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リアクション
かき乱していく東の陣営
正面へ突っ込んで行った正子とマレーナが戦闘を開始した時、陽動部隊、静香と蘇 妲己(そ・だっき)が動き出した。
その後ろからレキとチムチム・リー(ちむちむ・りー)が追う。
「うぅ……こんなにたくさんのレッサードラゴンを集めちゃって大丈夫なの……?」
「大丈夫。レッサードラゴンちゃん、敵はあっちよ!」
小型飛空艇を巧みに操作し、妲己は集めたレッサードラゴンを空京 たいむちゃん(くうきょう・たいむちゃん)へ敵意を向けさせ為に仕掛けた。
「わわっ」
レッサードラゴンをたいむちゃんにあてがった妲己。
そこへ山葉 聡(やまは・さとし)が助太刀に入る。
「大丈夫か!」
「うん。ありがと」
「んじゃ、こいつらを退治するぞ」
「援護は任せて!」
「サンキュ」
たいむちゃんと聡がレッサードラゴンと退治しているのを見て、妲己は次のターゲットを探し始める。
「櫻井校長、後ろ!」
空中戦闘でドラゴンに乗ったレキが、ホークアイとイナンナの加護で敵を感知して静香に知らせる。
気が付くと静香を狙った西チームがいくつも集まっていた。
「こ、来ないでー!」
リリーダスターで近づいてきた西チームを遠のけると、突如妲己の飛空艇が静香の飛空艇をワイヤーで強引に牽引して逃げ出した。
「きゃー!」
「叫ばないで。一端距離を取るだけよ」
「だ、だったらーこんな風にーひっぱらないでー!」
無残にも引きずられていく静香のフライングゆるスター。
ジグザグに、旋回するように、縦横無尽に飛んでいく為、静香は目を回し始める。
「ちょ、ちょっとストップ!」
「ダメよ、今スピードを緩めたら格好の的だもの」
レキの制止を聞かずに妲己は追撃してきた敵達の攻撃をミニドラゴン達に当たる様に逃げ回っていく。
攻撃した者たちはことごとくミニドラゴンの餌食となる。
「もらった!」
ミニドラゴンの餌食にならなかった者が静香のクリスタルに接近する。
―――バチーンッ!
空気を振るわせる音を立ててチムチムが仕掛けていたトラッパーが発動する。
「ネズミ捕り、発動アルね」
「校長を狙ったお返し、しっかり返すんだから」
レキは氷属性がついた手裏剣を投げつけ、相手を凍りつかせる。
「ふふ……覚悟は良いかしら?」
今まで逃げ回っていた妲己は旋回すると、1チームを追いかけ回し始めた。
「待ちなさーい♪」
「やーめーてー!」
追いつきそうで追いつかない、そんな距離を保ったまま追いかけていく妲己に相手は恐怖を覚える。
その恐怖に相手は命乞いしだす。
「助けてほしい?」
「ハ、ハヒィ……」
「良いわよ」
「え?」
「もう追いかけたりしないわ」
「ほ、本当か?」
「えぇ。……ここで脱落するのだから」
綺麗に微笑むと妲己は氷術で作った刃でとどめを刺した。
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