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リアクション
金 鋭峰(じん・るいふぉん)と羅 英照(ろー・いんざお)の護衛として同行していた
ルカルカ・ルー(るかるか・るー)と
ダリル・ガイザック(だりる・がいざっく)だったが。
「団長、ルカは子どもになって遊ぼうと思いますが、
団長たちはどうされますか?
せっかくですし、童心に帰って遊ぶのも楽しいと思いますよ」
「たまにはそれも悪くないな」
ルカルカの提案に、鋭峰はうなずいた。
「ジン。珍しいな」
「いや、さっき、面白いことがあってな」
英照に、鋭峰は楽しそうに目を細めた。
「そうこなきゃですよ!
さっそく準備しましょう!」
喜ぶルカルカに、ダリルは肩をすくめる。
この状況で、ダリルには選択肢はないことはわかっている。
こうして、一行は5歳くらいの姿になったのだった。
ルカルカは、
「かっこいいのを探してきます!」とテンション高く、衣装を探してきた。
そして、今、
魔王の鋭峰と側近の英照、
魔界の騎士ルカルカと悪魔騎士のダリルという設定で仮装をしている。
「悪魔の軍団か?」
「もともと軍人だし!」
「まあ、そうなんだが」
ルカルカに苦笑するダリルだが、
幼児化しているので、あまり難しいことは考えられない。
「団長! いえ、魔王様!
われわれが、この魔女の家、
じゃなかった、魔女の城をせんきょしましょう!」
「ああ、行くとするか」
ルカルカが威勢よく、おもちゃの剣を振り上げると、鋭峰はうなずいた。
「おいおい、ジン?」
「こういうときは楽しむものだ」
英照がツッコミを入れるが、鋭峰はノリよく、ルカルカについていく。
「おたがい、苦労しますね」
「ああ、そうだな」
ダリルと英照は、フッと笑みを交わした。
ルカルカの先導で、鋭峰は屋根に上る。
「この城は、わが魔界の軍がのっとったー!
魔王様、演説お願いします!」
ルカルカは、屋根の天辺で勝利を宣言すると、魔王の鋭峰に振り返る。
「うむ。みなのもの。
なかよく、パーティーを楽しむのだ。魔王の命令であるぞ」
「きゃー、団長、かっこいい!
……あっ!」
思わず身を乗り出したルカルカは、
バランスを崩しそうになるが、ダリルが支える。
「まったく、ルカはおてんばだな」
「えへへ。ありがと!」
小さくなっても、こういうところは変わらない。
一方、英照は、鋭峰に進言をしていた。
「魔王様。
ここは、魔王様の力を見せつけるべく、
お菓子を配られてはいかがでしょう。
われらの軍門に下る魔界の魔物たちもあらわれるのでは」
「うむ、そうするとしよう」
「参謀長、ノリノリですね」
「ダリル、参謀長ではない。
私は魔王様の側近、ロー・インザオだ」
「は、はい、ロー様」
(……やはりノリノリですね)
ダリルは、英照の意外な一面を見たような気がした。
もっとも、ダリルもまた、この状況を楽しんでいたのだが。
「さあ、魔王様のお菓子よー!
ほしい子たちは集まって!」
魔王のお菓子配りパレード(?)が始まり、
ルカルカは先頭を張り切って歩く。
「みなのもの、ハッピーハロウィンだ」
鋭峰は、目つきは鋭いが、やさしい笑顔で言った。
ダリルと英照は、集まった子たちが全員、お菓子をもらえるように気を配る。
「よし、仲良くするんだぞ。
お菓子はたくさんあるからな」
「うむ、魔王様の賜りものであるぞ。
存分にゆっくりと味わうがいい」
(……本当にノリノリですね)
こうして、鋭峰や英照も童心に帰り、
ルカルカやダリルと一緒にパーティーを楽しむのだった。
○ ○ ○
その晩、子供達の笑い声は夜遅くまで響いた。
お友達とたくさん遊んだあと、ログハウスでお風呂に入ってお休みして。
朝、元の姿に戻ると、それぞれの家に帰っていったのだった。
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担当マスターより
▼担当マスター
川岸満里亜
▼マスターコメント
シナリオへのご参加ありがとうございます。
各マスターの担当ページは以下となります。
1〜4ページ 川岸満里亜
5〜6ページ 冷泉みのり
7〜13ページ 森水鷲葉
■川岸満里亜
リーア・エルレン宅での最後のパーティーシナリオにご参加いただきまして、ありがとうございました!
皆様の可愛らしい姿を書くのはこれで最後かもしれませんが……見ることはこれからもいつでも出来ますので! イラストの方共々、今後も皆様とのパーティを楽しませていただきたいと思います。
こちらが蒼空のフロンティアでの最後のリアクションとなる方もいると思います。
長い間本当にありがとうございました!
有志でファイナル企画を計画しております。ブログ『空の都の遊園地』へ是非お越しくださいませ。
■冷泉みのり
こんにちは、冷泉みのりです。
この度はシナリオに参加していただきありがとうございました!
もう一ヶ月程も過ぎてしまいましたが、皆様はどんなハロウィンでしたか?
渋谷はすごかったそうですね。
このリアクションで二度目をお楽しみいただけたらと思います。
■森水鷲葉
ご参加いただきありがとうございました。森水鷲葉です。
『蒼空のフロンティア』最後に担当するリアクションで、
皆様のハロウィンの思い出を描けてとてもうれしかったです。
5年半近くもの間、皆様には本当にお世話になりました。
どうもありがとうございました。
最後になりますが、
シナリオをご一緒いただいた川岸さん、冷泉さん、
イラストレーターの皆さんも、どうもありがとうございます。
そして、何より、ずっと応援いただいた、プレイヤーの皆様に、最大限の感謝をささげます。
本当にありがとうございました!