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地球に帰らせていただきますっ! ~2~

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地球に帰らせていただきますっ! ~2~
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 世界一周新婚旅行
 
 
 
 この年末年始は家族水入らずで……そんなことを思って帰省した実家には、両親のどちらもいなかった。
「お正月くらいはゆっくり出来ると思っていたのに……」
 せっかく帰省したのに、と残念がるコトノハ・リナファ(ことのは・りなふぁ)の肩をルオシン・アルカナロード(るおしん・あるかなろーど)が抱いた。
「きっと忙しいのだろう」
「そうね……。環菜が復活した影響もあるでしょうし」
 それでも、先日の欧州修学旅行のでは、忙しい時間の合間をぬって会ってくれた。そんな両親の愛情を身にしみて感じるのは、もうすぐ自分も親となるからだろうか。
 会うことは出来なかったけれど、両親からコトノハにはプレゼントが残されていた。
 それは……『世界一周旅行』。
 せっかく帰省してきたのだから、地球を満喫して欲しいとの心遣いなのだろうか。
「そういえばルオシンさん、私たち新婚旅行がまだでしたよね?」
「ああ。向こうでは色々あったからね」
 ゆっくりと旅行になんて行っている余裕がなかった、というルオシンにコトノハはにこりと笑いかけた。
「こうなったら新婚旅行を兼ねて、地球に帰還した皆のところに行きましょう!」
「コトノハ……何だかヤケになっていないか?」
「いいえ。楽しそうだと思いません?」
 そう言ってコトノハは笑う。ならば自分は何処までも一緒について行こうとルオシンは思ったが、1つだけ大切な注意は忘れてはならない。
「だが、あまり無理はしないでくれよ。コトノハは身重なんだからな」
 大切な身体をいたわって欲しい。そう頼んでから、ルオシンはコトノハと共に世界一周旅行に出た。
 
 
 
 アメリカ西海岸を出発してゴールは日本。
 といっても、世界は広い。誰がどこに里帰りしているのやらさっぱり分からない。
 偶然見かけた人もいれば、まったく姿を見ることの出来なかった人もいて。
 そんな世界旅行のゴールはやっぱり。
「私にとって、ルオシンさんの腕の中がゴールです♪」
 コトノハはルオシンの腕の中に飛び込むのだった。