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「死の予言」を打ち砕け!

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「死の予言」を打ち砕け!

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汝、瀬乃 和深(せの・かずみ)は、
悪人に捕らわれた幼い少女を救うため、
自ら身を投げ出し、少女の命と引き換えに、自らは死ぬであろう。
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(死の予言では、俺が少女を助けるために命を投げ出すということだった。
だったら助けに行かなければ俺は死なない。
だけど、少女を見捨てることになる)
そうであるならば。
助けられる誰かを助けることができた方がいい。
そう考えて、
瀬乃 和深(せの・かずみ)は、
一人で出かけようとしていたが。
「待ってください」
上守 流(かみもり・ながれ)が、いつのまにか追いついてきていた。

「どうしたんだ?」
「危険な場所に行かれようとしているのですね」
予言のことは何も話していなかったのに、
流がそれを見抜いたことに、和深は驚いた。

「いや……俺は」
「私は、どこであろうとついていきます。
言ったはずです。
あなたの背は、必ず私が守ります」

真剣な表情の流を見るうちに、
和深は、ふ、と微笑を浮かべた。

「もしかしたら、二人で行けば未来は変わるのかもしれないな。
よし、行こう。
危険なことが予想されるけど、覚悟はいいか?」
「もちろんです」
流は、深くうなずいた。



「きゃああああっ!」
「さ、騒ぐんじゃねえ!」

カイ達を襲った像賊団の最後の一人が、
少女を人質に、逃げおおせようとしていた。

「その子を放せ!」
「なんだ、おまえら……!」
像賊が言い終わる前に、
和深の銃撃が放たれる。

続けざまに、流が、像賊の死角から攻撃する。

像賊が状況を把握する前に、戦いは終わっていた。

「大丈夫か?
こわかっただろ?」
和深に少女がこくりとうなずいた。
そして、安堵の嗚咽をもらす。
「ああ、もう大丈夫だから」
和深は、少女の頭をなで、優しく言った。

「ありがとうな。おかげで未来を書き換えることができた」
「私は、当然のことをしたまでです」
和深に微笑まれ、流は、満足そうに言った。