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血に染まる学園

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騒ぎは大きくなり、やがて別れが訪れる

 誰が犯人か分からず、自暴自棄になった生徒が別の生徒を襲っている。

「大変! セレアナ、行くよ!」
「えぇ」

 暴動を見つけたセレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)セレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)がそれを収束させようと割り込んで行く。

「ストップ!」
「何んすだよ! 邪魔すんじゃねぇ!!」
「一端落ち着きなさい」
「無理よ! こんな状況で落ち着いてなんていられないわ」
「犯人かもしれない奴は殺さないと……!」


「良いから、黙ってあたしたちの話しを聞きやがれ!!」


 大きな声と威嚇を込めたアルティマ・トゥーレの氷の刃によって、セレンフィリティは自分たちに目線を集めることに成功する。

「誰が犯人か分からない? だから、殺し合いをするの? 違うでしょ」
「恐怖は誰もが持ち得る感情よ。今だけでも良い、まずは冷静さを取り戻す事が先決なのが分からないの?」
「冷静になれないと言うなら、あたしが直々に冷やしてあげるわ?」
「若干凍傷になる位にしておいてね。セレン」
「もちろんよ。誰かいる?」

 脅しにも似たセレンフィリティの前に出てくる者はいない。
 それを見た彼女は、構えていた【シュヴァルツ】【ヴァイス】を下に降ろす。

「そう。冷静になってくれて良かったわ」
「怪我した子もいるみたいね。この階の1組の教室へ行きなさい」
「そこは今、救護室を担ってる所だから、手当てをしてもらうと良いよ」
「他に行くところが無い子も、そこはあの放送があった通りに監視し合うことで助かろうとしてるみたいだから、そこは安心して良いんじゃないかな? ……裏切り者がいるかは別として、さ」

 セレンフィリティとセレアナはローズがいる教室を教える。
 そこへ向かう生徒たち。
 すると進行方向から大勢の逃げる生徒たちがドドドっと重音鳴り響かせ、セレンフィリティとセレアナたちをもみくちゃにしながら通過していった。

「きゃーー!」
「おい、押すなって! うわーーーー!!」
「セ、セレアナ! 手を!!」
「セレン! この勢いじゃ無理よ!」
「分かったっあそこで落ち合おうね!!」

 流れに流される中で合流するのを諦め、セレンフィリティとセレアナは一端体勢を整えることにした。


………………
        ………………
                ………………


 流れが収まり、セレアナが辺りを見回すとそこには刃物や銃などの武器を手にした7人の生徒が囲んでいた。

「おかしらさまの為」
「かみさまの為」
「お前には贄になってもらう」
「覚悟しろ」
「そう簡単に生贄なんてならないわよ。あなたたちこそ、覚悟なさい」

 セレアナはソーラーフレアを構える。
 殺気看破と女王の加護でこの不利な状況をどうにかしようと脳内で作戦を立てていく。

 敵も契約者。そう簡単には葬れない。
 一人、また一人とセレアナは倒していく。それに伴いセレアナの身体には至る所に傷が増えていく。

「(あと、半分……!)」

 傷が増えても諦めないで一人戦うセレアナだったが、残り三人には叶わず彼女は地に伏してしまう……。
 薄れる意識の中、自らの血液で『おかしらさま ふくすう』とだけ書く事が出来た所で………………彼女の首は切り落とされてしまった。