なし

リアクション

■□■４■□■　静香とラズィーヤの契約、そして、じゅせいらん！？

「ボクは、宦官の英霊、張譲（ちょうじょう）です！
アイシャ女王の元で、宦官政権を復活させていただきます！
そのためにも、アムリアナ女王の血筋を持つ契約者を摂政にさせていただきます！」

アルバ・フレスカが、正体を明かす。

「完璧な男の娘の静香様は、
穢れなき小学生のうちに宦官に！
そして、男の娘の大切なものでラズィーヤさんと人工授精をさせてもらいます！」

「アルバ・フレスカさん、なんてこと言ってるの！？」
現在の静香が、涙目になって言う。

「小ラズィーヤさんだって、ボクと目的は同じなはずです」

冷たい視線を送られる小ラズィーヤだが。

「そいつは、たった１種類の未来しか目指していない！
だまされるな！
未来には無限の可能性があり、そのためにはお前たちの協力が必要なんだ！
イッツ・ポシブル！」

小ラズィーヤが叫ぶ。

★☆★

こうして、一行が戦っている間に。

「きゃあああああああああっ」
関係ない暴漢が、小学生の静香を襲って服を切り裂いていた。
「お待ちなさい！」
１４歳のラズィーヤが、暴漢を撃退し、静香を助ける。
ラズィーヤに助けられた静香は、顔を赤らめ、
安全な場所へ連れて行かれた。


「僕が契約した日の出来事だ」
現在の静香が、その様子を見てつぶやいた。

「くっ、時間がたちすぎてしまいました。
こうなったら、現在の世界で静香校長を宦官にするまで！
宦官になれば時空を行き来することだってできるんですよ！」

「待て、アルバ・フレスカ！」

小ラズィーヤが追おうとするが、
アルバ・フレスカが、一瞬で姿を消す。

★☆★

一行は、名残を惜しみつつも、
平和になった過去の新百合ヶ丘を後にすることになった。

小ラズィーヤが、静香を見上げて言う。
「強引な真似をしてすまない。
だが、未来の世界で、
不妊治療をできないと、シャンバラは少子化で滅びの道をたどってしまう」

プライドの高いはずの小ラズィーヤが、静香に頭を下げていた。

「そのためには、おまえの男の娘の大切なものと、ラズィーヤの協力、
百合園生の卵子提供が必要なんだ！」

「え？　百合園生の卵子提供も！？」

静香が、頼み込まれて困惑する。

（僕だけならともかく、ラズィーヤさんも……それに……）