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リアクション
「お前ら、あんまり馬鹿するなよ」
蔵部 食人(くらべ・はみと)が1人心配そうな声を上げる。何かに祈るような感じだ。
「さあ?」
「何の事かしらね?」
食人の願いはシェルドリルド・シザーズ(しぇるどりるど・しざーず)と魔装侵攻 シャインヴェイダー(まそうしんこう・しゃいんう゛ぇいだー)には通じそうに無い。
(流石に見つけても無視するのは不味いよな)
辺りを見ると、早速前と上の2人に熱視線を送っている奴等がいた。
「あー、おい。向こうだ……」
食人は方向を顎で示す。
「行くわよ!」
2人の元気さに引っ張られ、食人は後ろを付いていく。
「『奈落の鉄鎖』」
自らにスキルを掛けるという行動で、シェルドリルドは重力干渉を行う。自らの胸に。
「ねぇ、君達!」
ワザとらしく声を掛け、大きな胸を揺らす。『奈落の鉄鎖』に胸の揺れを自在に操るシェルドリルドに目線を反らせない。
「/ / / /」
此方から近寄ってくるのを待っている。
(ああ……)
微妙な心持で食人はその様子を眺める。
「来るかい?」
残念な誘惑によって男子生徒達がフラフラと近づいてきた所で、悲劇が待っていた。
「ぐはぅ」
いきなりの足払い。一気に前が崩れる。
「はい、ご苦労さん!」
騎手がつんのめった所で、シャインヴェイダーが容赦なく鉢巻を奪い取る。彼等には更に泣けてくる言葉責めが待っていた。
「ククク……アーッハッハ!見たかい、今の!」
シェルドリルドの男子生徒の心を折る非情な口撃。
「キャハハッ!誰もボク達を止められないよ!」
メイドとはかけ離れた現実の声。
「ぅう……」
言葉にならない様だった。
「ウチの馬鹿共がすみませんごめんなさい!」
崩れる男子生徒に心には効かないが『ヒール』を食人が謝りながらかけていく。
「あれは相当来てたな……」
後ろを見ながら食人が哀れんだ声を出す。
「減るもんじゃないし」
「女の子じゃないから恥ずかしくないもん」
シェルドリルドとシャインヴェイダーが反論する。
「お前等はなっ!」
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