校長室
ハロウィン・コスチューム・パニック!
リアクション公開中!
吸血鬼の仮装のシャウラ・エピゼシー(しゃうら・えぴぜしー)は、 宇宙天使の衣装の金元 ななな(かねもと・ななな)とデートをしていた。 「ゼーさんに宇宙天使って呼ばれたから着てみたよ!」 なななは、銀色のコスチュームと大きな翼、天使の輪っかを身に着けている。 「すげえ……」 シャウラは、なななを初めて見た時、 しばらく見つめたまま、絶句してしまった。 「どうしたの、ゼーさん?」 「すげえ、すげえかわいいよ、ななな!」 シャウラは、そのまま、思いっきりなななを抱きしめた。 そんな2人だが、 いつのまにか、魔法で変身してしまっていた。 「事件の予感がするよ、ゼーさん!」 「ああ、これだけのパーティーだし、そうかもな」 アホ毛を動かして言うなななに、シャウラがうなずく。 そうしていると、戦闘の騒ぎが聞こえてきた。 「宇宙刑事としては放っておけないよ!」 「なななは俺が守る!」 飛び出して行くなななを、シャウラがかばおうとする。 唯斗と和馬の戦闘に、なななが介入したのであった。 「M76星雲リングビーム!」 「うわああああああああああ!?」 「ぎゃああああああああああ!?」 なななのアホ毛から天使の輪っかのような光線が発射され、 唯斗と和馬がぶっ飛ばされる。 「あれ、だ、大丈夫?」 「どうかされたんですか?」 呆然とする瀬蓮と、ようやく気がついた房姫に、ななながガッツポーズする。 「もう大丈夫だよ! 宇宙の平和は守られたよ!」 「お、お騒がせしましたー!」 シャウラは、なななを連れて、逃げていった。 ■ その後、ハロウィンパーティーの会場に、 ダンスの曲が流れてくる。 「踊ってくれるか、ななな」 「うん、喜んで!」 シャウラの手を取って、なななが笑う。 2人の手には、お月見の時に買ったうさぎの指輪があった。 こうして、ダンスを踊った後。 涼しい場所に移動して、2人きりになり、 シャウラが、なななにささやく。 「今日は俺、吸血鬼なんだよね。 吸血鬼は、美女の血を吸うものと相場がきまってる。 そうだろ?」 「ゼーさん?」 「ななな、お菓子持ってるか?」 「持ってないよ、さっき食べちゃったから」 「知ってたんだ」 シャウラは笑った。 「トリック・オア・トリート?」 「えっと、なななは、お菓子持ってないから……」 「じゃあ、いただきまーす」 シャウラは、なななの首を甘噛みして血を吸った。 「ふふ、ゼーさんが吸血鬼なら、ちっとも恐くないし、 ゼーさんになら喜んで輸血するよ!」 なななも、まんざらでもない様子だった。