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血に染まる学園

リアクション

 かつみたちが図書館で調べ物をしている時と同時刻。
 ユーリ・ユリン(ゆーり・ゆりん)トリア・クーシア(とりあ・くーしあ)が食糧確保のために食堂へ訪れていた。

「ん? あれは……」
「あれって確か、ろくりんくんの」

 調理室の入口には豪華なろくりんくんが置かれていた。

「なにか罠とかトラップがあるかも……トリアは僕から離れないで」
「うん」

 慎重にそのドアを開けるユーリ。
 ドアの向こうから矢が飛んできたり、火が飛んで来るようなことはなくそれにほっとするが、油断なく調理室内を見回す。

「誰も居ない、ね」

 慎重に調理室へ入って行く二人。
 調理室内には、食べ散らかせたパンやジュースがそこかしこに散らばっている。
 そして、奥へ行くにつれそのこぼれているジュースに混ざるように赤い水溜りが存在しており、その中央には胴体を失ったバラバラのに散らばるキャンディスの死体が横たわっていた。

「キャッ……!!」
「トリア、これ以上見ないで。デジカメだけ僕に貸して調理室から出るんだ」

 青い顔でデジカメを手渡すとトリアは調理室を出て行った。
 ユーリは吐きそうになるのを我慢してそのデジカメで数枚あちこちから写真を撮ると、この部屋から急いで出て行った。


「トリア、ありがと。でも、このデータは見ないで」
「わかった……」
「………ごめん、ちょっとトイレ行って良い?」

 あの惨状にユーリは吐き気を我慢できずにトイレへ移動する。
 トリアをトイレの入り口に残して、吐けるだけのモノを吐きだしたユーリはトイレから出てきたが、そこにはトリアがいなかった……。

「トリア!?」

 トリアを探してユーリは駆けだす。
 そんなに時間がかからず、ユーリは廊下に何か落ちているモノがあることに気付いた。

「あれは……」

 ユーリが見つけたのは廊下に落ちていた1つのデジカメを手にする。
 そのデジカメは寸前までユーリとトリアが使っていたデジカメだった。

 ぽとりと落とされたデジカメのすぐわきのドアが僅かに開いておりそこを開けると、首から上を無くしたトリアが転がっていた。

「トリア……なんでトリアが……」

 がくりと跪いて呆然とするユーリ。
 しばらく何もする意欲も浮かばずぼーっとしていたが、のろのろとデジカメのデータを見て行く。
 その中の一枚がとてもブレていた。

「これは……」

 ブレていてよくは見えないが、トリアに向かって凶器らしいナニカを振るっている荒神の姿が写っている。

「こいつが……何が目的かは知らないけど……僕の恋人を奪ったんだ! ふふ……覚悟しなよ?」

 さざれ石の短刀をきつく握り締め、荒神への復讐を誓うユーリだった。



◇          ◇          ◇




 廊下でセレンフィリティが、巡回中の時鍵とばったりと出会う。

「あれ、一人で行動するのは危ないよ?」
「そう言ってくれるのは嬉しいが、先ほどの我がした放送を聞いていなかった者がいるかもしれんと思うといても経っていも居られなくなってな。
こうして逃げ遅れた者を探しているのだ」
「そうだったんだ。良かったら一緒に逃げ遅れた者を探そうか?」
「本当か?」
「うん。だってあなたも怖いでしょ? 震えているし」

 適者生存を使っているが、恐怖を隠す事はできない時鍵に気付くセレンフィリティ。

「う……」
「大丈夫よ。こんな時だもの。でも、身を固くしていては動きたい時に動けないよ? ほら、背筋を伸ばして」

 セレンフィリティに励まされ時鍵は背筋を伸ばした。
 背筋を伸ばした事で、なにやら勇気も湧いてきたように感じる時鍵。

「じゃ、逃げ遅れた者を探そっか」
「あぁ」