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第25章 可愛い天使な宇宙刑事とランチデート

 今日は特にどこに行こうなどとは決めてなくて。
 ショッピングをした後、 シャウラ・エピゼシー(しゃうら・えぴぜしー)は、恋人の金元 ななな(かねもと・ななな)と共に、オープンテラスのカフェテリアでランチをしていた。
 天気はいいし、今日は1日オフだし。
 大好な恋人のなななは今日もとっても可愛くて。
 シャウラの顔は緩みっぱなしだった。
「ゼーさん、ぴょんぴょんみたい」
 そのなななが、エビピラフを食べながらふふっと笑って言った。
「ぴょんぴょん……兎か? そりゃないぜ」
 野菜サラダを注文し、シャウラはバリバリレタスを齧っていたのだ。
「ほら、野菜は大切じゃん?」
「ん、そうだね。家でも栄養考えて、野菜沢山食べてるの〜?」
「あー、家だとちょいちょいって、感じで……。レンジでチン? みたいな」
 シャウラははははと軽い笑みを浮かべる。
「レトルトとかばっか? ゼーさん、不健康なんだね……」
「外食はあまりしないように気をつけてはいるけどさ……」
「ホント?」
「いやいや最近のレンチンメニューは結構いいんだって」
「…………」
 なななの心配そうな顔に、シャウラは観念する。
「はい。茹でるとかして野菜とります」
 シャウラがそう言うと、なななの顔に笑みが戻った。
「そういうなななは料理はどうなんだ? ちゃんと食べてるか? 最近あれやそれやで教導も宇宙刑事も大変じゃん?」
「うん、寮の食堂で毎日しっかり食べてるよ〜。栄養もちゃんと考えたメニューが多いから、安心だしね!」
「そっか、それならよかった。あんま、無理すんなよ。俺も一緒に頑張るからさ……」
 そう微笑みかけると、なななはにっこり笑って「うんっ」と首を縦に振った。
「休みの日とかは、自分で作ることもあるのか?」
「んー、ほとんどないけど、料理は普通に出来るよ」
 と、なななは自負している。
「あー、俺ウサギ。ウサギなんで、寂しいと死んじゃうんですよ」
「んん?」
 突然のシャウラの言葉に、なななが首をかしげる。
「だからほら、なななの料理が食べたいなーなー」
「ふふふふ、何かの時にねー」
「うん、楽しみにしてるよ」
 くすっと笑ってシャウラは言った後。
 スマートフォンを取り出す。
「でさ、この後なんだけど」
 空京のレジャー情報サイトを開いて、なななに見せる。
「映画もいいし、ビリヤードなんてのもアリだよな」
「映画よりは、ビリヤードの方がいいかなぁ。映画だと、M76星雲からの電波の受信がしにくそう?」
「そっか、あとは……そだ、あのビルの天辺近くが丸ごと水族館になってるんだよね」
「おー。天辺に、プールがあるんだ〜。プールの下とおれたら、なんだか不思議な気持ちになりそうだね!」
「うん、歩行できるみたいだぜ。今丁度パラミタ内海の特別展もやってんのかな」
 スマフォで調べて、水族館のページを見せると、なななは「楽しそー!」と、強い興味を示してきた。
「よし、じゃあそこで」
「うん、決定!」
「その前に、デザート! なななは特大ばななパフェー! ゼーさんは、野菜ゼリーに勝手に決定ーっ」
「あ、俺もパフェが食いたいー」
 なななは、シャウラに「ダメ」と悪戯気に言った後。
「1人じゃ特大パフェ食べきれないから、はんぶんこ、ね」
 可愛らしく微笑んだ。