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リアクション
第二章 迷子と山葉とシズルの留年疑惑と。
まさか、と思う。
でも、とも思う。
紅葉 南成(あかば・なな)は、きょろきょろと辺りを見回す。
右を見て、左を見て、後ろを振り返りもう一度前を向く。ついでに上も見たが、色気のない白い天井が目に入っただけだった。
「……迷子、なのでしょうか」
どこを見ても、ここがどこだかわからなかった。
細くため息を吐いて、こんなんじゃ友達はおろかスタンプラリーも満足に完走できないのでは、と不安になる。
南成にはまだ、友達が居ない。
だから、このスタンプラリーをきっかけに友達ができれば……と思ったのだが。
最初にかける言葉や、第一印象をよくするにはどうすればいいか考えていたら迷ってしまったらしい。
「はじめの一歩からこれですと、先行き不安でございます」
俯いて、もう一度ため息を吐いた時。
「どうしたの? もしかして、迷っちゃったのかな」
声がかけられた。顔を上げる。前方に、中性的な顔立ちをした華奢な少年と、金糸の髪を二つに結った儚げな美少女が立っていた。
「あ、はい……考え事をしていたら迷い込んでしまいまして」
「そうなんだ。カードがあるってことは新入生だよね。僕は神和 綺人(かんなぎ・あやと)。彼女は」
「クリス・ローゼン(くりす・ろーぜん)と申します。くれぐれも、アヤに手を出しませぬよう」
自己紹介と同時に釘を刺された。
「肝に銘じておきますわ。申し遅れました、わたくしは紅葉 南成と申します」
「南成さん。迷ったなら、僕たちが学園を案内しようか?」
「目的の場所があるならお申し付けください」
「ええと、じゃあここから近いチェックポイントまでお願いします」
「ここからですと……購買ですね。行きましょう、南成さん」
クリスが率先して前を歩く。南成の隣には綺人が居て、あらあらこれでは前の彼女に嫉妬されてしまうのでは、と一抹の不安を抱えながら歩いた。
「新入生かぁ……」
不意に、綺人がぽつりと呟く。
「え?」
「懐かしい響きだなぁって思って。
ねえ、南成さん。これからきっと、いろんな事件や騒動があると思うけど、大丈夫だよ」
「事件? 騒動? 綺人先輩はそれが起こるとわかるのですか?」
「経験上ね。色々あったから」
「どうして大丈夫だと?」
「初めは大変かもしれないけど、何回か経験したら知らないうちに耐性がつくからね。僕みたいに」
「それは果たして良いことなのでしょうか……?」
やはり、不安だ。
それが表情に出ていたのか、絢人は明るく笑って、
「楽しめるようになるから大丈夫! 蒼空学園は楽しいところだよ」
そう言った。
さらには前を歩くクリスから、
「不安でしたら、私や綺人が友達になりましょう」
そう声をかけられて、「えっ?」と戸惑いの声が漏れる。
「あら、ご不満で?」
「滅相もございません。ただ、……友達ができるかなって、どきどきしていましたので……嬉しいといいますか、なんといいますか……」
はにかんで、立ち止まり。二人に向けてぺこりと南成は頭を下げた。
「これからもよろしくお願いします」
「こちらこそ」
「ええ。さて、着きましたわよ。ここが購買です。あとは購買案内の方に任せましょう」
「クリス先輩たちは?」
「南成さんみたいに、迷って不安がっている生徒を助けに行くよ。今日はバイバイだね。
だからまた明日」
また明日。
その挨拶が、心を躍らせる。
「はい、また明日」
手を振る二人に手を振り返し、購買を見て――絶句した。
「え、えっ?」
メイド服の生徒が居る。小柄で可愛い少女だ。彼女は見てるこっちまでにこにこしてしまいそうなほどの笑顔で「ようこそ蒼空学園へ!」と挨拶してきて、
「私は小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)! あなたのお名前は?」
「あ、紅葉、南成です」
「南成ちゃん! よろしくね。あ、あっちで顔を赤くしてるのが私のパートナーのコハク・ソーロッド(こはく・そーろっど)」
言われるままにコハクを見ると、彼は耳まで真っ赤にして両手で顔を覆っていた。
「何かあったんですか?」
「うーん、購買の案内をしていたんだけど、途中でああなっちゃった。あ、そうだ、きちんと案内しないとね!」
むんっ、と両手のこぶしを握りしめ、がんばるぞーとやる気を見せてから、美羽は購買の品々を手で示した。
「ここでは武器や防具の他に、衣装やアクセサリーなんかも売ってるよ。他校の購買では売ってないものなんかもあるんだ。
……たとえば、ほら、これとかね!」
びらっ、とスカートのフリルが広がった。
一瞬、美羽が何を手に取っていたのかわからなかったが――よく見ると、スカートの丈が超絶ミニのニーソックス付きメイド服だった。美羽が着ているものと同じ品だ。
「着てみない? ねぇねぇ、着てみない?」
美羽の目はキラッキラと輝いている。
そんな目で言われたら、断れないじゃないか。
恥ずかしいと思いながらも頷いて、更衣室に通されて、人生初のメイド服。
鏡に映った自分を見て、スカートのミニさに顔を赤くする。ああ、きっとコハクはこれを着ている生徒を見て、顔を真っ赤にしてしまったのだろう。そう邪推しながら、差し出されるままにメイド服を受け取る。
更衣室から出てきた瞬間、コハクと目が合った。頬の赤みが引いてきていた彼だったが、一瞬ぽかんとした顔になったと思えばまた耳まで赤くして――卒倒。
「こっ、コハク先輩!?」
「一日に二度も三度もこーんな可愛いメイドさんを見て、ドキドキしちゃったみたいだね〜」
美羽が笑う。邪推の通りだった。
「そんな呑気にしていていいんですか?」
「うん、いいのー♪ ところでメイド服、どう?」
「え、えぇと。意外と生地はしっかりしてるし、レースもフリルも細密で綺麗で、思っていた以上に素敵なものです。蒼空学園って、こんなものまで売っているんですね……」
「そう! アイドルも御用達なの♪」
「アイドル?」
「私、蒼空学園のアイドルをやってます! 改めてよろしくね、南成ちゃん」
アイドルが、ミニスカメイド服を着て目の前でにこにこと笑っている。
そんなのがごく普通に日常としてあるのが蒼空学園とでも言うのか。
面白くて、笑った。
「はい、よろしくお願いします美羽先輩」
さてではスタンプを捺して次の場所へと向かおうか、そう思った時。
「まぁまぁ、待ちぃや。まだ購買案内は終わってへんよ」
声をかけられた。振り返る。
「ようこそ、この素晴らしき斬殺空……もとい、蒼空学園へ。まずは自己紹介やな、オレは七枷 陣(ななかせ・じん)。あっちのちまいのはパートナーのリーズ・ディライド(りーず・でぃらいど)や」
「よろしくねっ」
濃ゆい口上を述べた先輩と、紹介通りに背の低い女の子がそこに居た。
「小鳥遊さん、メイド服は眼福やけどもーちぃと普通の説明もせぇへんと」
「わ、七枷くんから遠回しに変って言われたよ! どうしよう!」
「そこまでうろたえることかいな……まぁえぇわ。
さて、購買で買えるものやけど、もちろんメイド服以外にも各種グッズを取りそろえてる。……が、買うとしても自分の力量や嗜好に合ったものを買うべきやな」
「メイドより巫女さんの方がよかったらそっちにするべきってことだね! でもボクはそれよりも、っていたたたたっ! 陣くん痛いっ」
リーズの素っ頓狂な発言を、陣は彼女のもみあげを引っ張ることで止める。
「変なこと言うなや」
「そ、そんなにボク変なこと言った?」
「若干な。
さて話を戻して。最初は力不足で色々不都合が多いやろうけど、そこはまぁ校長室や食堂での依頼を受けながら追々力量を上げてもらうしかねぇな」
「そう! 修行したら、こーんな高周波ブレードも装備できちゃうんだよっ!」
陣の説明に、リーズが補足するようにブレードを掲げて見せる。
大きくて立派で、強そうなそれを扱えるようになるまであとどれくらいかかるだろうか。ぼんやりと南成は刃を見つめた。
「これはね! ベースにしたものがあって、それはグレイターキ――」
ぐいっ。
「ひぅっ!?」
「ありもせぇへんこと言うなや。自重せえ?」
陣が再びリーズのもみあげをひっぱった。
「陣くん、痛いよぉ〜! さっきからあんまり髪引っ張んないでよぉ〜!」
「せやったら危ないこと言うなや、他社作品的な意味で」
「え、あの、大丈夫ですか……?」
ぴぃぴぃと泣くリーズに、思わず南成が声をかける。と、とてもいい笑顔で陣が、「いつものことですから」と言った。そう言われれば何も言い返せない。ので、美羽を見ると美羽も「いつものことだよ」と発言の裏付け。
「ま、あんまアホやって時間取らせるのも悪いしな。スタンプ捺したろ。ほれリーズ、これ捺して」
「う、うん。じゃあ、南成ちゃん、スタンプ捺すねー」
カードを出した南成に、リーズがスタンプを捺した。『購買』と読めるそのスタンプは、わざわざ掘ったのだろうか。手作り感が溢れていた。
初めて捺されたスタンプをまじまじと見る。
こうして一つ一つクリアしていくんだ、と改めて実感。
「ほい」
していると、陣が缶ジュースを差し出してきた。
「これ、そこの自動販売機で買えるものの一つやね」
「そう、購買ではパンとかおにぎりとか、ジュースとか売ってるからね! 食堂のメニューが売り切れた時や、どうしてもおなかすいて我慢できない時にここに寄るんだよー」
「まあこれはお近づきのしるしってことで」
渡された缶の心地よい冷たさと、先輩方の暖かな優しさに。
これから上手くやっていけるだろうか?
そういう不安は、いつの間にかなくなっていた。
*...***...*
「だって、後悔したくないもんね〜♪」
歌を口ずさみながら、蒼空学園に到着した五月葉 終夏(さつきば・おりが)は、にひっと笑った。
「みーつけた。山葉くーん!」
そして、学校入口に立つ山葉 涼司(やまは・りょうじ)に向かって手を振る。
「お? 終夏か、なんでお前がここにいるんだ?」
涼司が驚くのは無理もない。終夏はイルミンスールの生徒で、蒼空学園が新入生を歓迎している最中ここに居るとは思えない相手なのだ。
けれど、終夏には終夏の理由がある。
シャンバラが東西に二分されて。
いつ行き来ができなくなるか分からないから。
後悔したくなくて。
「手伝いだよー」
「へー。本音は?」
「ライバル校にどんな新入生が入学したのかリサーチだよ!」
「…………」
「……あは☆ 今日も一日、楽しいといいね!」
「誤魔化すなっ! 追い出すぞコラ!」
きゃー、と悲鳴を上げて怯える振りをしながら涼司から距離をとる。
そう、こうやって、大切に想う人と、会える機会をなくしたくないから。
できるだけ、会いに来るのだ。
許されるだけ、会いに来るのだ。
終夏はまた、歌を口ずさむ。幸せの歌を。
さて、そんなほのぼのとしている空気の隣で、リカイン・フェルマータ(りかいん・ふぇるまーた)は新入生に向けて説明をしていた。
「ここは学校入口。学校の顔とも言える場所よ。色々な情報が集まり、大きな事件はここから受けることになっているの。間違えて校長室に行かないようにね」
先輩らしく、大人びた笑みを浮かべながら、すらすらとわかりやすく説明していく。
へぇー、という感嘆の声が新入生から上がり、リカインは微笑んだ。
「ほら涼司君、説明に参加して。ちゃんと手伝ってくれないと」
そしてその微笑みを崩さないまま、涼司の腕を引っ張って新入生の前に立たせる。
「あー、……何話せって?」
「はい、これ」
言葉に詰まった涼司に、リカインは白い紙を渡す。それを訝しげに見つめながら、
「何?」
涼司が問い、
「カンペよ」
リカインが簡潔に答えた。
涼司の目が点になる。その後「はぁ」と短く息を吐き、
「そこまでしてるならリカインが説明すればいいだろ……」
ぶつぶつと不満を漏らしつつも、説明開始。
「えーと……『大きな事件……』は、リカインがもう説明したよな。じゃあ続き……『気になるあの人を探したり、同じ依頼を受けた人同士で相談したり、っていうのもここから。友達百人なんてあっという間だから、何も怖がらないで楽しみましょうね』……だと」
「はい涼司君よくできました。さて、ここからは試練よ」
褒めて、すぐに次の話に移るリカイン。掌に握った拳を打ちつけて、パンッと小気味いい音を立てる。
すかさず、「ちょっと、リカさん!」慌てたような声が割って入った。ソルファイン・アンフィニス(そるふぁいん・あんふぃにす)だ。
「待ってください。新入生のみなさんを怯えさせるようなことはしないという約束ですよね?」
「大丈夫よ、ソル? いくらなんでも新入生相手に暴力沙汰はしないわ」
「僕はリカさんの暴走が心配なんです」
「さて、邪魔が入ったけれど続けるわね」
「邪魔って……!」
二の句が継げなくなったソルファインを尻目に、改めてリカインは説明を始めた。
「何が起こるか分からないこのシャンバラでは、己の身は己で守ることが大事! 涼司君、手合わせ願います!」
言うが早いか、大きく一歩踏み出して涼司へと詰め寄る。「はっ!?」戸惑いつつも涼司が一歩後ろに退くが、しかしリカインはそれ以上を許さなかった。また一歩踏み込み、零距離まで持ち込む。涼司が退がろうとするが、それはちょうどいい距離に調整されたにすぎなかった。
にこり、嫣然と微笑んで、リカインはアッパーを繰り出し――
「……あら?」
涼司はお星様になった。
軽くいなしてくれるだろうと思ったのに、まともに喰らってしまったらしい。
「リカさん、涼司様になんてことしてるんですか!?」
ソルファインの声を振り切って、リカインは飛んで行った涼司を抱き起こす。
「ごめんなさい、涼司君を保健室に連れて行きます。なので案内はここまで」
案内を打ち切って、校内へと足を向けるリカインを、ソルファインが追いかけていった。
そんなリカインたちを見て、「さすが師匠……」とアレックス・キャッツアイ(あれっくす・きゃっつあい)がうなっている。
「見事な一撃っス……。とにかく、手合わせする羽目にならなくてよかったっス」
本当に星になったかと思うほど舞い上がった涼司の身体を思い出して頭を振った。遅れて、身震い。ああ、恐ろしい。
学校説明をされる立場でよかった、と思う。
南無、と涼司に手を合わせ、スタンプを捺した。
行く先々でこんな展開になるのだろうか? ありえなくはないだろう、リカインが普通に通って普通に帰ってこられるような学校だ。きっと変わり種がそろっている。
少なからず不安を覚えていると、
「この程度で怯んでいるようではあっという間に巨獣の餌ですよ?」
澄んだ声が聞こえた。聞き覚えのある声。声の主を目で追うと、空京稲荷 狐樹廊(くうきょういなり・こじゅろう)が涼やかに微笑んでいた。
その言葉は不安を増長させ、新入生の足を止めてしまう。
が、
「そんなに縮こまらないでください、冗談です」
放たれた声と、狐樹廊の笑顔を見て、不思議と不安だった気分が落ち着いていく。
「行けるんじゃない?」
「う、うん! 頑張る……」
そんな声が方々で上がり、止まっていた足は動き出した。
「アボミネーションっスか?」
アレックスが問いかけると、「秘密です」と狐樹廊は悪戯っぽく笑った。まあ、きちんとフォローしている辺りさすがと言ったところか。
「でもあんまり新入生で遊んだら、師匠に怒られるっスよ」
「その時はその時。さぁ、楽しみましょう?」
学園内に入っていく狐樹廊の後ろ姿を見送りながら、やはり先行き不安だとアレックスは深く長い息を吐くのだった。
*...***...*
学校入口で新入生を出迎え笑顔を見せていた朝倉 千歳(あさくら・ちとせ)は、こちらへ近づいてくる人影を見て、おや? と首を傾げた。隣で「この年になってスタンプラリーとは……」とぶつぶつ呟きながらも営業スマイルを絶やさなかったイルマ・レスト(いるま・れすと)も、千歳のその動きを目線で追う。
「イルマ、どうしてシズルさんが参加しているんだと思う?」
「はい? ……あら」
千歳の目線の先。そこにはシズルとレティーシアが居た。他にも何人か新入生を連れている。もう友達ができたらしい。
問いかけられて思案するイルマを尻目に、「こんにちは」千歳はシズルに声をかけた。笑顔で「こんにちは」と返される。スタンプを捺すために朱肉と判を手に持ちつつ、
「シズルさんがどうして新入生組でラリーに参加しているんですか?」
千歳は尋ねた。
「どうして、って?」
「だって、空賊に捕らわれた学園生のシズルさんを助け出す依頼を二月に受けたんですよ。私は地球から転入してきた直後で、シズルさんの方が先輩だったはず……」
そこまで言って、千歳の頭に一つの単語が浮かぶ。
留年。
この話題は触れない方が良いだろうか。イルマに目くばせすると、彼女はやれやれと首を振っていた。そして耳元に囁きかける。
「シズルは留年したのではなく、契約者であるクロカス家の令嬢、レティーシア様が新入生なのでそれに付き合っているだけでは?
単位はむしろ私たちの方が危ない気がします……ほとんどの時間をヴァイシャリーで過ごしていますし、学校だって百合園に入り浸っているではないですか。蒼空学園の制服に袖を通したのも久しぶりな気がしますわ」
「た、単位の話はするなっ」
「始めたのは千歳でしょうに……」
「単位がどうかした?」
それまで黙っていたシズルが、二人の会話の断片を聞きとって話しかけてきた。いつの間に真横に居たのだろう、気付かなかった千歳は「うわっ」と声を上げて驚いてしまった。
「い、いや、なんでも……」
「私が留年したと思ってるんでしょ」
「!?」
「違う……とも言い切れないけどね。
私、環菜校長に許可をもらって半年間外で修業をしていたの。それで、出席日数と単位が足りなくて。
あとはパートナーのレティーシアが入学するっていうから、気分を一新したくてもう一度入学し直したのよ」
「なので、シズルさんもわたくしも、れっきとした新入生ですの。よろしくお願いいたしますわ、先輩」
レティーシアにもそう言われ、他の新入生にも「先輩よろしくお願いします」と一礼されて。
千歳とイルマは顔を見合わせ、
「ようこそ蒼空学園へ!」
歓迎の笑みを浮かべるのだった。
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