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オオカミさんにご用心

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オオカミさんにご用心
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リアクション

 ドクター・ハデス(どくたー・はです)は旅館の前で仁王立ちしていた。
 その後ろにはヘスティア・ウルカヌス(へすてぃあ・うるかぬす)が付き従っている。
「フハハハ! 我が名は秘密結社オリュンポスの天才科学者ドクター・ハデス! 今日は、この宿に泊まるとしようか!」
「はい、ご主人様……じゃなくてハデス博士! 良いお宿ですね〜」
 2人は足取り軽く宿の中へと入っていったのだった。


「お料理も美味しかったし、温泉も最高でした〜」
 ハデスより先に上がっていた浴衣姿のヘスティアは部屋でまったりしていた。
 すると、そこへ扉を勢いよく開けてハデスが入ってきた。
 その頭にはオオカミの耳、お尻にはしっぽが生えてしまっている。
「ヘスティア!」
「は、はい! どうしたんですか!?」
 扉を後ろでに締めるとハデスはヘスティアに詰め寄る。
「ヘスティアよっ! 今すぐ、服を脱ぐのだっ!」
 興奮しながら、ハデスはヘスティアを押し倒した。
「ええっ!? だ、ダメですよ。こんなところで……そんな……」
「ええーい! 四の五の言わず早くするのだ!!」
「そ、そんな〜……」
 ヘスティアは涙目になりながらも、ハデスの指示に従い、浴衣の帯を自ら緩める。
「ふむ……もう我慢できん!」
「ま、まだ、ダメですよ! 浴衣が汚れちゃいます〜!」
 ハデスは逃げようともがくヘスティアの腕を掴み、押さえつける。
「ふっふっふ……もうこれで逃げられまい! さあ、全てをさらけだすのだー!!」
「そ、その……ご主人様……優しくして……くださいね?」
 瞳を潤ませ、ヘスティアが懇願する。
「もちろんだ! 完璧なる技を見せてやろう!」
「あぁ……! さすがです……ご主人様……!」
 気持ちよさそうな声がヘスティアから漏れる。


 翌日。
 部屋から出てきたヘスティアはお肌がツルツル、ハデスは目の下にクマという状態。
「さすがハデス博士。相変わらずお上手ですね♪」
 ヘスティアがにこにこと笑いかけるとハデスは頭をひねった。
「ううむ、昨日は何故、急にヘスティアのフルメンテなどしたくなったのだ……?」
 そう、昨夜部屋の中から聞こえていたのは艶っぽい情事の声などではなく、機械音や油をさす音、それからハデスの高笑いだったという。