リアクション
第五試合 『続いては、佐々木 弥十郎(ささき・やじゅうろう)選手と、超 娘子(うるとら・にゃんこ)選手の戦いになります。 おや、何やら、佐々木弥十郎選手の様子がおかしい……』 「な、なんだってえ!! すみません。厨房で事件が発生したので! ぢゃっ!」 「にゃっ?」 『ああっと、なんと、佐々木弥十郎選手、試合放棄です。何かあったようで、一目散に会場を後にしていきます。 よって、超娘子選手の勝利です』 「にゃっ?」 第六試合 『気をとりなおして参りましょう。続いては、ベアトリーチェ・アイブリンガー(べあとりーちぇ・あいぶりんがー)選手対、日堂 真宵(にちどう・まよい)選手。ここまで、その強力な負の感情で対戦相手を呪い倒してきた日堂真宵選手、このまま快進撃なるのでしょうか。ベアトリーチェ・アイブリンガー選手、それなりに胸があります。これは危険です。 あああ、やはり、試合開始早々、日堂真宵選手、藁人形を踏み始めた』 「このたっゆんめ、このたっゆんめ!!」 「そんなもの、跳ね返してあげます!」 『空中に浮かぶベアトリーチェ・アイブリンガー選手、空飛ぶ箒パロットで呪詛を返したか!? おかしい、日堂真宵選手、ピンピンしています』 「たっゆん死ね、たっゆん死ね!」 「うっ……」 『日堂真宵選手、呪詛を続けます。今度はベアトリーチェ・アイブリンガー選手も返せない。苦しげに胸を押さえます。 おや、だが、ちょっと呪いの効きが弱い。もしかして、この呪いの効果は、胸の大きさに比例するのでしょうか!? もしかして、それでさっきはパロットの攻撃が通じなかった? ベアトリーチェ・アイブリンガー選手、痛みに耐えて剣の結界で攻撃します。 日堂真宵選手、アイスフィールドを発生させてなんとか防いだ。すぐにまた呪詛に戻ります。ベアトリーチェ・アイブリンガー選手、かなり苦しそうですがまだ動けます』 「B以上も敵!」 『ああっと、日堂真宵選手、対象のランクを下げた。 今度はベアトリーチェ・アイブリンガー選手も範囲に入ってしまったようです。胸を押さえて墜落します。 やりました、日堂真宵選手、破竹のたっゆん潰しで連勝です』 第七試合 『立川るる選手の不戦勝となります』 第八試合 『お待たせしました、次は緋山 政敏(ひやま・まさとし)選手対、リゼネリ・べルザァート(りぜねり・べるざぁーと)選手の対決です』 「ふっ、さっきはミトゥナさん違いでえらい目に遭ったが、優勝してしまえば文句も出ないだろう。嫁に来たい奴は今のうちだあ!」 『緋山政敏選手、あくまでも婚活から離れられません』 「あんな相手で、大丈夫なんでしょうかね」 リゼネリ・べルザァートがちょっと肩をすくめる。 『リゼネリ・べルザァート選手、そんな緋山政敏選手をちょっと冷ややかに見つめています。 さあ、試合開始です。 リゼネリ・べルザァート選手、氷雪比翼の雪風で空に舞いあがります。月削ぎのスキアと星掬いプロセウケによる二丁拳銃の激しい攻撃です。緋山政敏選手、ミラージュでなんとか躱しました。 緋山政敏選手、空中からハンドガンを物質化して取り出しました。離れた敵と、銃撃戦を展開します。 だが、これは高い位置を取って二丁拳銃のリゼネリ・べルザァート選手の方が圧倒的に有利か。緋山政敏選手、武舞台の上をコロコロと転がりながら必死にリゼネリ・べルザァート選手の攻撃を避けます。もう、いっぱいいっぱいです。 おおっと、なぜかリゼネリ・べルザァート選手がぐらついた。氷雪比翼が半分溶けています。緋山政敏選手の炎のフラワシの攻撃だ。これは予想外です』 「くそ、どこから攻撃してきやがる!」 『おおっと、リゼネリ・べルザァート選手、少し余裕がなくなったか。言葉遣いが荒くなりました。 そこへ、緋山政敏選手がワイヤークローを引っ掛けた。勢いよく地面に引きずり下ろします。リゼネリ・べルザァート選手、必死に反撃しますが、またもフラワシに邪魔されて狙いが定まらない。 その隙に、光条兵器「無なる剣」を持った緋山政敏選手がバーストダッシュで突っ込んできた。リゼネリ・べルザァート選手の胸の薔薇が散ります。 勝負ありました、緋山政敏選手の勝利です』 「よっしゃあ、嫁!!」 「……マジかよ。ちっ、くだらねぇ」 喜ぶ緋山政敏とは対照的に、リゼネリ・べルザァートが捨て台詞を吐く。 「だが、さすがにここまでエスやアーデは進んでないだろ。よし、まあ悪くない結果なんじゃないか」 そう自分に言い聞かせると、リゼネリ・べルザァートは観客席で待つエリエス・アーマデリアとミレリオ・リガルハイトの許へ戻っていった。 第九試合 『続いては、鬼龍 貴仁(きりゅう・たかひと)選手こと、魔鎧鬼龍 白羽(きりゅう・しらは)さんを纏ったネクロ・ホーミガ対、アリアス・ジェイリル(ありあす・じぇいりる)選手です。 鬼龍貴仁選手、第一回戦で懲りたのか、今度は普通に花道を歩いて武舞台に上がります』 「まだだ……まだ、高みを目指せるはず……俺も、貴様も」 「貴様……!?」 ぴくっ。 『おおっと、鬼龍貴仁選手の不用意な一言でアリアス・ジェイリル選手の眉がピクピクしました。 さあ、試合開始です。 鬼龍貴仁選手、ゴッドスピードでアリアス・ジェイリル選手の隙を突きます。 おおっと、アリアス・ジェイリル選手、飛んだ。そのまま綺麗に空中で一回転、突っ込んできた鬼龍貴仁選手の背中を蹴ったあ』 「うおっとっととと!?」 『ちょ、ちょっと、貴仁!!』 『鬼龍貴仁選手、止まることができません。そのまま突っ走っていきます。あっ、落ちました。アリアス・ジェイリル選手の勝利です』 「……俺の力はこんなものだったのか……。だがっ、まだだ! まだ俺は上を目指せる!!」 地面に両手をついたorz状態だった鬼龍貴仁だったが、すぐに復活して叫んだ。 |
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