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荒野のピストルランチ!

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荒野のピストルランチ!

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 ローズと黒羽がプロレスをしている中、幸せそうに食事を続けているフレンディス。

「マスター! ランチが大変美味しいです。この度はありがとうございま」

 ベルクに礼を言っていると、銃撃戦の流れ弾がフレンディスとベルクのテーブルを粉々にした。
 ランチが台無しになり、涙目になるフレンディス。

「あぁ…! …あの、今ご飯を台無しにしたのは何方様でしょう? 食べ物は粗末にしてはいけませぬ! お店のマスターさんがお許しになっても、私が許しません! 成敗致します…!」

 手刀で戦闘モード突入するフレンディス。

「お待ちどう、ヤンチュンミュウスープだぜ」

 ローズとカンナが暴れる中、冷静にお客さんを遠ざけ、料理を作ったり運んだりしてるシン。
 ヤンチュンミュウスープをテーブルに置き、別の料理を運んでいると、進行方向から飛んで来た巨体にややバランスを崩す。

「おっと」

 注文の品を注文の品を誰も座っていないテーブルに置いたシン。
 飛んで来た下っ端が状態を起こすとシンは後ろを指さす。

「あれはなんだ?」
「あん、あれだと?」

 指された方を向く下っ端。
 そこへ鳩尾を蹴り、立っている相手に背面を向いて立つと、相手の顎を自分の肩口に固定し、そのまま尻餅をつくストーンコールドスタナーの形を決める。

「クーリッジ伝3章16節曰く、『美味い飯は何物にも勝る』だぜ」

 気絶している下っ端にそれだけ言うと、シンはウェイターの仕事に戻って行った。



「なぁなぁ、キミキミ。ここは危ないよ? オレの装甲車なら安全だぜー?」
「え…あ、あの……」

 悲哀に絡んで来たバーボン一家の一人。
 託は禁猟区と大帝の目でだいたいの事はフォローしてはいたが、悲哀に近寄って来た下っ端には気が付くのが遅れてしまった。

「あ〜ちょっと遅れたか」

 悲哀に対して絡んできた下っ端に対して疾風迅雷で追い払った。

「大丈夫だったぁ?」
「は、はい……あ、あの…ありがとうございます」
「良かったぁ。ん?」

 琴乃の許へ飛んでいくテーブルナイフが目に入った託。
 銃弾を跳ね返している琴乃はそれに気付いていない。

「琴乃さん!」
「危ない!!」

 託が琴乃の傍に行くよりも速く、貴仁が琴乃の間に入った。

「ぐっ!!」
「貴仁さん!?」

 テーブルナイフを自分の体で受け止めた貴仁に驚く琴乃。

「大丈夫ですよ。リジェネーションとかですぐ回復しますし、琴乃さんが怪我するくらいなら自分が怪我した方がうん百倍マシですから」
「なに言ってるの! 痛みが無い訳じゃないでしょ!?」

 琴乃は血を流している部分を止血させ、ハンカチで縛った。

「これでよし。もう無茶はしないでよ?」
「あ、ありがとうございます。琴乃さん」

 顔を赤らめる貴仁。

「あ、銃撃戦なら負けないよ! 僕の水鉄砲、結構痛いよ?」

 シリルは水鉄砲を取り出し、発射していく。

「おいしい……」

 それを横目に伝承歌はもくもくと出されていた料理を食べている。


「ちと、おぬし水をもってこい」
「ち、なんで俺さまがこんな目に」
「なにか言ったか?」
「い、いえなんでもございません!」

 傍に転がっていた下っ端を捕まえたアルフェリカは、持っていたメイド服を下っ端に着せて給仕をさせて楽しんでいた。
 逆らおうものなら雷術を飛ばしてお仕置きをして。

「どうぞ! ご命令のお水になります!」

 半ば自棄になっている下っ端。

「おい、床が汚いから掃除しろ」
「わかりました!!」

 あくせく働く下っ端を見て楽しんでいるアルフェリカ。

「男がメイドの姿ってのも気持ち悪いだけだろ」

 のんびりとランチを食べながら乱闘風景を眺めてた和深が、下っ端のメイド服について突っ込みを入れる。

「その気持ち悪さが面白のではないか」

 アルフェリカはげらげらと笑いながらさらに下っ端をコキ使っていくので、和深はそれを見て好きにさせておくことにした。
 内心では、ここの食事代はこの下っ端たちにツケておくかと思い、おかわりを注文する。