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ダークサイズ本拠地・カリペロニア要塞化計画の巻

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ダークサイズ本拠地・カリペロニア要塞化計画の巻

リアクション


「ああっ、素敵ですわ……気持ちいい……」
「最高だわ。わざわざ丘から降りてこなきゃいけないのが玉にキズだけど」

 大総統の館の地下。
 アサノファクトリーの未羅が館の基礎工事を兼ねて確保した地下のエリアは、徹底的に地盤をしっかり固めたため、地上よりも広大に工事されている。
 その地下の一角に、島の南から温泉を引き、マーライオンのオブジェをあしらった、ジャグジー付の浴場ができている。
 浴場の完成を聞きつけたネネとメニエスは、早速一番風呂を満喫し、働いてもいないのにフォルトゥーナ・アルタディス(ふぉる・あるたでぃす)のマッサージを受けている。
 ネネも裸だが、何故かフォルトゥーナも全裸。
 ロザリアスも小屋ができあがったご褒美に、嬉しそうに浴槽を泳ぐ。

「さすがネネ。お肌のケアはずいぶん気を使ってるのね」

 フォルトゥーナがネネの肌を褒める。

「コツはストレスを溜めないことですわ。ああ、そこっ」
「モモの華奢な質感もいいけど、やっぱりあなたみたいな質感はあたしも気持ちいいわ」
「まあ、そんなことモモさんに聞かれたら、怒られましてよ?」

 みんなが汗まみれになって働いている中、この辺りはすっかりサボり組である。
 女性が入浴しているとなれば、当然覗きたくなるのが男のサガ。
 ブルタ・バルチャ(ぶるた・ばるちゃ)と総司はネネの裸を狙っているし、トライブはあわよくばモモの、といった具合。
 三人が脱衣所に忍び込もうとした時、執事服で監視していたステンノーラ・グライアイ(すてんのーら・ぐらいあい)が待ちかまえる。

「何をしているのですか」

 ギクリとする三人。
 しかしブルタがまずは悪びれずに、

「ネネとモモには、地下カジノのディーラーになってもらうんだ。ステンノーラも知ってるだろう?」
「もちろん。それと覗きと何の関係が?」
「の、覗きって言うなよ。ぼ、ボクはカジノの発案者としてだね、二人のボディラインやサイズを知っておく必要があるんだな」
「ブルタ、それはわたくしの仕事でしょう。あなたにはやるべき仕事が山積しているはずです。正直におっしゃいなさい。あなたは覗きという、男性特有の低俗な行為に及んでいたのでしょう?」
「そ、そんな言い方しなくてもいいじゃないか! ひどいよステンノーラ!」

 ブルタがぷんすかしていると、入浴と着替えを済ませたモモがやってくる。

「あの、ステンノーラ。どうして私がこんな恰好を?」

 見ると、モモはゴスロリ風の小悪魔衣裳を着せられている。

「うおおおっ、妹ちゃん! そ、それいいじゃないかっ」

 と、テンションが跳ね上がるトライブ。
 続いて総司が胸パットを取り出し、

「よし、さらにこいつを装着すれば、お前も自慢の巨乳に……」
「オラアッ!」

バギイッ

 と、総司は吹っ飛ばされる。
 ステンノーラはモモの衣裳を見て、

「よくお似合いです。ダークサイズ地下カジノのディーラーに相応しい」
「わ、私が?」
「あなたもダークサイズ大幹部の一人。常にいるわけにはいかないでしょうから、季節イベントごとに登場していただきます」
「ぐぅふふふ。悪くないねえ。ネネはもっと期待できるよ」

 ブルタは気味の悪い笑みを浮かべる。

「ああ、素敵なお風呂とマッサージしたわ」

 と、モモとフォルトゥーナが入浴と着替えを終えて出てくる。
 ブルタの趣味でステンノーラに用意させた、モモのディーラー衣裳は、やはり胸を強調し、背中も大きく開いたドレス。しかもサイズが少し小さめのため、モモの体型がいつもよりさらにはっきりしている。
 で、なぜかフォルトゥーナとメニエスも便乗して同じドレスを纏っている。

「いいっ! 最高だぁ、ネネ〜。完璧な女ディーラーだよお〜」

 そこに、ダイソウ達が地下に到着する。
 ダイソウはネネを見つけると、

「ネネよ、調べるのだ。浮遊要塞だ。ラピュマルだ。破片だ」

 と、全く要領を得ない説明をしながら、破片を渡す。

「まあ、ダイソウちゃん、何を興奮しているの?」

 すると、サルガタナスがまた律義にネネへ説明の口上をする。

「ふう〜ん。カリペロニアが空を飛ぶなんて素敵ですわ」
「ええ、ぜひともあなたの力をお借りしたい」
「そうですわね。パパに聞いてみようかしら」
「ぱ、パパ??」

 ダイソウとモモ以外のみんなが、ネネの『パパ』に反応する。

「え、ネネさん、パパって?」
「パパはパパですわ」

 と、それ以上はほほ笑みでごまかして語ろうとしない。
 ネネのパパとなれば非常に気になるので、トライブあたりがダイソウに聞こうとするが、ダイソウはすでに別のことに興味が移っている。

「これは……カジノか」
「ぐぅふふふふ。悪の秘密結社なら、パラミタの裏社会を動かせる力を手に入れることを目指さなきゃ。これはボクが発案したカジノ。ディーラーはネネやモモを始め、みんな女の子にやってほしいなぁ。オーナーはもちろん大総統でかまわないよ」
「カジノか。手続きが大変そうだな」
「大丈夫さ。ちゃんと合法的な手続きを申請してる途中だからね。ダークサイズは放送を合法的に手に入れただろう? その手腕をもってすれば、ちゃあんと経済力も手に入るさ」

 とブルタが説明している間、いつの間にか天音がルーレットで遊んでいる。

「天音よ……結局遊んでばかりではないか」

 ブルーズは深いため息をつく。

「な、何と恐ろしいことだ……通信や武力はおろか、ダークサイズは経済まで牛耳ろうと言うのか……そ、それにあんなエロい衣裳……」
「名前だけじゃなくて、やっぱりあんなエッチなこと考えてたんだねっ」

 館に潜み、ダイソウ達の後をつけて様子を探っていた岩造と茜。
 要塞の完成を待って破壊することにより、ダークサイズの心を折ることも目的としていた岩造だが、ここまで完成度の高い拠点となると、一刻の猶予もならないと作戦を行動に移すことを決める。

「岩造、ゆくか?」

 龍神が岩造の決意を確認する。

「行きましょう。もはや猶予はない!」

バキッ!

 茜と岩造と龍神が、物陰からカジノのスロットを破壊して躍り出る。

「やいやいやいやい!」
「そこまでです! ダークサイズ!」
「ああっ、ボクのカジノがあ!」

 驚くブルタをよそに、岩造は剣を掲げてダイソウ達に対峙する。

「何者だ」
「貴様が諸悪の権化、ダイソウトウですね?」

 剣気を発しながら、岩造は言う。しかしダイソウは、

「私は諸悪の権化ではない」
「ふっ、いまさら何を……」
「私は、諸悪の『根源』だ!」

 ダイソウは岩造の微妙な言い間違えを指摘する。

「な、そ、そんなものはどっちでもよいのです! 私たち龍雷連隊は、貴様らダークサイズの暗躍を許さない!」
「あ、あれっ、隊長!」

 驚くのは同じ龍雷連隊の隊員、煙と復活の書。

「なっ、貴様たち、ダークサイズに与して何をしているのですか!」

 自分の部隊の隊員がダイソウのそばにいて、驚く岩造。
 煙はあわあわしながら、

「いやあ、ダークサイズで活躍すれば、昇進できるかと……」
「できるわけないでしょう!」

 煙と復活の書は慌てるが、翡翠が

「なんか、いろいろ大変そうですねぇ」

 と煙を憐れむ。
 茜がここぞとばかりにダイソウをびしっと指さす。

「やいやい、ダイソウトウ! オマエ適当なくせに味方が頼りがいがあってずるいぞっ」
「そう言われてもだな……」
「そもそも!カリペロニアなんて卑猥なネーミングなんて許さないよ!」

 と、茜は思いっきりダイソウに苦情を言う。
 しかしカリペロニアの響きに自覚のないダイソウは、

「? どこが卑猥なのだ?」
「えっ、いや、だって卑猥じゃん」
「何故だ? ただの地名だぞ。どういう風に卑猥なのだ」
「だ、だからぁ! カリとかペロとか……ちょ、言わせてんじゃないわよお!」

 結果的にダイソウの術中にハマり、茜は顔を真っ赤にする。
 岩造は気を取り直して、

「と、とにかく! ここで会ったが百年目。偶然とはいえ淫売スパイの宇都宮にメニエス、こんな所で会うとは運命だな」
「淫売って。失礼ね」
「運命とか気持ち悪いこと言ってんじゃないわよ」

 祥子とメニエスは、岩造への感情を隠さない。

くわああっ、くわああっ

 そんな中、館の地下にいるはずなのに、地下フロアの奥から何故かペンギンの鳴き声が聞こえる。

ぱたぱたぱたぱたぱた……

くわああああっ!

 と、どこからともなく現れたペンギンが、突然岩造をくちばしで猛烈につつく。

「ぐわっ、な、なんだっ!?」
「ふむ、とりあえずプロトタイプとしての実験はまずまずね」

 奥の暗い通路から現れるのはティナ・ホフマン(てぃな・ほふまん)。額にライトをつけて、片手にドリル、片手に手術針をもって、不気味で妖艶な笑みを浮かべている。

「あのペンギン娘に頼まれて作ってみたけど。上手くいきそうじゃない? ペンギン部隊」

 円が語っていたペンギン怪人、ペンギン兵士のペンギン部隊の創設。ティナは、改造人間を製造したいと、アサノファクトリーの仕事をさぼって地下にこもって実験場を作っていた。
 どうやって目を付けたのか、円がさっそくティナに要請していたようだ。

「わらわの目算が思ったより外れなくてよかったわ。一応敵味方の区別がつくみたいね」
「ぬおおおおおっ」

 ペンギン怪人に思わぬ苦戦を強いられる岩造。
 龍神が、

「むう。もう少しここで足止めしたかったが、仕方ないのう」

 と、隙をついてもっともか弱そうに見える、氷雨を人質に奪う。

「ふああ〜ん」
「岩造、あの通路を使うのじゃ。幹部は一人確保した」
「く、おのれ、ダークサイズめ!」

 岩造はペンギンを振り払い、氷雨を抱えた龍神と、暗い通路を奥へと走る。

「む、我が幹部を人質にとるとは!」
「た、隊長! それじゃどっちが悪者か分かりませんよお!」
「ちょっと氷雨! あんたそんなおいしい役どころ頂いてんじゃないわよー!」

 思い思いの台詞を吐きながら、ダイソウ達は岩造たちを追う。


☆★☆★☆


「よいしょ……っと。ふう〜。これ今どの辺だ? うーん、もう潜りっぱなしだから方角も何も分かんねえや……」

 アキラ・セイルーン(あきら・せいるーん)は、泥だらけになったスコップを地面に突き刺し、手を払ってため息をつく。

「えーっと、そういえば俺、なんで穴なんて掘りはじめたんだっけ? あー、そうだ。秘密の抜け道だ。脱出口だ。しばらく掘ってからダイソウトウに見せようと思ってたけど……もうどれくらい掘ったか分かんなくなっちまったな……これ、どれくらい進んでるんだ? あーもう、何かもういいや。これくらいで。くっそー。華麗に脱走して逃走。これこそ悪党のロマン! ……だなんて、一体誰が言い出したんだ? 超しんどいじゃねえかよ」

 アキラは大総統の館からの秘密の脱出口を作るため、一人延々と地下から穴を掘り続けていた。一人作業だから、当然独り言も増える。
 四の五の言いながらも、元来の彼の性格から、結局穴を掘り続けることを選ぶ。
 そんなことをもう二日も続けていた。

「あー、疲れた! もうわけ分からん!」

 と、とうとう全てを投げ出そうかと思った時、

ぼこっ

 アキラのスコップが、土の向こうへ抜ける。

「あ、あれ?」

 見ると、スコップが突き抜けた先から太陽の光が。

「え、えええ? おっかしいなあ。ずっと地下で掘ってたのに……」

 アキラが抜けた先は、島の南、レキの温泉のすぐ脇だった。

「うお、すげえ! 風呂だー。やったね」

 アキラが一人喜んでいると、抜け道の向こうから、何人も走ってくる音が。

「ん?」
「……ぅぉぉぉおおおおおお!」
「おわっ!」

 ちょうど出来上がった悪役用の抜け穴を最初に抜け出たのは、なぜか岩造、龍神、茜。
 すぐに続いてダイソウ達もやってくる。

「こ、ここは」
「カリペロニアランド?」
「龍神! ドラニオとの待ち合わせ場所は?」
「もう少し先じゃ」

 と、岩造たちは走り去り、ダイソウ達も追っていく。

「あ、ダイソウトウ! ……行っちゃった」
「まあ、こんな所にも温泉が」
「ホントだわ」

 岩造たちを追うより、レキの温泉に興味を示すネネとフォルトゥーナ。
 フォルトゥーナは泥だらけのアキラに気付き、

「ずっとこの抜け穴を掘ってたの? 一人で?」
「ん? ああ。そうだぜ」
「ふふふ。やっといい子を見つけたわ」

 フォルトゥーナはしなを作って、

「じゃあ、お姉さんがご褒美をあげるわ。温泉で特別マッサージよ……」

 と、いたいけなアキラを温泉へと誘うのであった……


☆★☆★☆


「よしっ、龍神!」
「応!」

 開けた場所に出たのをチャンスに、岩造は武者鎧である龍神と合体し、

「正義のヒーロー『鉄のドラゴンジャスティス』!」

 に変身する。
 岩造が戦闘態勢に入ると同時に、茜も携帯電話を鳴らす。

「ダークサイズをおびき出したよ! そっちはどう?」
『爆薬は間もなくだ』

 と、クリームヒルトの返事が聞こえる。
 岩造は勇ましくダイソウ達を攻撃するが、

「くそっ、多勢に無勢……」

 そこにジークフリート、壮太が合流するものの、やはりダークサイズの方が戦力は上。
 茜はグランに加勢を要求するが、

『うーん、すまんのう。足止めを食ってしもうた。失態じゃわい』

 との返事。ハーレック興業に協力したお礼に櫓を建築することができた洋とみとが、グランたちを警戒しているとのこと。

「やい、ダークサイズ! 森林伐採の報いを思い知らせてやるぜえ!」

 と、ドラニオが頼もしい加勢を連れてくる。
 カリペロニア島に生息する動物やモンスターを説得し、多数後ろに従えている。

「うお、こりゃやばい!」

 とひるむダークサイズ。

「よっしゃー! ダークサイズをやっつけろー!」

 と、ドラニオはモンスターたちをけしかける。
 しかし、そこに躍り出るジュレール。
 その身を蝕む妄執を発動してモンスターたちをひるませ、その隙にヴァーナーの畑から大量のジャガイモをばらまく。

「え、餌付けだとおおおっ!」
「ふん! ダークサイズをなめるでないわ!」

 とジュレールは叫んだ直後、

(はて、今我は変なことを言ったような……)

 首をひねる。

「ふははは! そこまでだ!」

 岩造は再び氷雨を抱え、剣を彼女の首に当てる。

「ふあう〜」
「あ、また氷雨捕まった」
「あんたまたそんな美味しい役!」

 岩造は、遠くに見える大総統の館を見て、

「ここまでわざわざおびき寄せたのは他でもありません。貴様らに大総統の館が崩壊する様を見せるためなのです!」
「な、なにい!」

 ジークフリートがワイバーンの上から胸を張る。

「くくく! この隙にあの館を爆薬で囲んだぜ。お前らにどくろのキノコ雲を見せてやる。さあやれ! クリームヒルト!」
『OSHIOKIだべー……ぽちっとな』

ちゅどーん……

「ああ、あああああー……」

 ジークフリートの宣言通り、どくろマークのキノコ雲が、大総統の館を包む。
 これまでのカリペロニアツアーが、まるでこのためのフリかのように……

「さあ観念するのです。悪の栄えた試しなし。貴様らの夢はついえた! このカリペロニアは……なんだあれは……」

 勝利宣言のつもりが、一点を見つめてかたまる岩造。
 見ると、キノコ雲が引いた後には、何故かシンデレラが住んでいそうな城の姿が見えてくる。

「なんだありゃあ!」
「シンデレラが住んでそうな城だ!」
「シンデレラが住んでそうな城が現れたぞー!」

 これこそが、煙が仕込んでいたカラクリ。

「ああー。せっかく完成してからダイソウトウを驚かそうと思ってたのに……」

 館の外観のビルは、張りぼてのカモフラージュ。ちょっとメルヘンチックな城をデザインしたのは、どうもモモらしい。
 膝をつく岩造の前に、ダイソウが立つ。

「どうやら我が館の強度を見誤っていたらしいな」
「ば、ばかな……」
「彼らのこだわりっぷりは並ではなかった。これはダークサイズ幹部たちの技術と情熱の勝利、そして……」

 ダイソウは拳をグッと握って見せ、

「我がダークサイズの団結の勝利だ!」
「う、うわああああああ……」

 正義のヒーローが一番言いそうな台詞を悪のボスから突き付けられ、ついに心が折れた岩造。
 彼は泣きながら走り去っていく。

「さあ、お茶にしましょうか」

 正義の戦士たちを追いだして、翡翠は館へ戻ろうと、皆を促す。
 朱美がビデオカメラを抱えて来て、

「ねえねえダイソウトウ、記念にカメラに決めの一言!」
「うむ。私はダークサイズの大総統、ダイソ……」

ぶつっ……

「あ、ごめん。バッテリー切れた」
「うむ……」

 わいわいしゃべりながら館へ戻っていくみんなを見ながら、ふと伽羅が、

「あ、株式会社の計画倒産……は、もうしばらく先ですかねぇ」

 と、ため息交じりにつぶやいた。


☆★☆★☆


 カリペロニア島を離れる一艘の小型飛空艇。

「恐るべきことに、にゃんとあのカリペロニア島は、悪の秘密結社ダークサイズの要塞だったのです! 私はこの危険な事実をパラミタ中に伝えるため、命がけで脱出することに成功しました!」

 島中の撮影に成功し、満足しながら最後のレポートを撮影するバスティアンとエメ。
 バスティアンは最後の締めに、飛空艇の中から外を見つめ、エンドロールを意識したナレーションをしゃべる。

「ここまでくれば、あの恐ろしきダークサイズに襲われることはにゃいでしょう……それにしても、おやエメ、どうしました?」

 ナレーションの途中で、エメのカメラが震えているのが気になるバスティアン。
 エメはがたがた震えながら、飛空艇の窓を指さす。それを見て、バスティアンの顔も青ざめる。

「は、はうああああ……そんな、なんだ、あの手はー!」

 飛空艇の窓に張り付いた手が一つ。エメとバスティアンは恐れおののく。
 外から見ると、それはエメの飛空艇にしがみついた岩造である。

「おのれ……おのれダークサイズ! 許さん、許さんぞおー!!」





おしまい




担当マスターより

▼担当マスター

大熊 誠一郎

▼マスターコメント

最後までありがとうございました。大熊誠一郎です。

まずは謝罪を。
発表が大変遅くなり、本当に申し訳ありませんでした。
いや、もう、ほんと、何も言い訳できないっす。

とにかく今回はカリペロニアでのお話なので、できるかぎりみなさんにダイソウ閣下に絡んでもらおうと、そういうのをテーマにやっておりました。

おかげさまで非常に充実した要塞を作り上げることができました。
ホントに自給自足できちゃうほどの。こうこれ、国家なんじゃねえかっていう。

今回でできあがったカリペロニアの情報は、後日マスターページにアップいたします。
今後カリペロニア攻略シナリオもやれるな、とか、浮遊要塞に出来るな、とか、やりたいことを膨らませていただきました。
懲りずに次回のダークサイズにもお付き合いいただければと……

最後も謝罪しかないっす。
ほんとすみませんでした。
楽しんでいただければ幸いです。

では、またお会いしましょう。
ジーク・ダークサイズ!