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リアクション
第三章 科学者と蒼き空を喰らうモノ 8
「ああもう! 早くしないと、船が落ちちゃう!」
ベルネッサが、揺れる艦内でそうさけんだ。
飛行生物たちとの戦いは長引き、いい加減に動かないと飛空艇そのものが危ない状況だった。
そのとき、メインモニタが開き、動力室の様子が表示された。映し出されたのは、油まみれになった桂輔だった。
「おおーい、こちら動力室。エンジンの修理が終わったよー」
「本当に!?」
ベルネッサが驚く。
すると間もなく、飛空艇の全エネルギーが再び循環し始めた。ういいいぃぃんと、飛空艇が動き出す。
「出力最大。運航エネルギー充填完了。いつでも出発できます」
通信士の渉が言った。ベルネッサは、「よーし」と前に向けて指を突き出した。
「飛空艇全速前進! 目指すは、未知の浮遊島!」
ごおおぉぉぉと、飛空艇がベルネッサに返答するように前進した。
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