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閉幕 帰還! 探検完了!

 捜索隊が全員帰還したその夜。
 オリヴィエ博士の屋敷でささやかな宴が催されていた。
 博士との石版の取引は難航難航に難航を重ね、結局、全額博士持ちで探索隊の帰還をねぎらう宴を開いてもらう事で落着した。現金目当ての仲間達はやや不服であったが、こんな石版博士以外欲しがらないと言う現実が彼らを納得させたのであった。
 その夜は、バイト君捜索隊も、ゴーレム捜索隊も、お宝捜索隊も、異なる目的を持った仲間達が一同に会し、親睦を深め合った。庭のテントの中では、ゲルデラー博士と亞狗理が映像論に花を咲かせ、右の門柱の上では復活した変熊仮面が「次こそは!」と闘志を燃やし、左の門柱では祐太が「貴重石ってガセ……?」と首をひねっていたのが目撃されたと言う。
 ちなみにドラゴーレムはその後、バラバラに解体された。
 パーツの提供を希望するメンバーの要望で、原形をとどめていた一部が引き渡された。
 左腕部を得たのはエリオット。イルミンスールで研究材料としての日々が待っている。
 右腕部を得たのは天音。薔薇の学舎で新エネルギー研究のサンプルになるとの事だ。
 そして、頭部はレベッカの手に渡った。素敵な『ドラゴンヘッドライト』として第二の人生を歩んでくれる事だろう。

「これに貴重石の在処が書かれているに違いありません……!」
 博士は石版を見つめ、高鳴る胸を押さえつつ、解読作業に没頭していた。
「まだ、そんな事を言ってるんですか?」
 そんな博士に助手は呆れ顔である。
「今に見ていなさい。パラミタに私の名が轟く日は近いですよ」
 だが、実際にはこう記されているのであった。

『竜殺しの大剣。持ち出し厳禁』

担当マスターより

▼担当マスター

梅村象山

▼マスターコメント

マスターの梅村です。
楽しんで頂けたでしょうか?