天御柱学院へ

なし

校長室

蒼空学園へ

作れ!花火を!彩れ!夜空を!

リアクション公開中!

作れ!花火を!彩れ!夜空を!

リアクション

 荒巻 さけ(あらまき・さけ)の屋台は「たこ焼き」である。しかも、そう、落ち着いた客が多く集まった。姫宮 和希(ひめみや・かずき)は「一人で見る花火も悪くないもんだ」と言っているし、メニエス・レイン(めにえす・れいん)とパートナーのミストラル・フォーセット(みすとらる・ふぉーせっと)は「どこか人気の無いところで花火鑑賞ね」と言って集まり来たし、椎名 真(しいな・まこと)とパートナーの双葉 京子(ふたば・きょうこ)は、たこ焼きを放ったまま、屋台の隅で線香花火に夢中である。関貫 円(かんぬき・まどか)に至っては、今も尚、
眠っているのだ、屋台のベンチで。
 さけのパートナー、日野 晶(ひの・あきら)が呟いた。
「ずいぶんと楽しい方たちが集まりますねぇ」
「えぇ、楽しくて仕方がありませんわ」
 さけ、そして昌に客たち。誰もが微かな笑みを得ている。


 ナガン ウェルロッド(ながん・うぇるろっど)ブレイド・オーバーウェルム(ぶれいど・おーばーうぇるむ)渋井 誠治(しぶい・せいじ)クロノス・ヴィ・ゼルベウォント(くろのす・びぜるべうぉんと)の四人は、特製の花火玉を持って砲台へ押し入った。
「おぅおぅてめぇら! んなつまらねぇ花火なんかしてるんじゃねぇ!ナガン様が手本を見せてやるぜ!」
 チームワークで砲台を囲み、花火玉をセットした。この時、すでにナガンの足は砲台に取られていたのだが、すぐに他の三人も砲台に乗りて
「聞けェいィ!皆の衆、我が友ナガンが貴様らに手本を見せてくれようぞ!さぁ、ナガン、夜空の星となるのだぁ」
 などど言っては着地もろともに失敗し、砲台の中へ足を取られていった。例外なく四人が揃った時、導火線から火が迫ってくるのが見えた。つまり……。
 ヒュゥゥゥゥゥゥウゥゥゥン、と来て、ドオォォォォォォォオォォン!と夜空で弾けた。
「な……… なんじゃこりゃぁぁぁぁあぁぁ!」
 特大の花火が、四人のシルエットと共に夜空を彩っていた。


 最後の花火も上がった所で、打ち上げ会も終了となった。各学園に帰ってゆく生徒たちを横目に、葉月 ショウ(はづき・しょう)は一人、巨木の枝に腰かけていた。
 広場の外に位置している、それでもラグビー弾は手中にあった。
 勝利を噛み締める笑みを浮かべながら、ラグビー弾から火薬を取り出してみて。
 サラサラサラ。掌に乗る程の火薬しか、ラグビー弾の中に入っていない。
 サラサラサラとしてみて葉月は「そう言う事か」と笑んでから声をあげた。
 持ち出せない、元から使う火薬の量が極端に少ない、去年からの改良点という事か。
 広場から火薬を持ち出す事はできないよ。ノーム教諭は言った。
 なるほど、確かに持ち出せない。声をあげて葉月は笑った。
 ノーム教諭が妖しく笑っているような、そんな気がした。

担当マスターより

▼担当マスター

古戝 正規

▼マスターコメント

 お疲れ様でした。噴水広場で巻き起こるドラマ、パートナーやキャラクター同士のドラマを描きたいと思い、提案させていただきました。
 
 今回は文章量が全体的に多くなってしまいまいた。それは、集まったアクションの一つ一つに大切な想いが込められていると感じたからです。

 制限の中で精いっぱいに描かせていただきました。すてきな「ひととき」だったと感じていただけましたでしょうか。

 次回のシナリオでもお会いできることを祈りつつ。ありがとうございました。