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リアクション
ビーチボールを持ったフェイ・カーライズ(ふぇい・かーらいど)とシェリエ・ディオニウス(しぇりえ・でぃおにうす)が、プールサイドを歩いていた。
セクシーなビキニを着たシェリエ。フェイの心の中では、純粋に綺麗だな、という気持ちとドキドキする気持ちが合わさっていた。
「……シェリエの水着、似合ってる」
「本当? フェイも黒のビキニ、すごく可愛いね」
「あ、ありがとう」
シェリエに褒められて、思わず少し照れるフェイ。
「手をつなごう? ほ、ほら! はぐれたら大変だから」
ごまかすようにフェイはそう言って、シェリエの手を取った。二人は手をつないで、プールの真ん中の方まで泳いで行く。この周囲はあまり人もおらず、少し空いていた。
「この辺りでバレーしよう。負けたらお昼ご飯をごちそう、ということで」
「それは負けられないわね」
にっこり笑うシェリエを見て、フェイは高くビーチボールを投げ上げた。
水中バレーの勝負は、フェイもシェリエもほぼ互角だった。途中から、連続で二回点を入れた方が勝ち、としたのだが、一進一退でなかなか勝負がつかない。
「それっ!」
勢い良くシェリエの打ち付けたボールが、フェイの手を掠めて落ちた。
「……私の負けだ」
「結構長くかかったわね」
お互い、遊び疲れてへろへろである。
「それじゃ、約束通りお昼ご飯はごちそうする」
「本当、たくさん遊んでおなかが空いちゃったわね。それじゃあ、ご飯もののクレープを頼もうかな?」
フェイはフルーツたっぷりのクレープを、シェリエはチーズやトマトソースの掛かったクレープを頼んだ。
「たくさん動いたからか、美味しく感じるわね」
そう言って、シェリエは美味しそうにクレープを食べる。そんな程よく濡れて輝いて見えるシェリエの姿に、思わずフェイの胸の鼓動が高鳴った。
「……ん、どうかした?」
「いや……なんでもない。楽しんでくれてる?」
「とても。こうしてゆっくりと過ごす時間も大切ね」
「それなら、良かった」
大好きなシェリエが喜んでくれる。それが、何よりフェイは嬉しかった。
「誘ってくれて、本当にありがとう。また一緒に遊びに来たいな」
シェリエもフェイも、プールでのひと時を存分に楽しんだようだった。
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