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幼児と僕と九ツ頭

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幼児と僕と九ツ頭
幼児と僕と九ツ頭 幼児と僕と九ツ頭

リアクション


第10章 元に戻った! とは言うものの……

 その後のことを簡潔に記しておこう。

 まず持ち帰られたヒュドラの尻尾は、合宿所の女将がこれを材料に解毒剤を調合することに成功した。残された資料から、おそらくはこうであろうという予想の元、苦心して生み出されたのだ。
 この解毒剤は集まった契約者全員に配られ、瘴気の影響を受けた者は全て元の体を取り戻した。元の体に戻った契約者たちが、その後どのようなリアクションを取ったのかは、想像にお任せする。

 ルカルカ・ルーが魔石に封印した巨大リスは、そのまま合宿所に引き取られ、専属のマスコットとして第2の一生を歩むことになった。餌代がかかるのが難点だが、それ以上に、合宿所に遊びに来た客が大喜びしているため、採算は取れているのだという。

 合同合宿の責任者であるハイナ・ウィルソンは、
「もう疲れんした。少ぅしばかり寝んすから、後はよろしく」
 と言い残し、布団を敷いて寝てしまった。よほど子供の相手に疲れたのだろう。さすがにこればかりは契約者たちも責めることはできなかった。

 一方で、今回の秘境探索の引率を担当した真田佐保と丹羽匡壱の2人だが、今回、自分たちの存在に意味があったのだろうかと悩んでいるという。最後のヒュドラ戦で特にトドメを決めてくれたため「いてもいなくても問題無い」という状況にはなっていないはずだが……。

 ついでにヒュドラがいた湖だが、ここにも解毒剤が投げ込まれ、この瞬間をもってヒュドラの若返り伝説は完全に幕を閉じた。


 契約者たちによる、葦原島を舞台にした合同合宿。その1日目はこれをもって終了となった。
 2日目、3日目がどうなったのか。それは神のみぞ知るということにさせていただきたい……。


ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)――疲労困憊のため、その後は泥のように眠った。

真田 佐保(さなだ・さほ)丹羽 匡壱(にわ・きょういち)――何だかんだと引率を終了。とはいえ、契約者たちはほとんど好き勝手に動いていたため、自分たちがいなくても良かったのではと悩む。

ドクター・ハデス(どくたー・はです)――その後、パートナーたちに袋叩きにされ再起不能(リタイア)。

戎 芽衣子(えびす・めいこ)――ミサイルを食らったこと、幼児化した契約者が全員元に戻ったことから心身ともに再起不能(リタイア)。

【迷子探検隊】のメンバー――結局ジャングルの入り口付近をうろうろするだけに終わってしまった。

東雲 秋日子(しののめ・あきひこ)たちの絵――記念品としてハイナにプレゼントされたが、要・ハーヴェンス(かなめ・はーべんす)の絵だけは不評だった。

ロイ・グラード(ろい・ぐらーど)――「足こぎ自動車」で合宿所の壁に突っ込んだ結果、壁の一部と自動車を破壊。弁償する破目になった。

閃崎 静麻(せんざき・しずま)のビデオカメラ――その後、撮影内容に気がついたパートナーたちの手によって破壊されてしまうが、データそれ自体は籠手型HCに移されていた。ただし、そのデータを預かる静麻自身は、パートナーたちの攻撃を受け、しばらくの間再起不能(リタイア)。

伏見 明子(ふしみ・めいこ)ミゼ・モセダロァ(みぜ・もせだろぁ)ガラン・ドゥロスト(がらん・どぅろすと)ルカルカ・ルー(るかるか・るー)――スキル全開で大暴れしすぎたせいで、しばらくの間、全員再起不能(リタイア)。

辿楼院 刹那(てんろういん・せつな)――その後、護衛を行った報酬としてハイナから小遣い程度の金をもらったらしい。

リューグナー・ファタリテート(りゅーぐなー・ふぁたりてーと)――師王 アスカ(しおう・あすか)にボコボコにされ再起不能(リタイア)。

弥涼 総司(いすず・そうじ)――その後、迷子探検隊のメンバーに拾われ、飛良坂 夜猫(ひらさか・よるねこ)に引き取られていった。多分、再起不能(リタイア)。

お持ち帰りされた巨大リス――その後、合宿所のマスコットになったらしい。

合宿所――被害は軽微だったため、特に問題無し。


TO BE CONTINUED…?

担当マスターより

▼担当マスター

名も無き詩人

▼マスターコメント

 参加者の皆様、お疲れ様でした。
「幼児と僕と九ツ頭」のリアクション、いかがでしたでしょうか。
 大変申し訳ございませんでした。言い訳をするつもりではありませんが、どういうわけか今回のリアクションは非常に難産となりました(最後は急ぎすぎだ……)。そのため個別コメントはほとんどありません。ご了承ください。

 今回のシナリオは「幼児化する」という点において、かなり特殊なものだったかと思います。
 非常に個性的なアクションが集まり、私もかなり楽しくアクションを読ませていただきました。
 そんな皆様のアクションにおいて、もしかしたら願った通りの描写にならなかった方がおられるかもしれません(あるいは結末が消化不良気味の方も)。そういった方には改めて謝罪させていただきます。今後また精進を重ねさせていただきます。


 ところで幼児化した場合におけるアクションについて、いくつか気になる点がありました。

 まず「幼児化したために身体能力が落ちた」という風に書かれた方がおられましたが、こちらにつきましてはほぼ不採用とさせていただきました。と言いますのも、このアクションを採用してしまうと、ガイドに書いてあった「幼児化していても基本的に能力値、各種スキル使用の可否は通常と変わりません」という文章に反することになってしまうのです。
 シナリオガイドとは、キャラクターがどんな風に動けるかという指針であり、一方でこういう風にしか動けないという制限でもあります。もちろん内容にもよりますが、ガイドに書かれていないことを行う、といったアクションを採用してしまうと、その時点でガイドの存在それ自体が何の意味も為さなくなってしまい、結果的にシナリオ運営に影響が出てしまいます。
「解釈が難しくて、こういう行動もできるのかどうかがわからなかった」というのであれば、それは説明が足りなかったこちらの責任でございますが、そうでなかった場合は、恐れ入りますがアクション不採用という形をとらせていただくことになります。

 ただし、幼児化した際の「体は元のままだが、精神だけが幼児化した」という部分につきましては採用させていただきました。これはガイドには細かく書いていなかった情報ですが「若返り具合には個人差があり」「思考まで幼児化してしまった人も居れば」「一方で、偶然にも若返りが起こらなかった人も」という部分がポイントです。つまり「解釈の仕方によってはこの変化もあり得る」ため、採用できたというわけです。

 また幼児化した状態での「アイテムの使用」についてですが、これも場合によっては採用・不採用が分かれます。幼児化するということは、身体能力に変化は無いものの、体の大きさに変化が現れてしまうため、体のサイズに合わないアイテムを使用することがほぼ不可能となってしまいます(物品まで幼児化するわけではないので……)。
 この手のアクションをかけられた方につきましては、アイテムを使用しない、あるいは違う何かが登場したのでそれで代用、という形で描写させていただきました。

 とまあ偉そうなことを言わせていただきましたが、もちろん皆様のアクションを非難するつもりはございません。ですがこれもシナリオ運営のため、どうかご理解いただきますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。


 それではまた縁がございましたら、別のシナリオにてお会いいたしましょう。
 お相手は「名も無き詩人」が担当させていただきました。

▼マスター個別コメント