リアクション
「こらー! 女湯を覗こうとする奴はだれだ!!」
葉月 ショウが怪しい人影を見つけ、雷術を撃つと、ガッシュは小枝を拾い、小弓で狙い撃つ。
「…あれ、山葉 涼司ににゃん丸じゃないか。…お前らなにやってるんだ」
「いや、とりあえず温泉ものはお約束だろう?」
雷術ですすけてしまった涼司はちゃっとメガネをかけ直すと、にゃん丸も
「こういう役回りというのは、物語の構成上、必要悪なんだよ。特に忍びのものはその手の仕事を引き受けやすいんだよ。だから今回も仕方なく、涼司に付き合っただけで…」
「おい、にゃん丸。それは聞き捨てならないな。お前の方が先に言い出したんじゃないのか」
すると涼司が反論を開始する。
「それは断じてない! これ以上、リリィに恐ろしい目に遭わされる危険を俺は犯すつもりはない!」
「…どっちもどっちだぜ、なあ、ガッシュ」
「そうだね、お兄ちゃん」
喧噪をよそに、瀬島 壮太はゆっくりとお湯を楽しんでいた。
「面倒くさかったけど、まあ、最後はこうやって温泉を楽しめているから良いか。ミミもたんとご飯を食べたしな。おひつを3つも平らげてしまうとはね。あの黄鬼とリュースとはかなり気があったみたいだな」
緋山 政敏と、カチェア・ニムロッド、リーン・リリィーシアの三人は男湯一人と女湯二人に別れていたが、それぞれ垣根越しにお湯を楽しんでいた。
「政敏…聞こえてる?」
「あ、うん、聞こえてるぜ」
カチェアの呼びかけに、政敏は応える。掛け流しのお湯の水音が、なぜか三人の心を柔らかくする。
「政敏、今日はお疲れ様。楽しかったわ」
カチェアの思わぬ言葉に、政敏はびっくりして女湯の方へ振り向くが、当然、垣根があり、カチェアの表情は見えない。
「こ、こっちこそ、ありがとうな」
「うん。政敏、私もいつもありがとうね」
リーンはカチェアの取る行動を微笑しつつ、いつもはいえない言葉を口にする。
「リーンか…リーンも、ありがとうな。…ふう。天には星。大地には恵み。ったく、やっぱり日本はいいなあ!」
政敏はうーん!と背伸びをしてにっこりと湯の中で満足げに微笑んだ。
お湯から上がった黒霧 悠と、瑞月 メイはお茶やアイスを堪能しながら、吉野の山々を見つめていた。
「いいお湯だったなあ。それにまったりできた」
「悠と一緒にいっぱいまったりできたよ」
「それは良かった。眠かったら寝ちゃって良いんだぜ」
悠の言葉に、メイは眠たげに目をこすると微笑み返してくる。
月は満月。山々の間をほんの少し肌寒い風が通り過ぎていく。昼間の鬼ごっこの喧噪はどこへやら。
世は太平楽である。
こんにちは、ゲームマスターの杉井 幾です。
今回は修学旅行のシナリオ参加、ありがとうございます。
シナリオですが、バックに役小角が居るのを判っていらっしゃる方もいました。ビンゴ!とアクションを読みながら叫んでしまいましたことよ。さすがです。
で、私のミスなんですが
天『河』神社が正式表記のようです。
すみませんでした。
今回、発熱して(notインフル)体調が優れなかったのですが、文字数がどんどん増えていくのには困りました。少しでも楽しんで頂ければ、これ幸い。どっとはらい。
私の壊れかけの肩も、フツーにしててもかくかく震える指も「うん! なっとく!!」と言ってくれることでしょう!!
今後の予定は特に立てていませんが、「占い」やパワースポット、オカルト系を絡めた恋愛ラブラブバトル!?なんかもやってみたいなと思っています。
ラブ・オカルト・占い・ラブのラブラブサンドウィッチみたいなんを!!
えーっとそういうことで、参加頂いたみなさま、ありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしております。
杉井 幾