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【蒼空・三千合同】鍋会にいらっしゃい

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【蒼空・三千合同】鍋会にいらっしゃい

リアクション


9.闇鍋 ――真の闇(蒼空のフロンティア専用リアクション)

「くっくっく、闇鍋とは面白いものだな……」
 闇鍋参加者たちの喧騒を、ドクター・ハデス(どくたー・はです)は一人ほくそ笑みながら聞いていた。
「ん……これ美味いな」
 ちゃっかり取った食材は、ソーセージ。
 純粋に美味しいモノだったりするのが彼のヒキの強さか。
「……おっと、忘れていた。(コホン)フハハハ! 我が名は世界征服を企む悪の秘密結社オリュンポスの大幹部、天才科学者ドクターハデス!」
 闇鍋の闇と言う単語が悪の天才科学者っぽいと惹かれてやって来たハデス。
 鍋という単語は失念し、怪しい実験を始めるようだ。
「さて、この闇鍋で、俺が発明した、この『粉末状食材のもと』を試してみるとしよう!」
 さらさらさら……
 ハデスが鍋に入れた粉末状のもの。
 それは、ナノマシン拡散状態のハデスの 発明品(はですの・はつめいひん)だった!
「ククク、この食材は、画期的な保存食!」
 ハデスは勝ち誇ったように両手を広げる。
「水を吸わせるだけで、一瞬でナノマシンサイズから実体サイズに戻り、食材とすることができるのだ! これが実用化されれば、世界中の食料問題も一気に解決されるというものだ!」
「熱ッ、熱チチチチ……!」
 ぐもももも……
 水を吸ったというよりも、鍋の熱さから逃げようとするかのようにハデスの発明品は実体化する。
 その姿は暗闇で見えないが、自在に動く植物の蔦と動物の触手を併せ持ったような形。
 熱で暴走したハデスの発明品は、お約束通り、鍋参加者に――エロOKの方々に襲い掛かる!

「んっ、セレアナ……」
「は、あんっ、セレン……」
 闇の中いちゃつくセレアナとセレンフィリティに、触手が這う。
「え……何これいやぁあああっ!」
「きゃ……あぁあんっ」

「いやぁああ〜、郁乃様たすけてぇ〜!」
「桃花、どこ!? ええい、誰だかわからないけどやめなさいよね! わたしは桃花のものなんだからねっ!」
「郁乃様……あぁっ、だ、だめぇ……っ」
「桃花……いやぁあ、あっ!」
 暗闇の中、体の火照りを鎮めようとした郁乃と桃花にも触手は襲い掛かる。

「く……っ、ついエロOKにしたばかりに……っ」
「んんんっ、服の中は、止めてなのだ……っ」
 触手は吹雪と黎明華にも伸びる。

「きゃぁああ……あ、駄目、駄目えっ」
「治療中の方には……手、手を出さないでください……っ」
 愛の看護を続けるミルディアと真奈も、触手の標的となった。
 触手が二人の後方の、彼女たちが治療している相手へと向かう。
 それをなんとか阻止しようと、二人は身体を張って触手に抵抗する。
 結果、二人は一身に触手の蛮行を受けることとなる。
 ミルディアと真奈のメイド服がかき乱され、頭の飾りが地に落ちた。
「や、あ……でも、それでも……治療している方が、無事なら……」
 しかし触手はミルディアの願いも空しく、治療中の相手へと伸びてゆく。
「あ、だ、だめえ……」
「ん……む、ぁ……」
 治療中の、意識を失い半開きの口の中に、触手は容赦なく割り込む。
 中の危険物を割り入り、蠢くその物体のせいで、運良く……いや悪く意識を取り戻したのはロボット……コア・ハーティオンだった。
「む……こ、これ、は……」
 触手はコアの冷たい体を蠢き、本来ならば有りえない快感を与える。
「まさ、か……私がこのような目に……ぐ、ああっ」
「アッ……アア……ッ」
 その隣ではアリスの口から脱出したベアードが、これまた触手に弄ばれていた。
 ロボや目玉でもエロOKからは逃れられなかった……というか何故ロボと目玉がエロOKなのか。

「ふ……フハハハハ! 当初の予定とはなんか違うがよくやったぞ、我が発明品よ! このまま闇鍋を恐怖のどん底に突き落とすのだ!」
 明らかに当初とは目的が変わっているハデスが叫ぶ。
 カッ――
「お?」
 その言葉と同時に。
 ハデスの発明品は、ハデスをも恐怖のどん底に突き落とすかのように爆発四散したのだった。

「……全くもう、男って……」
「本当に、仕方ありませんわね……」
 その後、ハデスともども発明品によって被害を受けた人々は、ミルディアと真奈によってまとめて治療されたのだった。

 こうして、闇鍋はなしくずしのうちに終了となった。