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リアクション
【布袋 佳奈子(ほてい・かなこ)の一日】
佳奈子は朝起きてすぐに顔を洗った。可愛らしい顔は水滴を弾く、瑞々しい肌を保っていた。
顔を洗い終わったら、棚からフライパンを取り出して、目玉焼きとトーストを焼く。
料理の最中、機能の夜に下ごしらえをしていた食材を弁当箱に詰め込む佳奈子。
弁当箱をカバンにいれると同時にトーストが焼きあがり、目玉焼きがいい塩梅になる。
「さあ、いくよー!」
トーストをかじりかじり、佳奈子は朝を行く。曲がり角には注意してもらいたい。
学校に着けば、学生として勉学に励む。その昼休み時間、佳奈子は料理の本を見ていた。
―随分と熱心に見ていますね?
そう尋ねると佳奈子は笑顔でこう答えてくれた。
「うんっ! こうやって作りたい料理を研究中なんだ! 今の所得意な料理は……和菓子かな?」
「料理とは少し違う気がするわね、それ」
佳奈子の親友であるエレノア・グランクルス(えれのあ・ぐらんくるす)が絶妙な間でツッコミを入れる。
「ええ〜そうかな?」
「そこは肉じゃが、とか言っておいた方がいいんじゃないかしらね」
なるほど、エレノアさんはテレビも男もよくわかっていらっしゃる。
学校の帰り道、佳奈子はスーパーに立ち寄る。
料理の本と交互に見ていたチラシのものがここにあるの! ということだ。
話を聞くと佳奈子は裕福でなく、かなりの倹約家らしい。
と、その時佳奈子の表情が、キリリっと変わった。
「チラシのお品物はゲット。そしてこのタイミングで……。
来た! お惣菜の半額セール! これがあればお夕食や明日のお弁当にも困らない!」
主婦だ。主婦がいる。きっといいお嫁さんに、いいやお嫁様になる。
目的のものをゲットしほくほくな佳奈子が帰宅する。
それから見事な手さばきでキャベツと豚肉をいためてホイコーローを。この香りもたまらなく胃袋を刺激する。
後はご飯と一緒にいただきます。ご飯を食べながら、佳奈子は笑顔を浮かべている。
―これで足りるんですか?
「ん〜本当はもっと食べたいけど、お金もかかるし、太っちゃうから……って何言わせるの!」
照れ怒りでカメラに近寄ってくる佳奈子の頬、そこにはごはんつぶがこんにちはしていた。
これが布袋 佳奈子の一日――
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