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黄金 ―戦いの刻は来たり―
石造りのコロッセオを揺るがすのは、これから繰り広げられるだろう聖戦に命を掛ける男達の興奮しきった雄叫びだった。
剣や槍、鈍色に輝く武器を天高く掲げ、固く握った拳を振り上げ、腹の底から今日この日、この晴れやかな舞台に立てることの歓喜を絶叫に変えていた。
この世界で絶対たるぱんつは、最も尊き至高の品。
ぱんつとは力であり、正義であり、戦士の証明。そして頭に被るものだ。
「お前たちは力が欲しくないかッ!」
観客席より一段高い賓客席に仁王立ちするアッシュ・グロック(あっしゅ・ぐろっく)――に良く似た男、皇帝アッシュは吠えた。
「輝かしい栄誉が欲しくないかァッ!」
全裸にマント、可憐なぱんつを顔面に装着する姿のなんと堂々としたことか。両の穴から覗く赤い瞳の雄々しさに場内の至るところから「皇帝アッーシュ!」「皇帝アッーシュ!」と黄色い声や太ましい声が唱和しアッシュを煽る。
歓声の大きさを血の気の多さと受け取ったアッシュは満足そうに頷いた。
「そんなお前たちに俺は機会を与える事にした!
存分に戦え、そして掴みとれ、黄金の輝きを!
今日この日、優勝者にはこのゴールデンパンティを被る栄誉を俺は与えてやろうぞッ!」
手に握られ掲げられたゴールデンパンティの輝きたるや、いよいよもって男達の闘争心に火をつけていくのだった。
さあ、今こそ戦いの刻――、
それぞれの愛ぱんつを己の命を預ける兜と被り、屈強なる戦士達は闘いの場へといざ往かん!!
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