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「死の予言」を打ち砕け!

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「死の予言」を打ち砕け!

リアクション

■□■

爆発音が響いた。
魔術師が現れ、刀真を妨害したのだ。

「危ねぇ!」
フェイミィ・オルトリンデ(ふぇいみぃ・おるとりんで)の、
天馬のバルディッシュが、魔術師に振り下ろされようとし、寸前で避けられた。

「邪魔をするな!」
魔術師が、魔法をさらに放つ。

「現れたわね!」
リネン・エルフト(りねん・えるふと)が、
剣を構えて宣言する。
「彼女を解放して、死の呪いを解除しなさい!」

===
汝、リネン・エルフト(りねん・えるふと)は、
義賊としての活動に恨みを抱かれた仇敵の空賊団により、
空の上で公開処刑されるであろう。
===


「……死にはしないわ。私を殺せるのは、フリューネだけよ」

魔術師の黒い炎を避けながら、リネンが独りごちた。

次の瞬間、エアリアルレイヴを見舞う。
魔術師はたたらを踏んで、
一同を見渡した。

「邪魔をする者は、殺す!」
「リネンを殺すなら、まずオレを倒していきな。
神だろうがフリューネだろうが例外はなしだ!」
フェイミィが、宣言する。



===
汝、エヴァルト・マルトリッツ(えう゛ぁると・まるとりっつ)は、
パートナーのミュリエル・クロンティリス(みゅりえる・くろんてぃりす)を誘拐され、
目の前で殺すと脅され、ミュリエルを助けるため、敵の刃にかかるであろう。
===


そのような予言を見たエヴァルト・マルトリッツ(えう゛ぁると・まるとりっつ)だが、
ミュリエル・クロンティリス(みゅりえる・くろんてぃりす)は、
エヴァルトの傍を離れようとしなかった。
「できるだけ、離れたくないです……!」
アリスであるミュリエルは、夢によって呪いが実現するなどというのは耐えられなかった。
エヴァルトは、優しくミュリエルを守ると約束した。
「安心しろ。事件を解決して、俺はけっして死んだりしない」
ロートラウト・エッカート(ろーとらうと・えっかーと)も、
パートナーを支援するため、全力を尽くしている。
「ミュリエルちゃんはボクが守るよ!
だからエヴァルトは遠慮なく魔術師をやっつけちゃって!」

【蒼空の騎士パラミティール・ネクサー】に変身したエヴァルトは、
光翼の短剣を持つ、刀真を全力で警護する。

「今は頭に血が上っているようだが、
奴は光翼の短剣を奪いに来る可能性が高い。
俺が盾になる。
その隙に!」
「わかった!」

魔術師が、パラミティール・ネクサーに、黒い炎を投げつける。
「邪魔をするなと言っている!」

「どうやら、説得は不可能なようだな」
河城 和命(かわしろ・わみょう)は、口八丁で相手を説得しようと思っていたが、
状況を冷静に判断して戦闘に加わる。
パートナーの女雨 玉小(めう・たまこ)も、
バニッシュで牽制し、全力で和命を守る。
「まさかこんなに大変なことになるなんて!
でも、これが事件の真相なんだよね。
きちんとその目に焼き付けないと!」
「報告書は玉小が書いてくれ」
「って、この状況でその話なの!?」

「喰らえ! ティールランサー!」
パラミティール・ネクサーが、
ワイヤークローに接続したティールランサーを投げつける。

「ぐう!」
ティールランサーは魔術師の腕に突き刺さったが、
魔術師は自分が傷つくのもかまわずに、
ティールランサーを無理やり抜き取り、
全力で攻撃する。

乱戦のなか、魔術師は刀真に黒いリングのようなものを投げつけ、動きを封じ、
「暗闇の鎖」を断ち切ることはできない。

「クズども! そこをどけ!
“それ”は私のものだ!」

「どっちがクズだ! 女を泣かせてただですむと思うなよ!」

紫月 唯斗(しづき・ゆいと)が現れ、
魔術師に手裏剣を放つ。
「白獣纏身! バイフーガ!」

手裏剣は魔術師の腕に刺さり、激昂した魔術師は、
青と緑色の炎を、放つ。

===
汝、紫月 唯斗(しづき・ゆいと)は、
バイフーガとして活動中に、悪人に幼い子どもを人質に取られ、
抵抗できぬままに攻撃を受け、死ぬであろう。
===


「やべえ、人質って……子どもじゃないけど夢とかぶってきやがった」
蛇の姫をかばって、バイフーガは吹っ飛ばされる。


「ゆ、唯斗?」
エクス・シュペルティア(えくす・しゅぺるてぃあ)が、
爆炎につつまれたパートナーを見て叫ぶ。
「いやああああ! 唯斗!」
リーズ・クオルヴェル(りーず・くおるう゛ぇる)が絶叫する。



===
汝、柊 恭也(ひいらぎ・きょうや)は、イコンの操縦中に、誤作動が発生し、
高速で落下して、地面に直撃して死ぬであろう。
===


「なぁ、あんた。俺の声が聞こえるか?」
柊 恭也(ひいらぎ・きょうや)が、
蛇の姫に呼びかける。
「その鎖さえ切断すれば、もう予言をする必要もなくなるだろ?
だいぶ苦労したんだぜ。
そこまでにたどりつくの」

蛇の姫が、恭也を見てつぶやく。

「おお……たしかにお前が落ちる予言をした」
「それはもういいよ!
どうして、なんで、こんなことをしたんだ?」
一瞬ずっこけながら、
恭也が訊ねる。

「私の苦しみも、復讐も……届かぬなら、
皆、滅びてしまえばいい。
そう、思ったのだ……」

「ははははは!
愚かな娘よ!
私を拒むがゆえに苦しむことになるのだ!」
魔術師が笑い転げる。

「こいつ……!」
恭也が、魔術師をにらみつける。

「こんな奴に惑わされるな。
俺達は、この不幸の連鎖を終わらせたいんだ!」

「そうだ! ふざけんな!」
そこに、先ほど、
バイフーガのいた場所から、
空蝉の術で身代わりにしたブラックコートが崩れ落ち、
魔術師の背後を取ったバイフーガが現れる。
「楽しそうなトコ悪いけど忍者を舐め過ぎだよ」

「そのとおりです!
この私を纏ったマスターが死ぬなどあり得ません!
私を、プラチナム・アイゼンシルトを舐めた事
とくと後悔させて差し上げます!」
プラチナム・アイゼンシルト(ぷらちなむ・あいぜんしると)が、
勝ち誇ったように言った。

「よし、総攻撃だ!」
パラミティール・ネクサーが叫び、
リネンや和命も続く。
その場にいた者達の総攻撃で、魔術師は崩れ落ちる。


===
汝、小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)は、
ロイヤルガードの任務中に、
パートナーのコハク・ソーロッド(こはく・そーろっど)とともに捕えられ、
コハクの命と引き換えに死を迫られ、殺されるであろう。
===


「わけのわからない予言みせてくれちゃって!
絶対に許さないんだから!」
小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)が現れて、
死んだ人たちの仇を討とうと、全力で攻撃する。

「これは、つぁんだの分!」
ツァンダの町の精 つぁんだ(つぁんだのまちのせい・つぁんだ)のように、
自分では戦わず、
Sインテグラルポーンを3体がかりでけしかける。

「これは、ざんすかの分!」
ザンスカールの森の精 ざんすか(ざんすかーるのもりのせい・ざんすか)の必殺技である、
ラリアットを魔術師に放ち、美羽は畳み掛ける。

「そして、これは涼司の分だよ!」
美羽は、山葉 涼司(やまは・りょうじ)のように、
ブライドオブブレイドで、とどめを刺す。

「みんなの無念を思い知れ!!」

「グアアアアアアアアアアアアアア!!」

魔術師の断末魔とともに、
刀真は呪縛を解かれる。

「自由になれ!」

光が満ち溢れ、瘴気が消えていく。
光翼の短剣で暗闇の鎖は断ち切られた。