの施設を、プレイヤーの皆様が作っていただいたのだと思うと感慨深いです。
今後も、『蒼空のフロンティア』の世界を、
一緒に作っていっていただければと思います。
よろしくお願いいたします。

それでは、今後も、何卒よろしくお願いいたします。