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【第二話】激闘! ツァンダ上空

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【第二話】激闘! ツァンダ上空

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 同時刻 ウィスタリア コントロールルーム

 一方その頃、アルマ・ライラック(あるま・らいらっく)はウィスタリアのコントロールルームで戦場に目を光らせていた。
「接近する敵機なし。警戒態勢を継続します」
 確認するように一人呟くと、アルマは艦内通信を起動し、整備デッキの桂輔に声をかける。
「桂輔、そちらの状況は?」
 問いかけながらアルマは艦内のカメラの映像をモニターに呼び出す。そこには整備デッキで忙しく走り回る桂輔の姿が映っていた。
 土佐で奮戦する整備班同様、桂輔もウィスタリアで整備に当たっていた。
 桂輔はとりあえず、着艦した機体の状態を見てから整備トリアージを行っていた。その区分は土佐と同様の『青=問題無し、緑=損害軽微、黄色=小破、オレンジ=中破、赤=大破、黒=修理不能』である。
 土佐が修理を重点的に行っているのに対し、ウィスタリアは補給だけで済む機体を多く受け入れており、そのおかげか着艦から発艦までのペースが速いのも特徴だった。
 整備だけではない。修理の重要拠点として機能する土佐を護衛することもウィスタリアの、ひいては桂輔の重要な任務である。
「アルマか。こっちは何とかなってる。それよりも、俺たちや土佐に近付く敵がいないか引き続き警戒してくれ」
「了解。そのつもりです」
 天井付近のカメラを見上げながら答えた桂輔の映像に向けて返事をすると、アルマは兵装システムを呼び出し、状況を再度チェックする。
 艦載砲――使用可能。
 グラビティキャノン――使用可能。
 その表示を確認したアルマは淡々と安全装置を解除していく。
 もし撤退してきた追撃してくる機体がいる場合はウィスタリアの艦載砲およびグラビティキャノンにて迎撃する――その準備は万全だった。