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【創世の絆】銀行強盗ゲルバッキー

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【創世の絆】銀行強盗ゲルバッキー

リアクション

銀行の外の像賊たちは、
契約者との戦闘でせいいっぱいだが、
内部の仲間からの通信が途絶えて、おかしいことに気づく。
「おい、どうなってるんだ?」
「人質はどうした、おい!?」

そこに、騎沙良 詩穂(きさら・しほ)が立ちふさがる。
空京知識で、建物の被害を考慮して、
詩穂は、プロボークで自分への注意を向けさせていた。
「詩穂は、アイドルユニット秋葉原四十八星華のリーダー!
像賊さんたちには子守歌を歌ってあげる!」
詩穂はレゾナント・ハイで、
巨大なイコン相手に立ちまわる。
「知ってる?
大きな悪党は
小さい正義の味方に倒されるのがおとぎばなしのお約束だよ?」
ジャイアントキリングで像賊を翻弄しながら、
詩穂は着実に像賊のイコンを破壊していく。

「こ、こいつ、強ええ!」
「こうなったら、ビームキャノンでぶっ飛ばしてやる!」
コームラントの像賊が、
詩穂に向かってビームキャノンを向けるが。

「……さない」
「は?」
「よくも、アイシャちゃんのいる、シャンバラ宮殿に銃口を!
絶対許さない!」
「う、うわあああああああ!?」

めしゃり。

ビームキャノンを破壊した後、
さらに、コームラントのコックピット席に、
詩穂は腕を突っ込む。

「ふふふ、コックピットを破壊するのが、一番効率いいですよね」
「うわああああああ!?」

シャンバラ宮殿に銃口を向けたのがまずかった。
あわれ、コームラントの像賊は詩穂に一瞬で倒されたのであった。

「コームラントを素手で倒すとは、やるのう。
わしもまけてはいられん!
カチコミじゃああっ!!」
清風 青白磁(せいふう・せいびゃくじ)が、
ブラックダイヤモンドドラゴンに跨り、
22式レーザーブレードを振りかざして、
像賊に突っ込む。
「うわああああああ!?」
卓越の運転術で、鉄砲玉のように突っ込んできた青白磁を避けきれず、
センチネルが両断される。
「う……あ……?」
上半身を切り捨てられ、コックピットの中の像賊たちがむき出しになる。
そこに。
「うるああああああああああああああああああああああ!!
ぶち殺おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおす!!」
「ぎゃあああああああああああああああああ!?」
Uターンして戻ってきた青白磁が、
再び、ブラックダイヤモンドドラゴンごと突っ込んでくる。
像賊たちは、まともに攻撃を受けてぶっ飛ばされた。

セルフィーナ・クロスフィールド(せるふぃーな・くろすふぃーるど)も、
ワイルドペガサスに跨り、
天馬の乙女で、イコンに対抗する能力を得ていた。
ヴァルキリー専用装備を身に着け、
戦乙女の導きで士気をあげる。

「なんだ、あのデカ女……うわああ、こっちに来る!?」
「乙女です、デカイ女とかじゃないです、
イコンから見たら小さいから気にならないですよね?」
セルフィーナが念を押しつつ、
やはり、卓越の運転術で2回攻撃を見舞う。
「乙女です!」
一撃。
「純真可憐な乙女です!」
二撃。
イコンを破壊して余りある攻撃であった。

「あ、あいつら、化け物か!?」
かくして、像賊たちは、次々に仲間が倒されて、
浮足立っていく。
「失礼ですね、乙女って言ってますのに」
セルフィーナが肩をすくめる。

ふと、そこに、
鼻歌が響いた。
牛皮消 アルコリア(いけま・あるこりあ)が、
レゾナント・ハイを使ったのだ。
アルコリアは、きょろきょろと周囲を見渡すと、
空中にいるイーグリットを発見する。
「えいっ」
天空落としで地面に落下させ、
百獣拳で動けなくなるまで滅多打ちにする。
そして、そのまま、鼻歌を歌いつつ、
コックピットの装甲を剥ぐ。
「開けゴマ〜〜、くきゃはははっ☆」

硬直するパイロットたちを前に、
アルコリアは、全像賊イコンへの通信装置をオンにした。
「さぁ、遊びましょうか。
どうしました?
まだイコンが壊れただけですよ、
銃の引き金を、ナイフを。
無くても素手があるじゃぁないですか、さぁさぁさぁ!!」
「うわああああああああああ!?」
にたあ、と笑みを浮かべたアルコリアは、さらに続ける。
「あれ? なんですか?
正義気取った契約者に泡を吹かせてやる?
そんな感じだったんですか?
正義の味方だから、そこまで酷いことをしてこないだろう?
甘いですね、甘えですね、現実見ましょうよ、きゃっはははあははははははっ☆
アレ、そういう番組ですから私は引き受けた役をやっただけですから、
コレ番組じゃないんですよ?
台本無いんですよ?
ああ、どうしましょうか、
このイコンみたいに、中身全部見えるまで装甲剥ぎましょうか、
大丈夫です断末魔は全部録音してコレクションにしてあげますよ、
きゃははははははっ☆」

忍法・呪い影で、もはや反撃する意思すら失っているパイロットたちを
ボコボコに殴りながら、
気絶した後は、マイクに向かって続ける。
「あれ? まだやるんですか?
みなさんもこうなりたいんですね、マゾだなぁ……」

像賊たちが全員凍りつくのが、その場にいた全員に感じられた。

「 次 は オ マ エ の 番 だ 」

「うわあああああああああああああああああああああ!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!」

「あー、あー、聞こえん。
何も聞こえないし、何も見えん。ボクは他人だ、他人だ、関係ない」
シーマ・スプレイグ(しーま・すぷれいぐ)が、
アルコリアの凶行に無視を決めこみつつ、
ルーンの槍をイコンに投擲し続ける。
こちらだって、充分に凶悪な攻撃なのだが。

「ああ、楽しいね。
もし、怯えるというなら、
生がそれだけ大事ということだよ。良かったねぇ……」
ラズン・カプリッチオ(らずん・かぷりっちお)が、
恐慌状態に陥って最後のあがきをしている像賊を、
アブソービンググラブでエネルギーを吸い取ったりしつつ、
ボコボコにする。
「ああ、へいわだねえ。きゃはは」

「全く、市街地でそのような兵器を
……美味しそうなお菓子屋を潰したらマイロードの逆鱗に触れますわよ?」
魔道書のナコト・オールドワン(なこと・おーるどわん)が、
超知性体でイコン整備の知識を得て、
通信機の位置などをアルコリアに教えたことが、
今回の大惨事の一因であるのだが、本人はどこ吹く風である。

「全く、そのような超破壊兵器を振り回して……恥を知るが良いですわっ!」
微妙に矛盾した言動をしつつ、
ナコトは天の炎でイコンを焼き尽くす。

「がおー、アルちゃんですよー。
次は誰が犠牲になりたいのかなー?
きゃはははははっ☆」
「うわあああああああああああ」
「ぎゃあああああああああああ」
アルコリアの演出により、
恐怖に陥った像賊たちは、
戦意を喪失したり、やけになって暴れようとして、
契約者たちに次々に制圧されていく。

「アルコリアだ、アルコリアが出たぞ!」
「はーい、アルちゃんですよー」
「ぎゃああああああ」

「あー、あー、関係ない、ボクは関係ない」
シーマが、耳をふさいでそう言い張っていた。

こうして、契約者たちが活躍した結果として、
人質は全員無事に救出され、
銀行強盗の像賊は、あっけないほど短時間で倒されたのであった。