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「死の予言」を打ち砕け!

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「死の予言」を打ち砕け!

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汝、イーリャ・アカーシ(いーりゃ・あかーし)は、
パートナーのジヴァ・アカーシ(じう゛ぁ・あかーし)と、
ヴァディーシャ・アカーシ(う゛ぁでぃーしゃ・あかーし)の争いを止めようとして、
ジヴァが誤って放った銃弾を受け、死ぬであろう。
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二人に予言のことを気づかれれば、
二人が争い始め、予言が実現されてしまう。
そのことを恐れた、
イーリャ・アカーシ(いーりゃ・あかーし)は、
パワードインナー改に強化装甲を施して着用し、
身を守るように備えていた。

(最近、ママの様子がおかしいです……これもきっとジヴァのせいですね!
もう待ってなんかいられないです。
ロストなんかどうでもいい、あの失敗作と決着をつけてやるです!)
ヴァディーシャ・アカーシ(う゛ぁでぃーしゃ・あかーし)は、
ジヴァが将来イーリャを殺すと言い、
それを止めるために未来から来たと言って契約している。
もちろん、ジヴァ・アカーシ(じう゛ぁ・あかーし)との仲は最悪であった。



「なんなのよ、こんなところに呼び出したからには覚悟してるんでしょうね」
「それはこっちの台詞なのですよ!
この失敗作!
お前とボクじゃ、生まれた時代が違うですよ。
未来の科学を受けて死ね! です!」
「はっ、劣等種が……。
未来人だか何だか知らないけど機械に頼ってる以上、あたしには勝てないのよ!」

ヴァディーシャのブラスターフィストの攻撃を、
ジヴァがテクノパシーで暴発させる。

爆音が轟き、イーリャが叫ぶ。
「やめてーっ!」

「ママ!」
「な、イーリャ!?」

ブラスターフィストの暴発に巻き込まれたのはイーリャだった。

慌てて駆け寄るジヴァとヴァディーシャに、
イーリャが微笑む。
「心配、しないで……中にはインナーと……それに、ほら……」
「あ……」
直撃を受けたのは、胸の上のロケットだった。
ロケットには、ジヴァとヴァディーシャの写真を切り抜いて、
合わせたものが入っていた。

「二人のお守りが守ってくれたのね……
大丈夫よ、まだ死なないわ」

「ママ、よかったです!
無事でよかったです!」
「ふん、バカじゃないの?
だいたい、誰のせいでこうなったと思ってるのよ!」
「何言ってるです、お前のせいに決まってるです、この失敗作!」
「やる気なの? 劣等種が!」

すぐにケンカを始めた二人を見て、
イーリャが苦笑する。

「……本当に、まだ、死ねないわね」