リアクション
* * * * * * * * * * 「ここと学校を足がかりに、パラミタ崩壊回避を探る探索隊の活動は本格化していくのね」 セレモニーの発起人、ルカルカが呟いた。帽子を深くかぶっていてその顔は見えないが、先ほどのラクシュミと似た響きの声だった。 そんなルカルカを横目で見たカルキノスは、彼女の肩を軽く叩き 「じゃ、ちと空の見回り行ってくるぜ」 空へと飛びあがる。そこから、セレモニーを見下ろす。 「おサルさん、変態さんじゃなかったの」 「製作者が変態だったみたいね」 『……? へんたい、って何ですか?』 「そうですねぇ〜」 「悪い人のことですよ」 『……僕、悪いですか?』 サル型ギフトとそんな会話をしているものがいたり。 「どういうことだ! 我がノートだけが消えている、だと?」 「ん、ノート? ってことは、これお前さんのか?」 「やっぱりお菓子食べてる時が一番幸せね」 とあるノートが持ち主の手元に戻ったり、お菓子を食べてご満悦だったり。 「どうしよう。捕まえられたのはいいのですけど」 「なんだかここで名乗りを上げるのは、難しい、ですね」 綺麗に並べられた盗品を前に、顔を赤くしてたたずんでいたり。 「ねぇアキュート。ネジ、巻いてもらってもいい、かな?」 「ん? しゃーねぇな。ほら」 ある機晶姫がほっこりしていたり。 「だからヤメロ! この恰好で人前にはでないって、ヤメローーー!」 「はーい、どうぞご主人様。たくさん飲んで食べてってね」 「(またこの恰好を拝めるとは……たまにはいいことをするな)」 メイド服で給仕をしたりしなかったり、叫んだり。 「アンテナ塔ができたか。我輩も負けておられんな」 「ぐぁぎぃぐぐぅ〜」 「まったく、人使いがあらいでありんすよ。エージェント・Tの応援があるから……」 「うんうん。ドロテーアがんばるから、見ててね、テラー!」 決意を固めたり、それを真似してみたり、そんな姿に頬を緩めたり。 「ったく、ひどい目にあったぜ」 「といいつつ、手に持った本が増えているのはなぜだ」 「とりあえず、処分しなくてよさそうですね」 「だから一体何が書いてあるんだよ、それ」 「だから秘密です」 えっちな本やら日記やらを抱えながら話し合ったり。 「騒がしいな」 「うむ。アンテナ塔の落成セレモニーでござるよ」 「へぇ〜。後で行ってみるか」 「休憩も必要じゃしな」 土に汚れつつ、そんな日があってもよいだろうと呟いたり。 「その、ニコーラさんが良ければ、私とお友達になって貰えませんか?」 「わ……私なんかでよければ、ぜひ!」 友情が芽生えていたり。 楽しげな様子を眺め、カルキノスもまた、笑みを浮かべたのだった。 |
||